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2011年3月17日 (木)

■0317■

吉祥寺駅へ行ってみた。いつもと変わらない平日昼間の風景。井の頭公園では、アベックのうち女性のほうが、梅の花を写真に収めようと、熱心に粘っていた。
女子高生の団体が笑顔で歩いていたので、「おいおい、学校やってんのかよ」と感心していたら、頭上で爆音を響かせるヘリを指さして「カッケー!」と言っている女子中学生の2人組。
三鷹では、ほとんど客のいない美容院も、吉祥寺では満席であった。

こういうときは、何だか女性のほうが元気に見えるんだよな。

そして、三鷹へ徒歩で帰ってきたら、お気に入りのパン屋さんが、せっせと焼きたてのパンを並べていた(数日前まで、オイルショック世代の略奪的買い占めに見舞われていたのに)。
店から出てきた子供が、母親に「アンパンマンいたよ!」と話しかけていて……今ごろ、『アンパンマン』の偉大さに気がつくのであった。

あ、大人は『ギャラクティカ』のDVDを見ようね。


しかし、私は『ドラえもん のび太と緑の巨人伝』を視聴。
ほとんどストーリーの解説が不可能なほど、入り組んだ映画なのに、とにかく圧倒される。 文学的な意味では「いったい何がどうなってんの?」と混乱するばかりなのだが、緑に覆い尽くされ、壊滅した東京の「絵」を見て、ただ言葉を失う。

あるいは、ゲスト・ヒロインのリーレ姫が、マスコット・キャラのキー坊をトンカチで叩こうと躍005_2起になるシーン。物語上、完全にオミットしてもいいはずなのだが、とにかく動きが面白い。キー坊がちょこまか動くので、右側を叩いたら外れてしまい、今度は左側を叩く。ちょっとフェイントをかけただけの芝居なんだけど、ちゃんと面白い、笑わせる。

もうひとつ、好きなカットは、飛行艇が水面ぎりぎりを飛んでいて、翼で水を切ってしまうところ。カメラは後ろから飛行艇を追っているので、ドーンと上がった水柱がカメラ手前まですっ飛んでくる。カッコいいです。

あ、金子志津枝さんが作監じゃん。結局、監督より作監が、アニメ映画の作風を左右するのではないか。「哲学は、絵づくりに現れる」という確信を、ますます深めてしまうなあ。


いちばん良かったのは、やはり日常系のシーン。
キー坊がいなくなってしまい、のび太は、ジャイアンとスネ夫に行方をたずねる。2人は金網につかまって遊んでいるが、左手でつかまっていたジャイアンが、くるっと回って右手でつかまる。余計な芝居なんだけど、余計だからこそイイ!

つづいて、のび太はしずかちゃんに会う。場所はスーパーの前なのだが、しずかちゃんが持っているスイカのアップから始まる。そのバックには、スーパーに入っていくオバサンの足が見える。――モブの使い方が上手い!
次のカットは、引きの絵で、スーパーの前で話すしずかちゃんとのび太。このカットはレイアウトというか、パースがぴしっと決まっているのだが、そこに買い物するオバサンたちが入って、画面に適度なノイズを与えている。気持ちいいっす。

のび太は、走って横断歩道を渡る(おばあさんとすれ違うのだが、このうるさくならない程度の通行人の入り方、使い方が秀逸)。向こう側の歩道を歩くしずかちゃんを目で追っているのび太。止めなんだけど、ポーズがリアル。
そこへ出木杉くんが来て、のび太はあわるてのだが、腕が瞬間的に3本ぐらいになっている。「オバケ」というやつですね。残像。こういう絵を不意に入れられるのが、『ドラえもん』の利点だね。

もう俺、金子志津枝さんのストーカーになろう(いや、作品的な意味でね)。


今月末発売の某誌、編集が粘りに粘って、入稿完了!
しばらく音信のなかった別の編集部からも、「こんな時だからこそ、先のことを考えたい」とメールあり。キャンセルになっていた打ち合わせも、来週に決定。
藤津亮太氏、朝日カルチャーサロン「アニメ映画を読む」を3月19日に開講。申し込みはこちら

東北でプロたちが頑張っているので、東京のプロたちも意地を見せはじめた。

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2008

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