■0802■
8月だ。何はともあれ、二ヵ月後には、再びクロアチアの地に立っている。(←3月の旅行で、最初に立ち寄ったのは、ザグレブの大聖堂だった。途中から路地裏散策のほうが楽しくなってしまい、この手の写真は一枚しか残っていない。)
ロシアのトランジット・ビザは、お盆休み中に申請しに行くつもり。しかし、ロシアのホテルでは、ユーロが使えるのだろうか? ロシア・ルーブルしかダメなのか?
クロアチア国内では、ちゃんと目的地に向けたバスに乗れるのか?
こうして、この国で茫洋と過ごしているだけでは、決して考えないような悩みが、頭をかすめる。
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福島第一原発では、「事故以来、最高値」とも言われる、超高濃度の汚染が観測された。
しかも、トリチウムという放射性物質。これが、どれほど厄介な物質かは、ググってみてください。僕はもう「気をつけろ」とは言いません。
そして、東京電力は、不安になるような情報を先のばしにするのはやめたと、事故から二年半もたって、今ごろそんなことを言っている。→■
別に、彼らは隠蔽体質とか陰謀組織ではないです。天敵がいないと、こうまでダラシなくなるってだけの話です。
「これを言ったら、自分に悪い印象をもたれるな。だったら、聞かれるまで言わないでおこう」。これって、仕事できないヤツの典型ですよ。どこの職場にも、かならずいる。その「仕事できないヤツ」の王様が、東京電力。
だから、僕は、このまま何年も、何十年も、「これは言うべきか」「いや、言わないでおこう」とモジモジしているだけで、フクイチは改善されないと思っている。廃炉なんて無理でしょ、海に汚染水を流しつづけていたのを、今ごろになって認めているぐらいだから。
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気をとり直して、たまたま見つけた直江和由さんのインタビューでも。【直江和由】レゴが築く“ソウゾウ”力 「制約の中の自由」に醍醐味→■
「何か問題にぶちあたった時、その情報から想像し、工夫することで解決することがあると思うんです。レゴブロックで遊ぶことで、制約の中でも工夫をしたら道が広がることを学んでほしいですね」
2011年5月の記事だから、原発事故から、たいして時間が経っていない。直江さんは、どんな気持ちだっただろう?
直江さんに、オススメのレゴ製品を紹介してもらうコーナーをつくった。しかし、レゴ本社は「新製品をプッシュしてもらいたい」と、条件をつけてくる。僕は、飽くまでも、直江さんご自身がオススメする製品だけを掲載したかったのに。
悩んでいると、直江さんは「いいですよ」と、新製品を手にとった。どんな製品にも、優れたところはある。それを、直江さんは、必ず探し当てる。物事のプラス面を見つける天才だった。
他人のあら探しをやめて、いい部分を見つけよう。
人の間違いばかりが目にとまるのは、学校で、他人を蹴落とす教育を受けてきたせいです。
違っていると思ったら、本人に言えばいい。ネットで晒すことは、誰のプラスにもならない。言葉にしよう。肉声にしよう。ケンカになってもいい。
目の前では黙っているくせに、背中から撃つようなマネだけは、してはいけない。
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毎晩、寝る前には、『エイリアン』か『エイリアン2』のDVDを見る。
あのシリーズは、眠りにはじまり、眠りに終わる。起きている間は、ずっとエイリアンに追われつづける。
無事にコールド・スリープ装置に入りさえすれば、そのときは、エイリアンを消し去った後なのだ。その単純なプロットを、おとぎ話のように美しく感じる。
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