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今年も、たくさん年賀状いただきました。ありがとうございます。今年も、どうかよろしくお願いいたします。
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毎年の元旦は、母の命日。警察から事件の第一報を受け取ったとき、心の中で正常性バイアスが動き出すのを感じた。「たいした事態にはなっていない」と自分に言い聞かせるように、やたら人に話しかけ、気丈に振舞った。友だちとも会い、普通に酒を飲み交わした。
本当は、人前で取り乱したり、泣きくずれるべきだったのだろう。
失恋しても、「どうせ、たいした相手ではなかった」「そもそも、恋愛感情なんかなかった」などと合理化して、傷を浅くしようとする心の動き。人は、まず自分をあざむく。
原発事故に対する反応を見ても、ほとんどの日本人は正常性バイアスを機能させて、「あんな事故は大したことない」「そもそも、放射能は安全だ」と、傷は浅いと信じ込もうとしている。
だけど、正常性バイアスって、必ず反動がある。ちょっとしたことで怒鳴ったり、怒りだしたりする。「ああ、俺は無理してるんだな」「本当は、この人も怖くて仕方ないのだな」と、すぐ分かる。
深刻な事態が起きたら、深刻なまま受容する柔らかさ、感情のあらわし方が必要なのだと思う。
大きく揺れようとする振り子を、止めてはならない。
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レンタル屋で、DVDを借りる。店員が、一週間後の返却日を告げる。僕は「あと一週間は、生きていなさい」と、約束を交わされた気分になる。あと一週間は、生きていられる。生きていてもいい。生きていなくてはならない。
誰かと約束を交わす。レンタル屋の店員で十分だ。それは、明日を保障する。マッチをこするように、生への意志が灯される。
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「おとなだろ 勇気をだせよ」「おとなだろ 知ってることが 誰にも言えないことばかりじゃ 空がまた 暗くなる」
――忌野清志郎は歌う。
子供たちに誇れるような、まっすぐな生き方、誠実な仕事をしよう。
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コメント
今年もよろしくお願いしますm(_ _)m
>子供たちに誇れるような、まっすぐな生き方、誠実な仕事を
うわあ〜私の場合はその仕事は今現在、子育てになるんだけど、それには私が日常的に「しっかりアンテナを貼ってまっすぐ向き合う」姿勢なんだと思ってる。その姿で子供達には私の中にある生きる上での「軸」になる考え方を伝えられたらな...そう思ってる。
今日「おおかみこども〜」の冒頭シーン15分DVD(無料)を借りて観たよ。やっぱり泣ける...DVDは買うよ!
投稿: ごんちゃん | 2013年1月 8日 (火) 16時42分
■ごんちゃん様
年賀状、どうもありがとう。
>うわあ〜私の場合はその仕事は今現在、子育てになるんだけど
うん、それが正しいよ。
子育てしている人は、誠実に子育てをする。それが巡り巡って、結局は世の中のためになるんだと思う。
自分のことばかり考えていると、人は堕落する……若いうちは、それでもいいんだろうけどね。
>今日「おおかみこども〜」の冒頭シーン15分DVD(無料)
ほお、そんなのあるんだ。
DVDなら安いんじゃないかな。僕みたいなオッサンより、若いお母さんに見て欲しい。
投稿: 廣田恵介 | 2013年1月 8日 (火) 17時16分
>DVDなら安いんじゃないかな
まだ発売されてないんでしょ?
投稿: ごんちゃん | 2013年1月 8日 (火) 17時28分
■ごんちゃん様
2月20日発売、5,040円だって。
というか、ネットに繋いでるなら、それぐらい調べよう。
投稿: 廣田恵介 | 2013年1月 8日 (火) 18時24分
はい(ノω・、)
>DVDなら安いんじゃないかな。
っていうから、もう発売してるのか?と思って。
投稿: ごんちゃん | 2013年1月 8日 (火) 18時52分