« ■0306■ | トップページ | ■0310■ »

2012年3月 8日 (木)

■0308■

渋谷にて、珍しくインタビューを受ける……と言っても、媒体は海外の同人誌だそうなので、国内では出回らないと思う。
同席したのは藤津亮太氏で、あいかわらず、スラスラとよく言葉が出てくるなあ、と感心する。頭の回転のいい人は、おしゃべりだって言うね。

僕はたいてい、ずーっと黙ってる。考えてるんじゃなくて、頭が回ってない。
だけど、人から「頭いいんだね」と誤解されると、もっと辛い。しゃべらなくてはいけないときにしゃべれれば、僕の場合は、十分なのだ。


本題に入る前に、聖地巡礼特集の「クローズアップ現代」の話でも。

やっぱり、作品のスタンスと地元の齟齬だけが、強調されてしまった。でも、それを糊塗することは、作品にとって、もっと残酷であるから、あれで良かったと思う。

『輪廻のラグランジェ』の舞台は、2032年です。
だから、リアルな鴨川ではない。トロピカルな背景にしたのも、狙いなんだと監督は話してくれました。
僕の立場としては、もっとストレートに作品の魅力を伝えたい。それのみですよ。


以下、まったく個人的な日記です。

先月、母が殺された事件の二審が終わった。廣田年亮被告の控訴が棄却され、すべて終わったと胸をなでおろしていた。
ところが、先月29日、年亮被告が上告していたことが、東京高等裁判所からの電話で判明した。

――話を整理しておきたい。
廣田年亮被告は、2011年一月一日に、妻(私の母)を殺した。喧嘩でカッとなり、包丁二本で、頭から背中からメッタ刺しにした。とどめに、二本の包丁を両胸に深々と突き立て、これが致命傷となった。
警察に電話した時点で、年亮被告は、妻が「ときどき動いてる」「うめいてる」と話している。
まだ息があったのに、被告は「殺した」「死んでる」と報告した。つまり、明確な殺意があったのだ。

一審では、求刑懲役8年に対し、執行猶予なし懲役6年6ヵ月の判決。被告は、これを不服として控訴したが、高等裁判所は控訴を棄却。
なのに、まだ懲役刑を不服として、上告した……呆れはてた。そうまでして生きていたいのか? 妻を殺したのに、無罪放免されたいのか?

――被告は、「妻を殺した罪悪感のあまり、壁に頭を打ちつけたくなる」などと証言していたが、頭には、傷ひとつなかった。罪悪感なんて、ウソなんだよ。
母を殺された恨みより、そんな芝居すら打って、自分ひとりだけが生きのびたい年亮被告の醜悪さ。あつかましさ。たとえ、僕が明日死んでも、被告に対する憎悪と嫌悪だけは、この世から消えてなくなることはない。

怒りのあまり、息が苦しくなる。


何も言わず、母のために花を贈ってくれた、大勢の皆さん。
0301capl10m1また春がきたけど、何も終わってないですよ。何十輪という花が枯れて、僕は何度も、なきがらを埋めに行った。

誰かを好きになることはない。親を親に殺された人間は、幸福をイメージできなくなる。不幸が怖くなくなる。

ひとつだけ言えることがあるとすれば、「殺すな」ということです。夫婦になったからには、助け合い、尊敬しあってほしい。
事件の一ヶ月ぐらい後から、そんな勝手な考えが、ずっと胸の奥にありつづけている。
■ 

|

« ■0306■ | トップページ | ■0310■ »

コメント

クローズアップ現代興味深く見てました。アニメにしても漫画・映画にしてもロケ地やモデル地はファンにとってはまさに聖地。だけど背景ありきで売り出されてしまうとなんだか切ない。町おこしの気持ちもわかるんですけどね。

死刑廃止論が渦巻く昨今ですが、私は人を殺めたら死刑になるべきだと思ってます。個人的に光市母子殺人事件の資料を読み続けていますがいつも結論はそこになるので。。。もう12年前になりますが私も親友を彼女の彼の手によって亡くしました。それでも彼は無罪になりましたよ。司法に絶望すると同時に殺めた本人には贖罪の心なんてものはないのです。
ただいまインフルエンザで支離滅裂なコメントお許し下さいね。

投稿: くりか | 2012年3月 8日 (木) 16時34分

■くりか様
あれ、また熱だしてるんですか。お大事に。

>だけど背景ありきで売り出されてしまうとなんだか切ない。

やっぱり、ファンにとっては「この場所じゃないか?」と発見するのが楽しみなわけで。
その楽しみを分かってないお役所が、下手に手を出してはいけないし、制作側も乗ってはいかんでしょう。

>それでも彼は無罪になりましたよ。

そういうことが起こるから、司法制度は信用できません。「殺したら、殺した側の人生も終わり」、それが大原則です。
なのに、殺人犯には、無限とも思えるほど膨大な権利が与えられ、がっちりとガードされてるんですよね。
胸ぐらつかんで怒鳴ってやりたいけど、それすら出来ない……。

>殺めた本人には贖罪の心なんてものはないのです。

ないですね。あれば、腹でも切ってますよ。でも、絶対にやりませんよね。生存本能、最優先。

そんな人間、生かしておく理由はありません。無責任な弁護士や証人も、同罪です。

投稿: 廣田恵介 | 2012年3月 8日 (木) 17時04分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■0308■:

« ■0306■ | トップページ | ■0310■ »