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2012年1月13日 (金)

■0113■

EX大衆 2月号 明日発売予定

Ex02_2●アニメ年表vsリアル年表
まず、アニメ年表は『機神兵団』から始まっています。当然、『鉄人28号』や、ずっと後に誕生する『鉄腕アトム』も。
1995年に『輪るピングドラム』の事件が起き、その翌年に『蒼き流星SPTレイズナー』が、米ソの対立する火星にやって来る。
さらに二年後、『AKIRA』が覚醒し、東京が崩壊……その頃、現実世界では何が起きていたのか?という比較記事になっています。
(失敬、『AKIRA』は1988年ですね。雑誌では、ちゃんと88年になってます)
最終ページに、『未来少年コナン』や『青の6号』の図版を使いつつ、「人類終末の風景」というコラムを書きました。

とにかく、図版を集めるのが大変でした。「こりゃあ、下手すると3枚ぐらいしか使えないかも」「この記事、ボツにしない?」となったとき、編集が「いやいや、まだ、あきらめるのは早いです」と首をふりました。これが、若さってヤツですよ。
結果的に、画像は大量に使えたし、編集者はイヤな思いも面倒な交渉も、すべて「後は、僕がやっときます」と引き受けてくれた。

こういう、有能な編集者と仕事できるのは、とても幸せなことです。
グラビア誌なのだから、暇つぶしにめくってもらって、「あー面白かった」とゴミ箱へ投げ込まれても、それが雑誌の使命です。爽快に読み捨てられる記事を目指すべきであって。


この記事と、ちょっと近いような遠いような話ですが……。
岩井俊二監督の特番に、スタジオジブリの鈴木敏夫さんが出演していた。鈴木さんは「アニメージュ」に居たころ、『風が吹くとき』公開に合わせて、「アニメージュ」で24ページの原発特集を組んだそうです。
もちろん、上層部からは大目玉。ところが、その号はすごく売れて、他社の週刊誌も「原発」特集を売りはじめたので、「鈴木くん。また、原発やらないか」と頼まれたそうです。

それがアニメ誌として正しいかどうかは、さておいて、人間は、どこか反体制的であらねばならない……という気がするのです。
体制に過剰適応している人は、ことを為せない。会社の大小にかかわらず、役人みたいな依存体質の人がいるよね。「上司に言われたので、仕方がありません」とかさ。

だけど、社会全体、未成熟であることが「純粋さ」の証になっている気がする……。
未成熟であっても、体制に適応さえしていれば、生きていけてしまう社会。小学校のころから、体制に順応するよう、鍛えられてきたものなあ……。


僕は、結婚の条件として「就職」を求められ、それでゲーム会社に入ったわけだけど。
上層部がグダグダで、結局は役員が退任に追い込まれ、数十人の若者が露頭に迷う光景を目にしたわけですよ。会社に来ても、みんな、何をしたらいいのか分からない。
だから、僕は有志を集めて、上映会を開いたり、アニメーションをつくったりしていて、新しい役員からマークされてしまった。
密室に呼び出されて、「やめていただきたい」。「君は経営批判しただろ」。

残ったのは、会社に面従腹背していたような、要領のいいヤツ。ああいうのを「頭いい」と言うのだろうな。――その中には、役員にいじめられて、泣きながら辞めてったヤツもいるそうだから、何が幸運か不運か、一概には言えない。

それらはすべて、会社という、小さな箱の中でのこと。社会の動きとは、まるで関係ない。風が吹いてないんだよ。

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