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昨夜は、今石洋之監督のトークショーin吉祥寺バウスシアター。上映された映画は『アーチ&シパック 世界ウンコ大戦争』。約40名の入りなので、「もう、ぶっちゃけ話にしちゃいましょう」と楽屋で打ち合わせて、本番へ。
『DEAD LEAVES』から『ブラック★ロックシューター』の話題まで……『アーチ&シパック』を、かなりの勢いで置いてけぼりにした感も(笑)。「アニメスタイル」の話まで出したのは、ちょっとやりすぎだったかも知れない。
配給会社やトリガーのプロデューサーさんは「いいトークでした」と喜んでくれたのだけど。
40名のお客さんは、どう思われたのでしょうか。少し心配。
100名だったら、もうちょっと緊張感も違ったと思うんですけどね。『アーチ&シパック』は、まだまだ公開中。少ない入りながら、毎日、ちょっとずつ客足は伸びているそうです。
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さて、吉祥寺バウスシアターには、意外な知り合いが来ていたので(『アーチ&シパック』は、もう三回も見に来ているそうです)、そのまま飲み会に付き合ってもらいました。
飲み会というか、ガールズバーで知り合った飲み友達に、店を予約してもらっただけなんだけど。
やっぱり、じかに顔を合わせないと、イカンですね……人間関係は。
飲み友達と二人きりになってからは、吉祥寺のガールズバーを経由、三鷹のダーツバーへ。ダーツなんて、ほとんど投げられないんだけど、店員さんや女性客も巻き込んでチームを組むと、なかなか盛り上がった。人が集まると、自分が下手クソでも楽しい。
メガネをかけた小柄な女性は、男性客と待ち合わせていて、途中からチームを抜けてしまった。明け方4時に、ダーツバーで待ち合わせるなんて、なんて素敵なんだろうと、この歳になっても思う。
「もう朝だし、帰ろうか」と、僕らが階段を下りると、さっきのメガネの子がドアのところまで出てきて、「ありがとう、またね!」と、ずっと手をふってくれていた。彼氏(?)と話しこんでいたのに、なんていい子なんだろう、と思ったよ。
夜の街って、そういうことがあるんだよ。ひどい目に合ったことのほうが多いけど、ごくまれに、心の綺麗さみたいなものに出会うことがある。
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ひさびさに、母の夢を見た。
正確には、母自身は登場しない。別の部屋にいるか、近所まで買い物に出ているようだ。母の気配だけが、海沿いのマンションに漂っている。
母が飼っているハムスターに水を与える。その横の水槽には、母が嫌いだったはずのヘビなどの爬虫類が飼われている。彼らにも、水を与えてやる。
僕の足元には、一匹の小さな犬が座っていた。それは、結婚時代に妻の連れてきた犬だが、夢の中では、母の飼い犬ということになっている。
僕は、犬を抱き上げて、窓をあけた。窓の外は、遊園地とプールが一緒になったような施設で、青空の下、親子連れがたくさん遊んでいた。
――あれは、夢というよりは、天国だったのかも知れない。
水平線の見える部屋の中は、なぜか生き物にあふれ、窓の外には数え切れないぐらいの人々、笑顔……。とても静かで、ちょっと寂しいけれど、心はとても穏やかだった。
僕には信仰心というほどのものはないけど、あの静かな部屋に母がいるのだと信じたい。
僕が死んでも、あそこには行けないような気がするんだけどね。
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