■0410 今日は残された人生の最初の日■
まずは、選挙。2人組の女子が、キャッキャと投票所に向かっていきます。
投票所を出てから、かつて母の住んでいたマンションを横目に、けやき橋西交差点。お花見しながら、いったん帰宅。
玉川上水には、綺麗な水がチョロチョロと流れていました。本当に、美しい町だ。
さて、メシも食ったので、これから高円寺デモです。長距離を歩く予定だけど、この風邪っぽい体で、持つのだろうか。
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JR高円寺駅南口の公園、13時半に到着。反原発デモに参加してきました。
最初はポツポツと集まってくる程度でしたが、14時には公園に入りきらないほどに。
主催者が「私も不勉強」と認めていたとおり、これは素人の参加しやすい、うんとハードルを下げたデモです。そういう意味では、たいへん意義があったと思います。
「私は、このデモの趣旨に反対です」という人も壇上に立ったけど、これまたシドロモドロで不勉強レベルは、我々と変わらず。
収穫は、鈴木邦夫さんと岩手県から駆けつけた参加者のスピーチでした。
鈴木さんは「私は一生分のデモのノルマは、こなしたつもりだった。でも、もう少しやる必要がありそうです」と、東海村視察の話をしてくれました。
岩手県の方は、具体的な放射線の数字も出してくださったのですが、時間切れで、すべては話せず……でも、こうした緊張感は必須に思われました。
その後にライブがあったのですが、参加者をリラックスさせる意味では、かなりの効果があったと思います。
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ただ、私はどうしても「今すぐ原発を止めろ」とは、口にできませんでした。デモのノリとしては「今すぐ」がいいんでしょうけどね……。
左の写真のプラカードは、イカ娘だけでなく、裏はキュアマリン。コスプレが無理なら、プラカードか鳴り物を持っていないと、手持ち無沙汰になってしまいます。
私と同じように、普段の服装で参加していた女性は、途中で歩道に上がって、そのまま消えてしまいました。私は、意地でも歩道には上がらず、仏頂面で、車道を歩きつづけました。歩道に上がったら、傍観者に逆戻りです。
今日の私は、ライターでもなければ文筆業者でもない、そればかりか、廣田恵介ですらない。「自動車や住民に迷惑をかけてまで、車道を歩きつづける」。それだけが、アイデンティティでした。
人に迷惑をかけないと、伝えられないことがある。そう実感できたのが、収穫といえば収穫でした。
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しかし、高校で文化祭実行委員長、大学でも映画学科の文化祭代表だった私は、「参加するより、参加させる」方が、向いているように思いました。
本当にデモが有効な手段であるなら、次は自分で主催したい。――その時まで、神様が待っていてくれれば、の話ですが。もし私に、勉強するための短い時間が残されているならば。
私は、頭のできがイマイチで、感情に流されやすい。だから、少しは自分の体を使いたい。『マイマイ新子』のときも、『ぼくのエリ』のときも、そうでした。
残された時間は、多くはない。さて、どうしたい? どうしよう? そんな気分です。
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コメント
>「参加するより、参加させる」方が、向いているように思いました。本当にデモが有効な手段であるなら、次は自分で主催したい。――その時まで、神様が待っていてくれれば、の話ですが。もし私に、勉強するための短い時間が残されているならば。
---そうかもね〜。廣田さんは、そっちに向いてるかもね。デモは参加したことがないけど、このままだとせざるを得ないかもなあ〜、、、子供人連れて参加しようかと。
私も、もっと勉強したくてウズウズ...この与えられた時間の無さにイライラしちゃう。できることは決まってるんだから諦めないといけないんだけど...そこにきて石原都知事の当選....思わずテレビに向かって「え〜〜〜!!!!!」(大声)ああ、ネットで投票ができるようにしないと。ていうか、なんでこの時代にそこだけアナログ???みんな変だと思ってるよね。
投稿: ごんちゃん | 2011年4月11日 (月) 14時13分
■ごんちゃん様
親子連れも、すごくいっぱい、いたよ。歩道で見ていた家族連れが、飛び入りで参加したり……。
今は、意思表示する方法が、これしかないからね。 社会は変わったんだ、と実感できた。
>ああ、ネットで投票ができるようにしないと。ていうか、なんでこの時代にそこだけアナログ???
高齢化社会だから、お年寄りに分かりやすくなっているんだよ。
そして、78歳のお爺ちゃんが知事になってしまったので、もっとお年寄り優遇の都政になります。
選挙に行かなかった若者は、文句を言わないようにね。
投稿: 廣田恵介 | 2011年4月11日 (月) 14時28分
>高齢化社会だから、お年寄りに分かりやすく
だから、それはそれでいいんだけどネット投票も可能にしてもらいたいんだよね〜。せめて選択肢を増やせと。一気に、広がるのに!
投稿: ごんちゃん | 2011年4月11日 (月) 15時32分
■ごんちゃん様
ネット投票を可能にするには、どうしたらいいんだろう。
たぶん、法律からいじらなければならなくなるね。ちょっと、調べてみようか。
投稿: 廣田恵介 | 2011年4月11日 (月) 15時47分
うんうん!お願いします
可能になったら....歴史が変わるかもしれないんだから。大人の責任として、政治に若者の声が届く環境作りこれは非常に重要だ。
投稿: ごんちゃん | 2011年4月11日 (月) 16時31分
■ごんちゃん様
ポール・ドメインという学者が、0歳児からの代理投票を提唱しているらしいけど、著書がないんだよなー。
>政治に若者の声が届く環境作り
せめて、選挙には参加してもらわないとね。
投稿: 廣田恵介 | 2011年4月11日 (月) 16時46分
大変遅い反応で失礼。本日、山口で『ゴダール・ソシアリスム』を観て、響き合う部分があったので……。「未成年が国の借金の30%を追うことになる」という台詞とともに、年端もいかぬきょうだい2人が選挙に立候補して当選した、といういわばファンタジーが語られていました(と、記憶しているんですが、なにしろ難解な映画だったので少し記憶に自信がありません)。
いびつな人口ピラミッドのなか、数の多い高齢者の意見のみが強く社会に反映されるのでは、若年者に無力感ばかりが募ることになりかねません。政治の決定が失敗に終わったとき、そのつけは自分が人生の残り時間で支払わなければならないという自覚を促さなければならないのはもちろんですが、その一方で選挙権を認める年齢を引き下げるという議論も必要かもしれません。
自分は有権者ではありませんでしたが、都知事選の結果は自分にとっても大変悔しいものでした。
投稿: 地元記者(ナ) | 2011年7月18日 (月) 23時35分
■地元記者(ナ)様
ゴダール、いまだに映画を撮りつづけているんですね、素晴らしい。あいかわらず難解なようですが、面白そうですね。
>数の多い高齢者の意見のみが強く社会に反映されるのでは、若年者に無力感ばかりが募ることになりかねません。
いま、若者は十分に無力感を募らせていると思います……。
知事選には、30歳以上でないと立候補できませんが、上限を設けるべきです。78歳なんて、後期高齢者ですよ。考えられない。
東京なんて、もう首都として誇れる場所ではありません。こんな所でオリンピックだなんて、ただのノスタルジアですよ。一体なぜ、オリンピック開催が、被災地を元気づけることになるんでしょうか。
ホントに、税金、払いたくないですよ。
>その一方で選挙権を認める年齢を引き下げるという議論も必要かもしれません。
中学生なら、十分に大人と議論できます。私も、教師とは、よく議論しました。
なので、中学生以上に選挙権を与え、60歳になったら、剥奪する。それが健全な形だと思います。
投稿: 廣田恵介 | 2011年7月19日 (火) 00時32分