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2013年6月27日 (木)

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5月の「マチ★アソビ」で好評だったイベントを、ゲストも招いて増強するトークイベント【人類Canb20x8 は、いかにしてプラモデルの金型にパンツを彫りこんできたのか。】 日曜日(30日)15時より開催です。

プラスティック・モデル史において、「アニメの女性キャラ」はどのように商品化され、思春期ユーザーの欲望をどのようにして反映していったのか? 当時の商品および、プロによる完成品も持ち寄り、フィギュア・メーカー勤務のべっちん氏と語ります。
特別ゲストは、「AniFav」編集キャップの前田久さん。

会場は模型の王国 浅草物件()。14時半開場、入場無料。途中入場・退場もOKです。
WEB配信は、こちら()から。


旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷の女性検事を追ったドキュメンタリー、『カルラのリスト』。
41ilrueqlクロアチアも、けっこう出てくる。EUに加盟したいクロアチアは、戦争犯罪者の逮捕に積極的に協力する。その辺の駆け引きが、まったく粉飾なく出てくるので、面白い(犯人には、クロアチア人もいるため)。
「この事件の検事が、女性でよかった。男性は丸太のように、頭が固いから」と、被害者遺族のひとりが言う。まったく、その通り。カルラ検事は、記者会見の席を使って、非協力国を罵る。本音をずけずけ言うものだから、翌日の雑誌には下品なコラージュ写真が掲載され、嘲笑されることになる。

男だったら、そこで「俺のプライドが」って激昂するだろうな。カルラは、笑って受け流す。
記者に何を言われても、「私は仕事に、すべてをかけています」と、力強く答える。事実、彼女は専用機で各国を飛び回り、週末は故郷のスイスで、ミーティングをする。「世の中には、こんなスケールの大きな仕事があるのか」と、呆然とさせられた。

犯人のひとりが逮捕されたとき、機内でシャンパンで乾杯するシーンには、しびれる。カッコいい。


『風立ちぬ』の印象、その2。
ネットで有名な監督たちが絶賛していると聞いて、うっかりそれを読んでしまった。(作品そのものだけが真実だ、と言い張る人がいるけど、それは違う。巷の下馬評、デマ、あからさまに仕かけられた話題性、いろいろひっくるめて映画は形づくられる。)

『崖の上のポニョ』のときは、「なんか強烈にエロいアニメな気がしますけど、これホントにTky201306060332映画館でやるの?」と、エキサイティングな気持ちになった。『風立ちぬ』は、綺麗な箱に収まっているから、どうしてもケナせない。「あんな立派な作品をバカにするなんて、お前、まともな社会生活できてんのか!」と言わせるムードがある。
『おおかみこどもの雨と雪』のときは、「獣姦シーンがある」「ヒロインが怖い」と、見た人たちが嘲笑したり狼狽したりしたものだけど、『風立ちぬ』では、そういう現象は起きない気がする。

レビューには書かないことを書くけど、作中に描かれている悩みが格調高すぎて、凡人に入っていけない。「やっぱ、宮さんはロリコンだな!」と笑いとばせない、ハードルの高さがある。
「笑いとばせる」、「酒のみながら、あれこれ言える」って、映画を自分の肉体にフィットさせる重要な過程だと思うんだよな。自分と作品の関係を確認することで、足るを知るというか。
下品な言い方をすると、エロパロがつくれない(つくりづらい)アニメってどうなの? 窮屈でしょ。

長編アニメが「映画」になろうとして、今ひとつなり切れなかったのは、思春期の欲望をストレートに反映しすぎるか、欲望をエスカレートさせる面が強すぎたから。でも、その特異さゆえに、「アニメ映画」というジャンルは、いつまでも若くありつづけている。
『風立ちぬ』は、「アニメ映画」というよりは「劇映画」「日本映画」といった趣。それを慶賀するか、「いや、俺はもっとバカバカしいのがいいな!」と思うかは、人それぞれだろう。

(C)SWISS FILMS
(C)2013 二馬力・GNDHDDTK

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