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2013年2月25日 (月)

■0225■

週末、小学校時代の友人と2人で、地元で『テッド』鑑賞。
Main_large_2 80年代ネタが満載で、友人に言わせると、映画だけではなく、音楽ネタもマニアックだという。それにしても、『フラッシュ・ゴードン』の扱いの大きさには、笑いを禁じえない。
自分が少年期に出会う作品は、自分で選びとることが出来ない。だから、必然的に肯定せざるを得ない。主人公も、5歳のときから一緒のテディ・ベアから離れられない。

いつまでも『フラッシュ・ゴードン』を愛するテッドは、主人公のアルター・エゴだ。主人公は恋人との距離を縮めようと心がけているが、テッドは『フラッシュ・ゴードン』ネタで彼を惑わす。テッドのせいで、主人公は社会人として成熟できない。
だから、テッドというアルター・エゴと決別するか、飲み込まれる話だと思った。だって、セックスやドラッグを積極的に楽しむ一方で、『フラッシュ・ゴードン』も同じぐらい熱烈に愛する精神状態って、かなり幸福だと思うもの。
だから、『フラッシュ・ゴードン』のサム・ジョーンズが登場するシーンが、この映画のピーク。「ああ、やばいところまで来ちゃったな」「でも、いい映画だよな」と複雑な気分だった。
そこから先の展開は、まあ、大衆向けだ。「オチ」なんてものに、映画の真実はない。


主人公は35歳で結婚を決意するけど、僕も同じだった。
今のアメリカで、白人でレンタカー会社の社員で……って、どれくらいの身分なんだろう?と、僕はアメリカで暮らしていた友人に聞いた。
この映画の舞台はボストンで、冒頭いきなりユダヤ人の子供が袋叩きにあっているシーンから始まる。インド系のノラ・ジョーンズ(本人役)に向かって、「お前、イスラム系だったな。911とは関係ないのか」と口をすべらせるシーンもある。

生まれてくる国や地域は選べないが、少年時代、どれだけ幸せを感じていたかは、一生に影響を及ぼす。社会人になっても、自分の中の少年は消えない。
「懐かしい」「あの頃は良かった」は、中年最大の罠。『テッド』は、その罠に立ち向かう映画だ。あるいは、罠そのものだ。

どんな人生を選択するにせよ、「懐かしさ」の快楽に溺れれば、人生は尻すぼみに終わる。


昨秋の「特撮博物館」展で、「来場していた子供たちには、特撮の伝統を引き継いでほしい」と言っているお客さんがいたけど、気味の悪いことをおっしゃるな。
今から昔ながらの特撮をやるより、CGの方が環境もいいし、会社もいっぱいあるし、海外でも活躍のチャンスがあるし、いいことづくめじゃないですか。自分たちの若かった頃の文化を美化するあまり、現状を過少に見つもっては、イカンですよ。

「今の深夜アニメなんて、見られたもんじゃない」とかさ。それは、あなたの目が衰えただけなんで。
15歳から20代前半までは、好奇心も旺盛だし、いちばん集中して作品を見られるような気がする。それをね、40ぐらいのオッサンが「つまんない作品ばかりで……」なんて、否定する資格ないですよ。「あの頃は良かったな」と語り合えるのは、やっぱりオッサン同士の間だけ。それがマナーでもあろうしね。

(C)2012 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

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