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徳島から戻りました。「マチ★アソビ Vol.10」でお会いした皆様、どうもありがとうございました。
特に、最終日に思いつきでねじこんだ四番目のイベント、『藤津亮太と廣田恵介のオヤヂ酒場 徳島旅情篇』。あんなヘロヘロの与太話にお付き合いいただき、最後には「すだち酒」と「鳴門金時芋せんべい」まで、お土産にいただいてしまって……。
初めてマチ★アソビでトークをやったのは、氷川竜介さんと一緒でした。2010年の10月ですね(写真参照)。その翌年、大河原健プロデューサーと明治大学のレナト・リベラ・ルスカ講師を呼んで、やっぱり眉山山頂で(2011年10月)。
僕がチョーシこきはじめたのは、去年の春の『ライター/編集/広報、3つの視点で語るアニメ出版業界ぶっちゃけクロストーク』(GIGAZINEさんの記事では、そういうタイトルになってます)ですね。
他の出演者の方にとっては、あの記事は問題アリだったようで、それ以外の事情もあって、今年は取材がなくなったんです。
その代わり、僕が主催した『鋼鉄のヴァンデッタ』上映&トークショー、『廣田恵介が聞く! フィギュア・メーカーの デザイナーって、 どんな仕事?』は、たとえアルジャジーラが来ようとも、全メディア取材ウェルカム状態だったので、後者は、ニコニコ生放送でぜんぶ中継したっぽいね。あと、BSフジの取材も入っていましたね。
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『ヴァンデッタ』トークの方は、来場者に「課題を残す」ことがテーマだったので、ちょっと重苦しかったかも知れません。
その反動というわけではないけど、『フィギュア・メーカーの~』のほうは、ゲストのべっちんさんと、中古屋やヤフオクで必要な旧キットを買いそろえ、「さあ、歴史に残るイベントにしよう」と息巻いていましたからね。
……そんなこと考えちゃ、いけないんだと思うね。「歴史に残そう」なんて不純なことは。でも、最初は5人ぐらいだったお客さんが、いつの間にか30人ぐらいに増えて、ボードウォークを埋め尽くすように、扇状にガーッと広がっていく様は、圧巻でした。
あの夢のような光景は、壇上の僕とべっちんさんしか、目撃していない。
と同時に、「もう、これ以上は無理だ」と思ったね。『フィギュア・メーカーの~』より受けるネタは、もう僕の中には残っていない。べつに著名人ではないから、ネタで勝負するしかないじゃないですか。
終わってから、いつも取材してくださるGIGAZINEさんが「今回は、特に面白かったー!」って。いつもは、サッと帰って、数日後に記事UPなんですけどね(今回も楽しみにしてますよー)。
それと、BSフジの「ジャパコンTV」さんが、「インタビューさせてください!」って。……嬉しかったし、マチ★アソビの魅力を言葉をつくして語ったけど、「俺なんかに聞くのは、どこか間違っている」と内心、思ってしまった。もっと、下心のない人に聞かないと。
帰り際、「廣田さん、3日間、いらっしゃるんですよね?」と話しかけてきたお客さんがいて。「じゃあ、まだ面白い話、聞けますよね?」って……それはもう、プレッシャーですよ。
だから、俺は、「へし折れよう」と思いました。「立つ鳥、あとを濁そう」って。
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翌朝、新町公園で『翠星のガルガンティア』のトークを待っていたら、藤津亮太さんが「あれ、廣田さんじゃないですか」って来たとき、「チャンス到来」と思ったね。「氷川さんで始まって、藤津さんで終えるってのは綺麗じゃないか!」って。
氷川さんは、仕事としてマチ★アソビに来たので、俺とのトークなんて、オマケみたいなものだったんです。じゃあ、お二人には失礼な言い方だけど、藤津さんも仕事で来た(『 「さらにその先へ、アニメCGのミライ マチアソビ編」トークショー』出演)なら、オマケに付き合ってよ、とお願いしたわけです。
で、急な企画だけど、ufotableさんに電話したら「オッケーです!」って即答だし。藤津さんと前夜にお好み焼き屋で打ち合わせたら、「おっぱいをテーマに語ろうよ!」とか言うし。
それで、あんなグダクダな雑談を、90分もしてたんですけどね。途中で帰ってしまったお客さんには、本当に失礼をしました。
でも、僕も辛かったですよ。もう、本当にネタがないの。離婚とキャバクラぐらいしか残ってない。だから、藤津さんの胸を借りたし、彼は貸してくれましたよね。それで、「俺は、藤津さんが好きだ!」って言ったんだよな。
そして、もう「マチ★アソビ」に来ないことにした理由は、いろんな人々の善意とか寛恕とかに甘えてる分際で、「廣田さんのトークは面白いです」って言われてしまって、そこで気分良くなっている自分を、イヤになったから。
確か、「マチ★アソビに依存している自分が、イヤになった」って言ったはずだよ。そしたら、藤津さんらしく「廣田さんなら、そう言うだろうね」。だけど、「一度離れてみたら、また良いアイデアが出るかもよ?」「前向きになれるかもよ?」みたいなこと、言ってくれるわけ……。
年に二回、徳島に飛行機で行って、好きなこと喋って……僕ほど、マチ★アソビを満喫した人間はいないと思うよ。もともと、人前で話すのなんて、苦手だったんだから。
最初に誘ってくれた近藤光プロデューサーと僕のトークを聞いてくれたすべてのお客さん、同じぐらいに感謝してます。徳島駅から新町川までの空気、空、水、光、すべてにね。
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