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2014年3月 8日 (土)

■0308■

VISAカードが出来たので、来月のスウェーデン旅行のフェリーとホテルを予約。

4/14●成田→アーランダ空港 ストックホルム泊
4/15●ストックホルム観光
4/16●ストックホルム観光
4/17●ストックホルム→ゴットランド島へ ヴィスビィ泊
4/18●ゴットランド島観光
4/19●ゴットランド島→ストックホルムへ
4/20●未定 へーゲルステン泊 
4/21●アーランダ空港→成田 機内泊
4/22●帰国

……一泊か二泊、余計だったかも知れない。移動に丸一日確保しておかないと気がすまない臆病さが、このスケジュールに表れている(ゴットランド島へはバスとフェリーで行くが、4時間で着く)。旅行記を見ると、スウェーデンに来たついでに、ノルウェーやフィンランドまで回る人が多い。そこまでの行動力は、僕にはない。

ゴットランド島に二泊した後は、ストックホルム郊外、トレカンテン湖に近い安ホテルに二泊する。
昨年10月のクロアチア旅行でも、最終日は安くて交通の便の悪いホテルに泊まった。観光地から離れているがゆえに、さびれた首都のたたずまいを見ることが出来た。あれはまさに、「この世のどんづまり」だった。
Cimg0247_2あのときの写真。そう、Slavonska Avenue……この通りの向こう側へ渡れば、図書館や大学、洒落た並木道が姿をあらわす。しかし、通りのこちら側は、まるで地方都市だ。イケメン男がひとり、カフェでサッカーの試合を眺めているな?と思ったら、金髪のガールフレンドが男の肩に頭をのせて、目をとじている。
そこには、ヤンキー文化の香りがあった。黒ずくめでツンとすました、あの知的な女たちは、そのエリアにはいない。ガイドブックには決して載っていない、異国の横顔が見られただけで、僕は満足だった。

無関心の顔をした、夜の幹線道路。僕は、何度も通い歩いた。硬質な哀しみ、のような力強い感情が、心の底に広がっていった。孤独や夜は、僕を強くしてくれた。


いろいろ調べていたら、スウェーデンに関することが二件。

ひとつは、スウェーデン人の日本アニメファンがつくった自主制作アニメ、『Senpai Club』()。
Untitled「これをつくった人たちと会えないかな?」と、ちょっと思っている。ストックホルムに5泊もするんだから、大量に日本アニメのお土産を持っていくんだけどな。
そして、ここまでの下地があるから、スウェーデンで日本製の二次元美少女のイラストが「児童ポルノ」として扱われたんだろう。

『漫画はいかにして児童ポルノとされたか』(うぐいすリボン
スウェーデンの夕刊紙「エクスプレッセン」に掲載された記事の日本語翻訳版。「日本の漫画キャラクターを描いた51枚のアマチュア絵」を単純所持していたスウェーデン人が、起訴された。

おそらく、リンク先の文章を読む人は少ないだろうから、記事を書いたホーカン・リンドグレーン氏の言葉を引用する。
「度々言及されるこの児童一般への侮辱というものは、そもそもどのように行われるのか? 児童一般が見てもいない絵によって侮辱されるのなら、読んでもいない文章によって同等に侮辱されないのはなぜか?

この侮辱は、妙に限定的に発生するものらしい。もし私が絵に描いた児童の服を脱がすことが許されないのなら、なぜ撃ち殺すことは許されるのか? 絵に描いた児童の命を奪っても、児童一般は侮辱されないのか? 答えは簡単。これは児童の問題ではなく、ある種の大人たちの問題だからだ。すなわち、自分自身の考える最悪は何か――絵か、児童虐待か――自分自身で未だに明確にできていない大人たちと、純粋に利便のために両者を同じ法律で裁くことを好んでいる大人たちの問題だ。」


「ロリコンに人権はない」と正義の暴論をふりかざす人たちの、何人がこの問いを正面から受けとめることができるだろう? ホーカン氏の意見に反論があるなら、是非聞きたい。

大人たちが「自分にとって最悪の罪とは何か?」という重たい罪悪感から、苦しまぎれに考えだした概念が「児童ポルノ」なのだ。だから、国内のニュースでも、「17歳以下の子供たちが自ら撮った裸の画像」は、まるで問題にされない。なぜなら、それは大人たちの罪悪感とは関係ないから。
「大人が大人を罰すること」が、児童ポルノ禁止法の目的と化してしまっている。キリスト教圏で、多数の聖職者が万単位の子供たちを性的に虐待しているのに、国内の推進派はこの事実には決して触れようとしない。卑怯だ。実際に起きてしまった犯罪を追及する努力を放棄し、「これから起きるであろう犯罪」「見方によっては、もう起きているかも知れない犯罪」を創出し、その手近で楽チンな作業にだけかまける。包丁を持った相手からは逃げ、包丁を持つかも知れない相手をだけ、前もって罰しようとする。

自分を汚れていると思いたくない大人たちが、「私のことはさておき、おそらくアイツは汚れているであろう」と、他人に罪をなすりつけたがっている。薄汚い正義感。その怠惰さを、僕は嫌悪する。

(C)makebabi.es

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