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2012年9月 7日 (金)

■0907■

Hirota_2
マチ★アソビのトークイベント、正式発表となりました。→
ただ、細かい時間などは、まだ決まっていません。もしゲストの小此木さんが来られなくなったら、また話し相手を探さなくてはいけない。
(このバナーは、GIGAZINEさんが写真提供してくれて、ufotableさんが作ってくれました。)

最近は、「書くより話すほうが早い」と思うことがある。話していると、もともとトロい思考を、口の動きが追いこしてしまい、「酔っぱらって言葉が出ない」のと、逆の状態になる。
その瞬間は、脳内麻薬物質が出ているのが、はっきり分かるよ。うっとりと気持ちいい。だけど、自分が何を話しているのか、0.5秒ぐらい遅れて確認しなくてはいけない。

ボケの兆候なのか? マグネット・コーティングする前のガンダムになったような気分。


その感覚の変化には、仕事のローテーションも影響していると思う。
まず、来週しめきりの超ロング・インタビューの仕事が最優先。なのに、「明後日までにお願いします!」とグラビア・ポエムの仕事が、何年かぶりに舞い込んでくる。あるいは、2時間のインタビューの聞き役だけ、という仕事も来る。
また別のある日、打ち合わせの帰り、「ちょっとだけ飲みましょう」と誘われる。飲んでしまうと、寝起きの一時間の感覚が鈍っているのが、はっきりと分かる。

昨日は、打ち合わせで決まったばかりの原稿を、帰ってすぐに、書きおえてしまった。
あれこれ終えると、またロング・インタビューの仕事に戻る。そのたびにリセットがかかり、特にインタビューイの声を聞いていると、相手の人格が憑依したような錯覚をおぼえる。
だって、その人が体験した何十年かの出来事を、4時間に凝縮して語っているわけだよね。その4時間をさらにICレコーダーで再生して、文字に置き換える。その作業に、二週間ぐらいかかっている。時間を遡行しつつ、違うことを同じ時間にやっている。

何十年かの時間のうち、インタビューイと共有したほんの4時間を、二週間に引き延ばしつつ、僕はトイレにも立つし、メシも炊くし、寝なくてはいけない。
音声データの向こうでは、インタビューイが、ほとんど神がかったことを語っている。だのに、僕は生理現象に左右されている。
「どれが本当の時間なんだ?」と、迷路にまよったような気分になる。


それで、ある脚本家の方に酒に誘われて、ひさびさに外食したわけです。
僕としては、「汚染度の高いキノコ類だけは、食べたくないです」と希望しました。すると、カウンターにひとりで座っている女の子が、「シイタケください」って注文しているわけですよ。
僕らが帰るとき、その子は、キリッと俺の目をにらんだわけだけど。

結局、原発事故と放射能汚染を無視するのか、気にするのかは生き方の問題でしかない。つきつめると、思想でも政治でもなく、生き方に集約されていく。
「たとえ放射能が遠因となって死のうとも、いまこの瞬間を楽しみたい」という人は、それが自らの意志で選びとった生き方なのだろうから、好きにすればいい。

ただ、大人が汚染食材を気にせず食べるのは自由だけど、選択の余地のない子どもたちに食べさせるのは俺はイヤだ、ということだよ。
それを許してしまう人とは、ともに生きられない。


今夜は、「石黒昇監督を送る会」がある。場所は吉祥寺だから、監督をタクシー乗り場までお送りした夜のことを、きっと思い出すだろう。
この会に来なくとも、遠くから監督のことを思い出している人は、いる。それがその人の愛情の持ち方だから、無理に「来い」とは言えない。

Webラジオ『リリアード音楽学院』で、石黒監督について、あれこれ。→
人の死を、こういう風に、繊細に受けとめられるようになりたい。

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コメント

いつもお世話になっております。

マチ★アソビ行こうと思っていたんですが、他のイベント(ギネス更新で被災地支援というイベントです[http://oneball.info/])が重なってしまいいけなくなってしまいました・・・。大変残念。まあ、その翌々週の鴨川には行きますのでよしなに。

>「たとえ放射能が遠因となって死のうとも、いまこの瞬間
>を楽しみたい」という人は、それが自らの意志で選びとっ
>た生き方なのだろうから、好きにすればいい。

まあ、僕は基本↑の生き方してますが、その根底には「今があるから未来がある」というのが有りまして。その、なんというんですかね。
自分は何の因果かある意味被災地だった場所であり、ある意味他より放射能汚染されている場所に住んでますが、自分の生き方には外的要因は今のところほぼ関係ないわけで。それでひどい目には合っていないしこれ以降合わないだろうというぬるま湯につかった状態なんだと自分でも思います。

廣田さんの言うとおり、じゃあその次の世代はどうなんだという時に思考麻痺に陥ってしまう危うさも併発してますが。ただその段階で思考に落とす際に「情報」の有無と「情報取得力」は一番重要ですね。それが欠落している人がものすごく多い。自分が優れているというわけでは無いですがそこら辺の分別は付いているので愚かな選択は僕個人としてはしないですけどね。


石黒先生の諸々は今夜ですか。お誘いが無いので行けないですが、僕の分もどうぞよろしくお願いします。
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あ、薦められたのでブログ始めてみました。

投稿: あいすぴっく | 2012年9月 7日 (金) 01時32分

■あいすびっく様
こんばんは。僕は、その翌々週の鴨川に呼ばれてないし、行かないです。
マチ★アソビは、毎回、何らかの形で参加するので、また来られるときに……。

>じゃあその次の世代はどうなんだという時に

いえ、それは未来のない僕ら独身者のオッサン以上の年齢の人が考えて、実行すべきなんです。いっぱいいるはずなんです、未来のないオッサンは。
「若いヤツラも考えろよ」と言った瞬間、もうすでに生き方を阻害してしまう。いやな言い方をするなら、「永遠に放っておく」より仕方がない……という結論にいたったのです。

>それが欠落している人がものすごく多い。

ネットにあふれる不毛な議論は、その一言から始まるんですよ(笑)。
この話は、ここで終わりです。

>お誘いが無いので行けないですが、僕の分もどうぞよろしくお願いします。

この集いに関しては、業界人だけを集めてどういう会合にしたいのか、今ひとつ分かりません。
別にお誘いがあった人が特別、というわけではないと思います。

投稿: 廣田恵介 | 2012年9月 7日 (金) 02時08分

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