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映画『アイアン・スカイ』公開記念! 富野由悠季監督×ティモ・ヴオレンソラ監督特別対談(■)
9月15日(土)21時20時より、ニコニコ生放送にて配信。司会進行は、私がつとめさせていただきます。
富野監督に怒られるよう、あえて頭の悪い質問を、進行台本に書いてもらったんですけど、さて、どうなりますか。
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ようやく、長い仕事から解放されたので、レンタルで『ロボジー』。『紺野さんと遊ぼう』で、吉高由里子を知った者としては、あの“キモい吉高”をひさびさに堪能できて、大満足。
髪の毛はグシャグシャになっていくし、目の下にクマはできるし、メイクも悪のりしている。比例して、演技も絶好調にキモくなっていき、後半はすごく楽しい。
ロボ映画としては、かなり雑。しかし、理工学部の学生たちが、着ぐるみにすぎないロボジーを「こういう構造に違いない!」と、勝手に分析していくプロセスには興奮した。まるで、モビルスーツの設定を「こういう兵器体系になっているに違いない」と、膨大な知識と妄想で固めていくマニアにそっくり。
やっぱり、こういう人種は必要だなー、と痛感させられるよ。
学生たちのロボジー解析が功を奏して、ロボジーMk-Ⅱが開発されるが、オチはくだらないので、書かない。かなり、工学とか科学とかをバカにした映画に思える。
『未来のイヴ』は、逆なんだよ。恋人に話をしているつもりが、その話し相手は、実は恋人そっくりに造られたロボットだった……というオチに、背筋が寒くなるほどのリアリティがあった。
価値観が「ゴロン」とひっくり返る瞬間さえあれば、『ロボジー』もSF映画になれたんだろうな。
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「TVタックル」に出演した、池田信夫の発言。
「地震が起きたら、原発よりもまず、津波で32万人死ぬわけですよ。地震と津波でね。その中で、原発事故ってのは、マイナーな事故に過ぎないわけですよ」。
川崎市・阿部孝夫市長は、放射性セシウムが含まれていると判明した食材を、給食に使うと宣言(■)。
「危険の中で生活していることを子どもたちが知ることが大事だ」
「このレベルでビクビクする教育をすることが間違い」
「道路では車にぶつかる危険性があり、すれ違ったあかの他人に刺される可能性もある。だから人とすれ違うな、と教育しますか?」
……以前から、原発容認・放射能安全を公言する人は、「極度に、生命を軽んじる」傾向にあると感じていたけど、これでハッキリしたね。
こういう人たちに、「じゃあ、あんた自身が、原発事故や放射能汚染で死ぬとしたらどうだ?」と聞いてみると、「人間、いつかは死ぬ」などと、あきらめのどん底からの殺伐とした回答しか出てこない。「たとえ自分が死ぬことになっても、自分より若い者たちは生かしたい」という発想が、そもそも欠落している。
「生きていく」ことに対して、覚めきっている。理想も希望もない。ただひたすら、現状維持。老いも若きも関係ない。ドン詰まりの人間は、昨日までの現状を維持する以外、残された道がない。幸せになる道を、あきらめた連中さ。
とりあえず、川崎市長には、抗議メールを送っておきました。
だけど、川崎市長にかぎらないよ。食品業界、農林水産省、厚生労働省、文部科学省、みんな「この程度でビクビクしなさんな」と、子どもたちに口を開かせている。
てめーらのあきらめに、選択権のない子どもたちを巻き込むなって話だよ。
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でも、抗議メールなんて、相手のルールのなかでのことだから。そういう抵抗のしかたも含めて、もっと新しいやり方を、模索しないといけない。
若い編集者と長電話して、「とりあえず、前の世代から受け継いでしまった価値観を脇に押しやらないかぎり、何をやっても進歩しない」と確認しあった。
「今やれることを一歩一歩」なんて甘いことではなく、ある瞬間をつかんで、何もかも捨てた時に、オセロゲームのようにパーッと一気に裏返っていくんだよ。
(C) 2012 Blind Spot Pictures, 27 Film Productions, New Holland Pictures
(C)2012 フジテレビジョン 東宝 電通 アルタミラピクチャーズ
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コメント
市長の話。広報やモバイルでの給食情報には目を通してはいたのですが、その話は全く気づきませんでした。
どこで掲載されていたのだろう…。
情報ありがとうございます!!
我が子も来年は小学生。
酷い話です。
どうにかしなければです。頑張ります。
ありがとうございます。
投稿: ナトー | 2012年9月12日 (水) 00時55分
■ナトー様
リンク先に書いてありませんが、これは5日付の東京新聞です。
>その話は全く気づきませんでした。
市報などには載っていない(おそらく載せるつもりはない)ので、いきなり市役所に電話してしまうのが、早いです。
いま黙っていたら、今後もずっと同じです。納税者の権利を、行使してください。
投稿: 廣田恵介 | 2012年9月12日 (水) 09時24分