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2013年9月24日 (火)

■0924■

月刊モデルグラフィックス 11月号 明日発売
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●組まず語り症候群 第11夜
今号は、ひさびさの見開きです。サブタイトルは「スペツナズより忍者が好きっ!」
忍者にかこつけて、『未来忍者』や『女バトルコップ』などについて語っています。

●ギャラクティカNOW
今号からの『ギャラクティカ』短期(かつ不定期)連載に、ちょこっとコラムを書いています。作品解説なんかも僕なんだけど、ドゥアラの階級を間違えてしまった。この頃は、「ドゥアラ二等兵長」でした。すみません。
それにしても、パイロットのヘルメットまで電飾してある、どろぼうひげさんのバイパーMk Ⅱの作例は凄い。


原稿が一段落したので、吉祥寺に行ったついでに、バウスシアターで『エリジウム』。
Main_largeだいたい、吉祥寺まで歩いた帰りは、電車に乗ってしまう。『エリジウム』を見たあとでは、違った。自分の足で歩かねば、と思った。
友達とゲラゲラ笑いながら見る映画もいいけど、平日昼間にひとりで見て、帰りの足どりがしっかりする映画も、人生には必要だ。

ニール・ブロムカンプ監督の前作、『第9地区』に比べると、ヒロインとのロマンスはあるし、ライバルとの決闘はあるし、エンタメ性は強化されたかに見える。だけど、「これは今、実際に起きていることなんだ」感は、『第9地区』の比ではない。より露骨になった。
支配層が清潔なスペースコロニーに住んでいて、多くの被支配層が汚染された地球に住まわされている……という設定を「70年代っぽい」「古臭い」と、別世界の出来事と捉えてしまう人は、かなり鈍感だと思う。時代の匂いを嗅げていない。

冒頭、主人公はロボットの警官にボコられ、人形仕掛けの役人に冷たくされるが、あれは今の日本で、ごく普通に見られる光景です。
そして、主人公の働く工場の上司は、親会社の社長から「菌がうつるから、近寄るな」と疎まれる。誰かを抑圧している者は、そのうえの誰かに抑圧されている。『エリジウム』は、我々の世界の話なんだよ。


主人公は、確かにヒロインのために戦ってはいるのだが、彼の決死の戦いは、すべからく被支配層の解放へつながっていく。
Main_new_large貧乏人を搾取していた密入国斡旋業者が、「チャンス到来」と知るや、当たり前のように支配層のシステムを転覆させようと行動しはじめるさまが、最もエキサイティングだった。ああいう、ガツガツした生命力旺盛な人間になりたい。
しかも、悪いヤツらを皆殺しにするんではなく、あくまで技術を盗んで解放するだけ……という、スマートさがいい。

「汚い地球を捨てて、みんなで楽園に住みましょう」という話ではない。「すばらしい人類の叡智なら、みんなに分け合うべきだ」と、平等を訴えている。ヒロインの娘が、ある寓話を話すけど、それがすべてだな。あの話は、耳から離れない。どっかちょっと、仏教的な話だったな。
西欧的な価値観から解放されようぜって話だから、あんまり受けは良くないんじゃない? でも、みんなから愛されない映画こそ、僕らのような下っ端の栄養になるんだよ。堂々とすりゃいいんだ。世界中の映画を見る自由が、僕らにはある。
何を愛したっていい。完全に自由だ。帰り道、ちょっと小雨がパラついていたけど、曇り空も、雲のすき間から見える青空も、みんな綺麗だった。

誰にも恭順するな。でも、誰かの役に立て。
オセロゲームのコマが、すべて真っ黒になったとしても、いつまでもひっくり返らない、最後の白いコマでいよう。 

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