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2012年4月 3日 (火)

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『惑星ソラリス』のような味わいのSF作品『アナザープラネット』。
Imagescarzooia_2地球とそっくりの惑星が、頭上にあらわれる。交信してみると、向こうの地球にも、自分たちとまったく変わらない人々が住んでいて、同じように驚いているらしい。
世界中に、科学的・哲学的議論がまきおこる。

主人公の女性は、あがないきれない罪を負っている。孤独な彼女が、どう罪と対峙するかが主系的葛藤だ。
なので、SF的なスペクタルやサスペンスは、ほとんど無い。淡々と静かな映画。

もうひとつの地球と交信する初の実験が、テレビで中継される。まるで、霊界と対話するような、気味悪さのただようシーンだ。
テレビを見ていた主人公の家族は、「これはヤラセだろう」と騒ぎはじめる。だが、主人公の女性は外に出て、思わず、頭上に浮かぶ地球を見あげる――。

すると、周囲の家からも人々が出ていて、同じように、地球を見あげている。街灯のつくような時間だが、住宅街の向こうの街路樹のあたりには、かすかに夕陽が残っている。
とても美しいむシーンだ。昼と夜の溶け合ったような風景は、天啓に導かれた主人公の心情そのもののように、曖昧で、静寂につつまれている。


2010年7月24日の一日だけを撮影した、世界140ヶ国のアマチュアの映像を集めて再構成した『LIFE IN A DAY  地球上のある一日の物語』。とても良かったのだけれど、レンタルで借りなくても、ネットで全編、見られるのか。→
0403340351_01_01_02何気ないような、しかし、奇跡的に思える一瞬のできごと。宗派のちがう人々が「自分が怖れているのは、神だけだ」と、口々に言う。
「神を信じてない人が怖い。だって、地獄に落ちちゃう」と、白人の女の子が言う。
お墓を撮影しながら、震える声で「死が怖ろしい」と訴える人がいる。

残り人生のほうが少なくなってしまった僕は、美しい風景を見るたびに「自分は、ここには行けないだろうな」と、さみしい気持ちになった。

まだ若い人たちが、この映画を見られるのは、素晴らしいことだと思う。


「日本全国に福島(原発)の事故は直接、間接の影響を及ぼしている。そういう意味では『日本全国』が地元だ」→
――この記事を夜中に読んで、声を出して泣いてしまった。

雨の日、風の日、震えながら経産省前に立ったのは、無駄ではなかったのかも知れない。
それでも、「ただちに健康に影響はない」を連発したフルアーマー枝野は信用できない……という人は、「反対すること」「批判すること」が自己目的化してないか、考えてみたほうがいい。

初めてデモに参加してから、一年が経過しようとしている。
だけど、その間、暗いニュースしか聞かなかった。絶望しないためには、怒りつづけるしかなかった。
少しは、人に感謝したり、応援したりする気持ちが欲しかった。怒りつづけたまま、死にたくはない。

枝野大臣が翻意したら、その時こそ、また容赦なく経産省前で叫ぶけどね。

(C) 2011 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
(c) 2011 world in a day films limited

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コメント

三鷹もものすごい雨風です。廣田さん濡れてませんか大丈夫ですか。恨んだまま憎んだまま人は生きていけないです。民意(=この場合は声を上げ続けた人)をいよいよ無視できなくなったと枝野発言は受け取りたい自分がいます。例え大人しい日本人と言われても訴え続けることは確かな力だと感じました。廣田さん老い先短かいなんて高齢化社会ですよ。この先の世界を見届けましょうよ。笑

投稿: くりか | 2012年4月 3日 (火) 17時05分

■くりか様
思い切り、雨に降られて帰ってきました。

>民意(=この場合は声を上げ続けた人)をいよいよ無視できなくなったと枝野発言は受け取りたい自分がいます。

今日になって、枝野さんは「昨日の発言は言いすぎだった」ような言い方をしてきました。
「再稼動には反対」とまで言ったので、圧力がかかったのでしょうね。

「日本全国が地元」、この先、何があっても、この言葉は忘れません。そういう気持ちで、今まで頑張ってきたんですから。
こんど経産省に行くときは、「日本全国が地元」とプラカードに書いていきます。

高齢化社会は、美しくないです。若者に負担をかけてまで、生きのびたくはないですね……すみません。

投稿: 廣田恵介 | 2012年4月 3日 (火) 20時05分

廣田様

廣田さんが「経産省のデモでは、参加者の叫びが議場にも届いていた」と仰っていましたが、まさにその成果の現れかもしれませんね。
廣田さんをはじめ、デモに参加された皆様には感謝します。ありがとうございます。

>それでも、「ただちに健康に影響はない」を連発したフルアーマー枝野は信用できない……という人は、「反対すること」「批判すること」が自己目的化してないか、考えてみたほうがいい。

耳が痛いです。
福島県出身者として、いまだ地元に親や友人がいる身としては、やはり枝野氏には批判的ですし、そう簡単には許せません。
しかし、枝野氏のこの発言には感銘を受けました。

「地元の皆さんをはじめ、国民の一定の理解が得られなければ再稼働しない」

『是非を問う』ではなく、『理解を得る』という言葉に枝野氏らしさを感じますが、ここは彼を素直に応援します。

今、東電に対して強大な実効力をもつのは彼と経産省だけです。

投稿: かまた | 2012年4月 3日 (火) 22時05分

■かまた様
僕は、「フルアーマー枝野」の写真をツイッターに貼って「根性なし」と書いた者のひとりです。
根性なしどころか、あの装備自体は正しかったわけですが、何をどう判断したらいいのか分からない中、「とりあえず怒っておけ!」みたいな、ヤケクソな気持ちでした。

その後、「放射脳」だとか「危険厨」「安全厨」「デモうぜー」と低レベルな争いが繰り返される一年の間、「日本全国が地元」という捉え方を、ほとんどの人間がしてこなかったのは事実でしょう。

つまり、「日本国民であるかぎり、全員が当事者」(正確には子供たちを除く)と拡大解釈していいと思います。
(……というか、自分なりの解釈を加味せねば、言葉は自分のものとはなりません。)

「東京人神経質すぎ」「西日本意識低すぎ」でも何でもいい、とにかく原発(=電力会社)の存在は、日本人全員と関わっています。
見て見ぬフリだけは、許されないと思います。

投稿: 廣田恵介 | 2012年4月 3日 (火) 22時46分

廣田様

>根性なしどころか、あの装備自体は正しかったわけですが

危険情報を得ていたからこその装備でしょうが、普段着同然の方々を前に、枝野氏がどのような気持ちだったのか、知りたいです。

僕もアレを見て「実はかなりマズイ状況では・・・」と思い。フルアーマーを一式調達しました。
廣田さんにも一着差し上げましたが、いつ4号機が倒壊するか分からないので、保管しておいて下さい。日陰の乾燥した場所に保管すれば、原則、消費期限はありませんので。

>何をどう判断したらいいのか分からない中、「とりあえず怒っておけ!」みたいな、ヤケクソな気持ちでした。

当時は僕も同じ状況でした。全てが気に入りませんでした。
あの頃を思うと、恥ずかしくなりますが、あの感情や恥は風化させちゃいけないと思います。

>「日本国民であるかぎり、全員が当事者」(正確には子供たちを除く)

その通りだと思います。
そして、いずれ、子供達にもツケは必ず回ることになる。
子を持つ親でも、独身の方でも分け隔てなく考えなければならない問題です。
なんだか最近は、原発推進派や反反原発派以上に「電気使えればどうでもいいや」という人間が一番怖いです。

投稿: かまた | 2012年4月 3日 (火) 23時54分

■かまた様
>普段着同然の方々を前に、枝野氏がどのような気持ちだったのか、知りたいです。

……だんだん、あの頃のイライラ感を思い出してきました。
フルアーマーは、4月17日だったんですね。その頃の自分の言動は、いま思うと恥ずかしいです。中高校生のようで。

いただいたフルアーマーは、もちろん大事に保管してあります。
あと、タイベックではないんですが、防護服と全面マスクは、他の方から何着かいただきました(いわき市に行くときに)。
あと何年間か、四号機の倒壊を警戒しなければならないんですよね……。

>なんだか最近は、原発推進派や反反原発派以上に「電気使えればどうでもいいや」という人間が一番怖いです。

そういう人が、いちばん多いんではないでしょうか? ツイッターで絡んでいる人たちも、実は原発をダシに「行動している人」「怖れている人」をからかっているだけで、電気さえ使えれば、後はどうでもいいんでしょう。

原発の存在を、まったく感知していない人……それは、かつての自分です。
そう考えると、自分が抗議活動に足を運ばざるを得ない動機が、分かる気がします。罪悪感があるからです。

投稿: 廣田恵介 | 2012年4月 4日 (水) 00時27分

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