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すっかり、プラモデル熱が戻ってきて、『風の谷のナウシカ』第3巻の、騎馬突撃のシーンを作っている。 このシーンは、宮崎駿本人が「よく描けた」と自賛しているほど、しっかり考えぬかれ、臨場感もある。ナウシカは、ちぎれた手や足の中を駆け抜けているから、塗装のときは、点々と血も描こうかと思っている。
ナウシカは流血を避けるために銃を抜くけど、結局は、敵兵を殺してしまう。
宮崎駿は、戦闘機ばかりか戦車、兵法や戦術などにも専門的に詳しいのに、反戦・平和主義という、矛盾を体現したような人。『風立ちぬ』も、「自民党が憲法改正をもくろむ危険な状況下、なぜ、ゼロ戦の話なんだ?」と、議論を呼ぶかも知れないね。
折りしも、石破幹事長が「命令を聞かない自衛隊員は、最高刑に処すべき」みたいなクソ厄介な発言をして、順調に支持率低下中の自民党の評判を、さらに落としているようだ。
政治家にかぎらず、「若者に兵役を課すべき」という言論人は、いろいろいるみたいだね。→■
(宮崎駿は徴兵制には、はっきり反対している。)
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母親を殺された立場から言うが、僕は犯人を「そろそろ許してやろうか」などと考えたことは、ただの一度もない。法廷では、僕は終始一貫して、最高刑を訴えた。つまり、「そんな危険な男は、さっさと死刑にしてくれ」と。
犯人は、「まだまだ、お前なんかに負けないぐらい、俺は鍛えてるぞ!」と、僕を脅すことがあった。飼い犬を「俺の判断で、あの犬は殺す!」と怒鳴ることもあった。
……ま、だから、歳くえばくうほど、暴力自慢したがるのが、人間のオスの遺伝子的欠陥なのだと思う。老いれば老いるほど、強いフリをしたくなるらしい。
老い先短い高齢者が、自民や維新に心酔して、朝の散歩がてら投票所に行くんだとしたら、迷惑な話だよ。
今は、国家が力を持ちすぎている。警官は、何もしてない市民を呼びとめ、あれこれ難癖をつけて、自由を奪うことが出来る。自民の街頭演説で、質問や意見のプラカードを出すと、怖い男たちに囲まれ、住所を調べられる。
そして今度は、僕たちの思春期を支えてくれたエッチなアニメやゲームを、政治家のオッサンたち、暴力自慢の死にぞこない達が、合法的に取り上げようとしている。(徴兵なんかの前に、救われる術を失った若者たちは、幻滅して自殺してしまうだろう……と、僕は割とマジに危惧している)。
僕の暴力観は、「殴られたら殴りかえしてもいい」。一方的に体力と権力のある者が、一方的に暴力を振るうのなら、こちらには、高性能のマシンガンを乱射する権利がある。
「暴力では、何も解決しない」などという心優しく慈悲深い態度では、ただ体力のある絶対強者に、不条理に殴り殺されてゲーム・セットだよ。
殴られたら、「痛い、くやしい、殴り返してやりたい!」と怒るのが、生きている証だ。
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二年前の、たしか政府がSPEEDIの予測を隠して、僕らを被曝させた頃から、僕は地上波のテレビを見ていない。
いや、震災・原発事故の前から、何かのCMを見て、「これは洗脳メディアじゃないか」と思って、テレビをつけっぱなしにするのを止めていた。今では、録画したアニメと映画しか見ないが、CMはきっちり飛ばしてるよ。
ともあれ、テレビは簡単に政治家にまるめ込まれるので、安倍総理が名誉毀損で提訴されたことさえ、報道してないらしい。メシおごってくれた総理に不利になることは、報道しないってか? だが、テレビの主体性なきポチっぷりを、僕らは笑えるのだろうか?
優れてもない商品を「優れてますよ」とダマして売らねば、儲けにならないとかさ。明らかにウソだと分かっているに、見てみぬフリをしなきゃならないとかさ。本当のことを黙ってないと、ハブられるとかさ。それが、いまの日本でしょ?
この前、「山本太郎に投票する」と書いたけど、彼が百パーセント、正確なことを言っているとは思わない。だけど、彼は正直者だから。この動画を見れば、分かる。→■
「ダメダメだけど、がんばっているヤツが好き」――これは、河森正治さんの言葉。そんな気持ちを、僕は山本太郎に感じる。
作品でも人でも、欠点を隠さず、それゆえに負けそうなヤツを応援するのが好きなんだ。
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