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2011年7月15日 (金)

■0715 記者会見■

自由報道協会主催の、記者会見に参加してきました。
広瀬隆さんと、弟子である明石昇二郎さんが、東京電力幹部と原子力安全委員、山下俊一教授や文部科学大臣ら、計19名を「業務上過失致死傷罪」で、刑事告発したのです。

――「取材」と「報道」を目的とした会見なので、僕でもギリギリ、参加資格があるだろうと思ったのですが、なんと16歳の女子高生?までいた。さすがに、プロではないでしょう!
自由報道協会、ちょっと自由すぎるのではないか……と思ったが、記者会見というよりは、広瀬隆さんから、同業者へのメッセージの様相で、非常に感銘をうけた。

いま、ここに「資料」として、二通の告発状があるけど、これ自体に、すごい効力があるわけではないんです。
「これをヒナ型にして、あとは、あんたらがやるんだよ」と、そういう意味。


会見の後半は、一時間以上におよぶ質疑応答だったんだけど、自分語りする記者の、なんと多いことよ……。
それぞれの活動は、あなたなりの場で広めていけばいいじゃない。どうして、この場を利用するわけ?

「状況が悪ければ悪いほど、ここにいらっしゃる皆さんは、もっとやらなきゃならないんです……そういうことでは、ないんでしょうか?」 0715_002 これが、広瀬さんの基本スタンスです。それをね、誰もが、広瀬さんと自分の間に、線をひきすぎる。

つまり、広瀬さんと明石さんが刑事告発という手段をとった、それに期待しすぎる。他力本願だ、ということ。
ある記者が、「この刑事告発は、かなり困難な試みだと思うのですが、どう取り組んでいくんですか」と質問しました。「そういうことを、ジャーナリストが、言ってはいけないんです。こういうこと(刑事告発)をすると壁があるんじゃないか?という発言自体が、足をひっぱることになる。控えていただきたい」。
そりゃあ、そうだよ。
でも、言われても、わからないやつには、分からないものなんだよ。同業者でも。対岸の火事だと思っているから。

(録音してきたものを元に書いているので、正確に聞きたい人は動画を探してください。この刑事告発についても、もっと詳しい記事が見つかるでしょう)

ある人の勇気に感銘をうけたら、その人を乗りこえなくてはならないんだよ。
ただ、僕は誰にたいしても、それを強要することはできない。失うものがない人間が、やるべきだ。


誤解してほしくないんだけど、僕はアニメ業界の人たちまでが、「放射能だ」「原発だ」「刑事告発だ」と騒いで、アニメづくりを後回しにしてしまったら、逆に怒ると思う(笑)。
最大限に、気をつけては欲しいけれど、やっぱり、アニメをつくれるのは、あなたたちだけなんだから。
僕も、昼間は、アニメ本の打ち合わせで、二時間、ずーっとアニメの話ばかりしていたし。

日本は貧しくなるとは思うんだけど、文化がやせては、本当に国が滅びてしまう。
日本のアニメは、一万年後に残す価値がある。残すべきなんだよ。

最近、子持ちの友だちが、やっと首都圏脱出の話をしてくれて、かなりホッとしている。
最終的には、彼女の判断だけど、「いいんじゃない、悪くないよ」と言っておいた。何を優先するかは、いま、正確に決めておく必要はある。
僕は、修羅の道をゆくけどね(笑)。

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