■0720■
某誌『一発必中!デバンダー』取材。笹川ひろしさんと大河原邦男さん。いくらでも濃くすることは出来るんだけど、専門誌ではないので、あくまで柔らかい質問を。
それでも、大河原さんの「さっきまで旋盤を回してたんだけど……」の一言は、あの工作室を知らなければ分からない前フリだったし、ベテラン2人のぶっちゃけトークは楽しかった。
タツノコとは関係ないけど、『おおかみこどもの雨と雪』は、明日から公開。
僕は、子どもを生んだ経験のある女友だちと見に行こうと決めた。独身中年がひとりで見るのは、建設的ではないと思ったからだ。
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品川区の放射線プレミアムドックセンターへ、内部被曝の調査へ行ってきた。検査方法はスクリーニング、機器はベラルーシ製。6,300円と安かったので期待はしてなかったのだが、検出限界値が高すぎるんだよな。
セシウム137が159Bq、セシウム134が140Bq。これ以下は検出されないのだ。検査の結果、これらはND。
カリウム40のみ検出されたが、これは自然界にもともと存在するので、検出されないほうがおかしい。僕の体からは、4240Bq、出てきた。
トータルで、予想年間内部被曝量は、0.00806mSv。カリウム40しか出なかったんだから、そりゃ低いだろう。
僕は、今でこそ西日本から検査済みの米を取り寄せているけど、この一年、ほとんど外食ばかりだった。マスクをするのは、主に風の強い日。うっかり忘れてしまうことも多かった。
外食は、野菜と魚とキノコ類だけは避けた。学生たちと居酒屋で飲んだとき、シイタケの揚げ物がでたので「やめときなよ」と言ったところ、ひとりだけ、メニューからシイタケだけ外してもらうよう、店主に頼んだ学生がいた。
そういう、柔軟性の高い若者ばかりなら、未来も明るいのだが……。
食品の放射能検査に関しては、林野庁と厚生労働省から各自治体に出された「業務連絡」を、何種類か入手している。
それによると、ほとんどの食材は、週に一度、1~3検体しか検査されていない。牛肉については「農家ごとに三ヶ月に一回程度」。しかも、「可能な限り検査を実施するようお願いします」だからね。
「お願い」だから、別に検査しないで出荷しても、罰せられないわけですよ。
そんなグタグダな状態なのに「国のやることに間違いはない!」と思いたい人は、どうぞご自由に。
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「放射脳」、「反原発派は在日」と蔑むことで溜飲を下げている人は、上を目指すことなく、「自分以下」を設定することで、安心を得ている。
USTREAMでデモの中継を見ていると、「何万人死のうが、関係ない」とか「さっさと殺してしまえばいい」と書き込んでいる人がいる。よくよく彼らの発言をさかのぼってみると、現実――特に、自分の生い立ちに、深く絶望していることが分かる。
「現実がひどすぎるから、現実は変えられない」。そう考える彼らは、現実を変えようと行動する人々を嫉妬し、罵倒する。そのくせ、マゾヒスティックなまでに、既成のルールに従順なのだ。
クレームの電話をかけることを「威力業務妨害」などと言ったりする。「自分は、そんな悪さをしないお利口さんだ」という、窮屈な立場に留まろうとする。
若いうちは、まだいい。というより、若いころは、そんなもんだ。
だが、30歳、40歳、世間を恨みながら過ごしていると、生きていく選択肢が限られていく。何でもいいから、うまいドロップアウトの方法を見つけることだ。人生に成功しなくていいから、自分に適した逃げ道を探す。
逃げ道さえ確保できれば、かなり気楽に生きられるはずだ。
(C)タツノコプロ・デバンダー製作委員会 2012
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