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2012年11月29日 (木)

■1129■

友だちが三鷹まで遊びに来て、ジャンクパーツの山をくれた。
Cainvytgこれで、死ぬまでに、5体ぐらいはロボをつくれるかも知れない。

それと、もうひとりの友人が「ガンヘッドの塗装の参考に」と、『横山宏 Ma.K.モデリングブック』を貸してくれた。80年代から、オリジナルのSFメカを作りつづけているイラストレーター、横山宏さんのハウトゥ本で、ちゃんと人生論になっている。
あのね。これはもう、プラモデルやらない人でも「そういう考え方もありか!」って、趣味だけでなく仕事にも役立つ本だと思う。つまりは、どれだけ理想を追い求めても、“辛くならない”コツが書いてある。
失敗しても大丈夫。どれだけ失敗しても、「いやいや、最初からこうするつもりだったんだよね」と考えを変えればいい。たとえば、10年前に色を塗りかけたままの模型があっても、「同じ色が売ってない」なんて落ち込まない。むしろ、また新しく色をつくって塗り重ねた方が、深みが出ていいよ、とか。それは、「過去の自分を肯定する」ということなんだ。

横山宏さんの中には、「失敗する」という概念そのものがない。イージーゴーイングですね。「初めから成功しようとしない」。「これが成功だ、完成だ」とか決めてないんですよ。それならば、いくらでも積極的に手を動かしつづけられる。すべての段階が完成だし、全段階を含めて成功だし。

みんな、他人の決めた成功パターンに応えようとしすぎるんだよね。恋愛なんかも、そうなってんじゃないの? 「ここまで行けないと成功じゃない!」って。


『おんな酒場放浪記』で、古賀絵里子さんが、思い切りシイタケ焼いて食べていたんだけど、大丈夫かいな。
067_endだけど、この人の可愛さは、言動・発想・仕草が幼児的なのに、かろうじて「です・ます」調だけで、31歳らしく見せている危うさだな。
だって、ホルモン焼きながら、焼けるたびに隣のお客さんに「これ何ですか?」って聞いて、酒飲みのくせに、肴について詳しくない。2~3歳ぐらいの幼児って「これ何?」とよく聞くと思うけど、あれと変わらないところがスゴイ。
ふと気がつくと、「おいしい」「いい」しか語彙がなくなってるし、酒を飲む動機も「気持ちよく酔いたいから」ぐらいしかなさそう。
僕の人生から、そういうシンプルな人が、どんどん退場していく。「頭よく見られたい」「バカと思われたくない」とか、まったくどうでもいいことなのにね。


ジャンクパーツを持ってきてくれた友だちと、朝4時までアルコールなしで話していたんだけど。
『エヴァQ』が、たった10日で30億円の大ヒット、『ガンダムUC』も『ヤマト2199』も、まだまだ続く状況ってどうなの?って話になって。新しいコンテンツは、確かにつくりづらい時代になっている。製作委員会方式だと、企画自体が民主的にならざるを得ない。
で、そういう作品だと、売り方も「各社さんが合意したやり方で」ってなって、結局は似たような感じになる。ワガママな作品って、売り方もワガママだと思うんだよな。

「個性的な作品は、個性的な現場からしか生まれない」。けだし名言。
で、これは作品だけではなく、仕事や恋愛でもそうだと思う。空気を読んで発言するヤツって、面白くないもん。取材してても、頭のいい人は、すごい速度でしゃべりまくる。まったく空気を読んでない(笑)。その代わり、下心もないんだよね。

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