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資料性博覧会06公式パンフレット 発売中
●アニメ・特撮・マンガ・TOY関連ムック オールタイムベスト
かつて、僕の個人誌『550 miles to the Future』を発見し、「ぜひ当店で」と取り扱ってくだった、まんだらけ資料性同人誌課の方からの依頼で、書きました。
ライター・評論家・編集者の方たちが、「資料系書籍」を三冊ずつプッシュしております。これはかなり、古本屋めぐりの参考になるよ。
私は、ラピュータ刊の『機甲天使ガブリエル』、あさのまさひこさん編著による『海洋堂クロニクル』、『海洋堂マニアックス』を挙げさせていただきました。理由は、パンフに書いてあります。
自分はやはり、やや模型寄りな視点の持ち主なのだと思います。
このパンフレットで、氷川竜介さんが自著『20年目のザンボット3』について、“「著書」とは「思想・感情が先行する」という意識が強い”と語ってらして、ちょっと救われたような気分になりました。個人的な話ですが。
「資料性博覧会06」は、29日に開催です。→■
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クロアチアの深夜のホテルで出会った『Winx CLUB』のペーパーバック(RandomHouse刊)が届いた。4.99$だから、490円ぐらいか。イタリアのアニメだけど、このペーパーバックは、すべて英語。文集文庫の『ジブリの教科書 1 風の谷のナウシカ』はいい本だけど、公開当時のロマンアルバムからの再録部分には「ナウい」なんて言葉が出てくる。
この『Winx CLUB』のペーパーバックには、英語の授業には出てこなかったような言い回しが出てきて「?」となるが、これが生きた言葉ってヤツなんだろうな。こんな子供向けの本ぐらい、すらすら読みたいんだけど。
これまでグッズをコレクションしてきたティンカー・ベルやアクビガールと違い、『Winx CLUB』については「自力で理解したい」気持ちが強い。
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今月の仕事はほぼ終わり、「スーパーフェスティバル」と「マチ★アソビ」の準備を進めている。どちらも、ちょっとずつ上手くいかず、だけど一緒に参加する人たちは大人だから、許してもらっているような感じ。
今週は、仕事・プライベートともに旧知の方からメールをもらったり、酒を飲みに行ったり、にぎやかな週だった。なかなか、孤独になり切れない。
僕の仕事は、思春期に抑圧から逃れようとしてすがった趣味と直結しているはずで、だからこそ居心地がいい。仕事に対するこだわりも矜持も、どこか思春期的であるような気がする。
そのことを、たまに恥ずかしいと思いもする。僕はだいたい、三つぐらいの野望に挫折し、10代の頃に好きだったアニメや模型の世界に“出戻った”に過ぎない。それは“退行した”とさえ言えてしまえる。
まだ自分が、今の仕事をつづけても良いであろう、かろうじての理由を、編集者の前で話してみた。それは、まるで別れていく恋人に、自分の存在価値を認めてもらおうと泣き言を並べるようなものだった。
今の例えは卑下しすぎかも知れないし、彼らは「廣田さんには、もうちょっと働いてもらうよ」ぐらいは思ってくれているだろうけど……、僕はこのまま、安寧と歳をとっていくことを怖いと感じる。それは、楽すぎるのだ。
「自信がなくなった」とか「自分の可能性が」みたいなことを言えるうちは、まだいいんですよ。まだ、ぜんぜん若いんじゃない? あるいは中身がスッカラカンだから、自己実現ばかり考えてしまうんだよ。
「廣田さん、○○好きでしょ? ちょっと書いてみない?」「おお、やるやる!」――この、自分の薄っぺらさに、疑いをもってしまう。そんな軽薄さで歳をとってしまって良かったのか?と、立ち止まって考えこんでしまう。
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