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オトナアニメ Vol.32 本日発売
●『魔法少女まどか☆マギカ』特徴的な[新編]の絵づくり
劇団イヌカレーの描いた異次元ビジョンと、セル画の組み合わせの効果……について書いています。あと、お弁当がセルではなく美術で描かれている意味も、コラムで。
無論、それらは僕の勝手な解釈です。その「個人の勝手な解釈」を許さない窮屈な雰囲気を、ごくたまに感じます。過去、「勝手に解釈しないでください」と、版権元に怒られたこともあります。
でも、それってすごい事ですよ。「あなたの脳で考えるな」と命令してるようなもんですよ。そして、自分の脳で考えず、プレスリリースみたいな記事を書いてしまう同業者が、ここ2~3年で増えてきたような気がします。
僕は、文筆業者としては最底辺に近いところで食っていますが、それでも「書く」という行為は、自由に直結していると感じています。
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秘密保護法、昨夜、衆議院で強行採決。僕は取材があったので、17時すぎに、国会議員会館に着いた。道路をはさんだ向こう側が国会議事堂で、本会議がまだ始まらない、遅れているらしい……という情報が入ってくる。
首相官邸前でも人が集まっていたが、20時10分ごろ、強行採決の報が入ってきた。
「偉い人たちの決めたことに反対すると、やばいんじゃないの?」「みんながしているように、おとなしくしてようぜ?」という小学校の頃からの、あの気味の悪い自粛ムード。「お前ひとりだけ、勝手な意見いうなよ!」「みんなの迷惑だろ?」と自分の自由を殺す反面、他人を罰せずにおれない屈折した心理。
それらが、法によって正当化される気がして、僕は怖い。
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最近、背筋の凍った事件。
市販されている写真週刊誌の写真をスキャンして、ブログにアップしたら、逮捕されたうえに実名報道されてしまった(■)。
……でもこれ、みんな当たり前のようにやってない? アニメのキャプチャ画像も、せめて(C)を入れたほうがいいんじゃない? とは思っていたけど、いきなり逮捕されたうえ、実名報道。しかも、ヌード写真ってところがね……見せしめだよね。
こうやって、スケープゴートのように、あちこちの分野で逮捕者が出るんだろうね。みんな萎縮して、自分の意見なんて書かない、趣味の話だってしなくなるかも知れない。やがてみんな、自分の脳で考えることさえ、やめてしまうかも知れない(もうやめてる人が、かなり多いけどね)。
いまや、ありとあらゆる容疑(というか難癖)で、誰でも逮捕できる世の中です。
秘密保護法は、それを加速させる。だって、容疑は「秘密」なんだから、思いついたら即逮捕できちゃう。
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では、逮捕する側の警官たちはどうか? あいかわらず毎週毎週、不祥事を起こしている。
例えば、放置されていた自転車を無断で使って、市民に盗ませようとしていた警官たちとか(■)。こっちは、実名報道されません。
僕と友人が、理由もなく路上で呼び止められたとき(■)、この田村一樹とかいう巡査は「犯罪のない社会が理想」とかゴニョゴニョ言っていたけど、お前らが犯罪をつくっているんじゃないか!
こんな国、誇れますか?
秘密保護法は、国連人権高等弁務官事務所、国際ペンクラブから非難されてますね。ニューヨーク・ タイムズ誌も酷評してますね。法案が成立すれば、ただでさえ原発事故を起こしている日本は、世界から孤立しちゃうね。
……気が休まらないなあ、まったく。
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