■0807■
クリント・イーストウッド作品『ヒア アフター』。
霊と会話できる青年、臨死体験をした女性、兄を失った少年、3本の話が、バラバラに進んでいく。
ラスト近く、少年から懇願されて、青年は彼の死んだ兄の言葉を伝える。そこに、どうも青年なりの(少年を元気づけるための)脚色が入っているらしい描写がよかった。
少年を出したからには、少年を祝福するのが、ジジイ監督の務めでしょう。イーストウッドはその辺、よくわきまえた監督だと思う。
歳をくったから「大人」になるのではない。下の世代に責任を感じたとき、「大人」になるんだよ。未成年でも「俺はいいから、俺より若いヤツを生かそう」と思っていたら、そいつは「大人」なんだよ。
なのに、日本では「責任を負わない」ことによって、いつまでも自分が子どものフィールドにとどまりつづけるオッサンが多い。
子どものフィールドというか、モラトリアム。40歳すぎても、自分のことしか考えてない。
話がそれてしまったが、映画から「監督の言いたいメッセージ」を言語的に受け取りたい人が多いのには、ちょっと驚く。それは、甘えというものでありましょう。
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大阪で、またもや産地偽装が発覚です(■)。
福島県産きゅうりを、北海道産と偽って販売した東豊農産さん、大阪地方検察庁に告発状を送りましたので、刑事罰を覚悟してください。
すでに東京地検に告発ずみの産地偽装業者、大兼文喜さん。足立区の病院に入院した友だちが、病院食のアンケートに「大兼文喜の食材だけは使わないで欲しい」と書きまくってますよ。だって、鹿浜橋病院や厚生年金病院が大兼文喜の得意先なんだから、心配するのも当然でしょ?
この産地偽装業者どもは、「社会に奉仕する」という仕事の基本を蹴っ飛ばして、「金さえ入れば、消費者なんてどうでもいい」と開き直ったわけです。……万死に値しますね。
そして、基準値ごえのシイタケ出荷で、すっかり有名になってしまった三良坂きのこ産業有限会社。
これだけのセシウムを含んだ商品が市場に出回ってしまって、それを「自主回収する」のでは遅すぎるんだけど、その後、どうするのか?
気になったので、三良坂きのこ産業に電話。汚染シイタケの処理については、県からの指示を待っているとのこと。「埋めたり、山に捨てたり、勝手なことはしませんから……」と、電話に出たおばさんが言っていたけど、それは当たり前。
今は、会社の敷地内に保管してあるそうです。
でも、最終的にどうするんだろう? というか、高濃度に汚染された原木はどうする?
そして、私は県外から問い合わせたり刑事告発したりしているけれど、本当は現地で買ってしまった人、食べてしまった人たちが怒るべきですよ。
そして、日光からは3万1千ベクレルのチチタケが見つかる……もう、国産のキノコは食えないね。
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明治大学で講義させてもらうようになってから、学生との付き合いが増えた。
今度は、なんと30歳も年下の若者から、取材を申し込まれた。だから、僕みたいな独身中年は、若い人に「大人にしてもらう」んだよね。この言い回しは、ちょっとキモいかも知れないけど、人は関係性の中に生かされてるからね。
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