■0625 放射能測定会■
今朝は、三鷹市の野村羊子市議会議員が主催する、市内の測定会でした。
僕は、『マイマイ新子と千年の魔法』の、吉祥寺バウスシアターでの上映前後からの付き合いになる、ドカン隊長に誘われての参加。
参加者には、市内のママさん中心で、ミュージシャンの楯直己さんも。楯さんは、毎日コツコツと、三鷹市の線量をツイートしてくださっていて、いつかお会いしたいと思っていたので、思わず握手。
計10名ぐらいですかね。
僕は、線量計を持っていないので、ストップウォッチ係(スマホが役立った)。
数人の持ち寄った線量計で平均値を出すため、まずは一分間、場所ごとに機械を置いて“慣らし”て、15秒ずつ、三回計測。
子どもさんをつれてきているお母さんもいて、なごやかな雰囲気でした。別に、僕らは深刻ぶりたいから、測定会やってるわけじゃないのでね。
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測定場所は、児童公園や小学校の近くの側溝など、計10箇所。これを二時間でまわる。僕は自転車もってないので、レンタサイクルで借りた。離婚したときに、自転車を捨てたので、6年ぶりだ。
←これこれ。こういう雨水が流れ込むところには、放射性物質が溜まりやすい。水溜りなんて、絶対に足をつっこんではいけません。
ジップロックに包んだ線量計で、それぞれの数値を読み上げて、メモ。
土曜日なので、「何してるんですか?」と興味を示すかたが寄ってくるので、すかさず、同行していた西園寺みきこ議員が、勉強会のチラシを渡していました。
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細かな数値は、いずれ、野村羊子議員のホームページ(こちら)にUPされますが、高くても、0.12μSv。これは、一ヶ月前より、かなり低いんだそうです。
三鷹の森ジブリ美術館の裏には、大小の公園があるのですが、いずれも、数値は警戒するほどではありません。
気になる方は、楯さんが数値を加えたマップを。→こちら
(←高さ一メートルで測ったり、砂場の砂を掘り返して測ったり、いろいろトライ)
だけど、ひとりのママさんの連れてきたお子さんの行動を見ていると、気がつけば、地面から何か拾っているし、水場があると、手を触れたがるし……、それが子どもだもんね。
僕らと関係なく、普通に遊んでいる親子連れを見ていると、「世界は二つある」という、得体の知れない言葉が、浮かんできた。
原発事故“以前”を生きている人たちも、確かにいるのだ。
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予定の場所をすべて回ってから、野村議員の拠点でもある絵本専門店「プーの森」で、軽く、情報交換など。
震災直後に「これはヤバイ」と避難された方など、お立場はいろいろ。線量もそうだけど、僕も悩まされている、食料(給食)の話題が多かった印象。うーん、ぜんぜん話したりない。
僕は子供はいないし、親はああなっちゃったし(公判はまだ先です)、どうして参加してるんだ?と自問した。
「この問題から、距離を置きたくないのです」と、僕は答えたと思う。僕は、アニメのことを本に書くのが仕事だから、アニメのことだけ、考えていればいいのか? 黙っているほうが賢いのだろうか? ドカン隊長にも、帰り道、そんな話をした。
帰宅すると、思わぬ答えが待っていた。→こちら
なるほど、「原発や放射能のことはツイートするな」と怒っていた、愛知県のオタクくんは「解離」していたのか! 放射能について黙っている人は、怖いから黙っているにすぎない。
この問題について、あまりに黙りすぎているのは異常だと思っていたけど、防衛本能だったのか! すごく納得したよ。
「どいてくれ。俺は、戦わねばならん」――ソウル・タイ大佐(『GALACTICA』)
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コメント
廣田さま
お疲れさまでした。
レポありがとうございます。
写真を拝見すると、僕の所有するDoseRAE2もちらほら見えますね。
最高で0.12であれば、低めですね。
こちら足立区でも、ここ数日低めで推移しています。
ただ、「線量が低い=安全」では無いような気がして仕方ないんです。これは、科学的根拠は全くなく、僕の心の不安です。
「解離」の話、興味深いです。
己では太刀打ちできない恐怖に直面すると発症?するように見受けられます。
放射能はきちんと勉強すれば、闘えないこともないんですがね。
投稿: かまた | 2011年6月25日 (土) 18時16分
■かまた様
「DoseRAE2」は、三台ぐらいあったと思います。
もっと本格的な、業務用のものもあったのですが、やはり少し数字が違いますね。拾う線が多いんだったかな、そんな話も交わされました。
>ただ、「線量が低い=安全」では無いような気がして仕方ないんです。
最後の懇談会で、そういう話も出ました。
低線量を、長期間浴びつづけるほうが、危険だという話です。
危険というか、「がんの発症率が高いらしい」と。お母さん方は、はっきりとモノをおっしゃいます。
>「解離」の話、興味深いです。
僕は、この3か月半のイライラが、けっこう解消されたんです。
黙っている人のほうが、ビビっている。ビビりすぎて、話題そらしに必死。それだけなんですよ。
>放射能はきちんと勉強すれば、闘えないこともないんですがね。
いわき市の郷ヶ丘幼稚園が、まさに戦っていましたよね。
こういう時は、女性のほうが強いですね。
投稿: 廣田恵介 | 2011年6月25日 (土) 18時52分
女性議員主催の測定会なんて、うらやましいです。嬉しいですよ。問題意識と不安を抱えたママさんにとっては
>「この問題から、距離を置きたくないのです」
すごく素直に心に伝わる。
そうなんだ...私は子供達を守りたいが第一。
それと...こんなこと言ったら反感をかうかもしれないけど、生きてるうちに「日本が生れ変わるところをこの目で見たい」という願望。
>「解離」
「解離」しちゃってる人から、「解離」してる私がいます。だって逆に怖いんだもん....そういう感覚が。
普段「いわゆる真面目」タイプの人が「解離」してるような。逆に私みたいな「アバウト」と言われてる人のほうがこの問題に関しては会話できてる気がする。
投稿: ごんちゃん | 2011年6月25日 (土) 23時19分
■ごんちゃん様
印象的だったのは、野村議員の「笑うことも、忘れてはいけないよね」という言葉。
そうでないと、役立たずの地方自治体や国と、元気に戦っていけないから。
>生きてるうちに「日本が生れ変わるところをこの目で見たい」
とりあえず、稼働中の十数基の原発をすべて停めて、ひとつ残らず廃炉になるところを見たい。
「そうなったら、エアコンが使えない」とか言っている人は、勉強不足です。
>普段「いわゆる真面目」タイプの人が「解離」してるような。
経済評論家、科学や政治に詳しい人たち。
二言目には政治問題にすりかえて、皮膚感覚的な恐怖を、忘れてようとする人たち。
「私は冷静だ」と、必死に言い聞かせて、本当は発狂しそうなぐらい、怖いんだよ。
ハートがない人間は、生きていても仕方がない。つくづく、そう思うよ。
投稿: 廣田恵介 | 2011年6月26日 (日) 00時26分
>「笑うことも、忘れてはいけないよね」
そうそう。
今日、丸井に行ったら、すんごくキラキラして見えてね。サンリオのファンシーな雑貨、フランフランのグラス、ナチュラルテイストの雑貨屋の額縁やストライプ柄の子供用雨カッパ。。。なんか、こういうのってどんなに世界が変わっても私が変わっても当たり前のようにあるんだね、それが嬉しくて嬉しくてシアワセだった。
投稿: ごんちゃん | 2011年6月26日 (日) 19時13分
■ごんちゃん様
>なんか、こういうのってどんなに世界が変わっても私が変わっても当たり前のようにあるんだね、それが嬉しくて嬉しくてシアワセだった。
そう。文化というものは、絶えずありつづける。
どうしても、放射能のことだけを中心に、心がキリキリとがってしまうけど、文化とか趣味とか、そういうものも、豊かでありつづけなくてはならない。
原発問題か趣味、どっちかに偏っている人が、多いような気がする。原発は停まったけど、文化も貧しくなりました……では、意味がないんだよね。
投稿: 廣田恵介 | 2011年6月27日 (月) 12時19分