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夜中に、ムービープラスでワンシーンだけ見て「おっ、いい映画だな」と思った『ブルーバレンタイン』。再放送されたので、ちゃんと見てみた。最初に僕が見たワンシーンというのは、主人公が幼い娘に電話しているところ。「これが未来の笑い方だ」と、奇声を発するのが、すごく良かった。娘を喜ばすためなら、どこまでもバカになれる性格が。
全体を通すと、シーンはぶつ切りになっているし、これといったあらすじがない。カメラはバストショットが多く、説明的なカットはない。その分、俳優の表情や挙動は、とても印象的に伝わるし、伝わりさえすればOK……という映画。
そういう作り方が気に入らなかったら、ごめんなさいって感じだな。
ラスト、主人公は妻子のもとを去っていくけど、煮えたぎるような愛情を背負っている。そこが良かった。
主人公の歩いていく先で、近所の子供たちが花火をやってるんだけど、それも良かった。
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仕事とは、詮ずるところ、時間の使い方だと思う。
最初から、ぎりぎりのスケジュールを組んでおいて、不眠不休で働けば、何かやった気になる。寝なければ、会社から帰らなければ、「頑張った気分」だけは得られる。
こうした類いの錯覚は、すべて、義務教育時代の刷り込みである。中間試験、期末試験前になると、なぜか部活中止。「一週間後、試験だぞ」と、有無を言わさず、「追い込み」させられる。ようは、シメキリに追われつづける状態を強制的につくってしまって、「寝る時間があったら、少しでも詰め込む」勉強法を、良しとしてしまった。
社会に散見されるアホは、いまだに義務教育時代の刷り込みを繰り返しているわけだ。
何が幸福か、考えたことないんだよ。「明日やってもいいんだけど、今晩中に終わらせれば、酒が飲めるぞ」とか、考えないかな?
僕の知っている編集者は、月の半分ぐらいは、ボロボロになるまで働く。だけど、本が出た翌日には、もう日本にいなかったりする。秘境みたいなところで、キャンプしてる。遊び方の上手いヤツは、ものの見方が違う。ずーっと机に座ってるヤツって、同じ映画の話をしても、まるでつまんないじゃん?
仕事と遊びって、隣り合ったパズルのピースのようなものであって。両方あって、初めてひとつの絵が出来るんだよね。
遊ぶ時間もつくれないようなヤツに、面白い仕事ができるわけがない。
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「もんじゅ」の再開準備に中止命令が下り、この夏以降、電力会社が原発を廃炉しやすいように、経産省も方策を練りはじめました。
「原発がないと、経済がー!」と騒いでいた人たちは、どうすんの?
脳が疲れてくると、人間は現状維持を望む。お上に唯々諾々と従っている人たちは、みんな疲れてるんだろうな。
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