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双葉V文庫 『ガンダムの常識 一年戦争篇・2』 9日発売予定
コンビニで販売していたガンダム本を合本化・カラー化した文庫の、第二弾。
『ガンダム』は、フェリーニの『青春群像』をモデルにしている……というくだりは、僕が書いたはずだけど、その『青春群像』のDVDジャケットまでカラーで載っていて、なんだか嬉しい。
あとは劇場版の新聞広告なんかも、カラーで掲載されてます(あの当時は、新聞がカラー印刷されること自体、まだ珍しかったのです)。
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ワンダーフェスティバル2011冬、行ってきた。
徳島の「マチ★アソビ」で、さんざんお世話になったキサさんが、前日夜、「チケットまだだったら、余ってますよ」と電話してくれた。こういう人たちがいるかぎり、僕はまだまだ死ねないのだ、と思う。
僕はもう、自分で模型を作ることはなさそうなので、キットを買うよりは、人と会うために行っているような感じ。
コミケでもワンフェスでも、そういう人、多いんじゃないかな。
(Miya-Pさんの販売していた諾子ちゃんだけ、買ってかえってきた)
平田英明さんと話していたら、「あれっ、廣田じゃん」とMAX渡辺さんが。「もう、模型はやめちゃったの?」と聞かれて、グッと返事につまる。この前、プラカラーはすべて捨ててしまったからなー。
でもな。他のブースの人と話し込んでいたら、やっぱり、小説に書いたオリジナルの翼竜は作りたくなってきた。まあ、模型の前に、やることはいっぱいあるけど。
平田さんが「思ったより、元気そうで良かったですよ」と笑ってくれた。
帰り道、平田さんの表情を思い出して、ひさびさに泣きそうになった。
今日、話してくれた人、みんなありがとう。
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昨夜は、『昆虫物語 みつばちハッチ ~勇気のメロディ~』を眠りこけながら、見た。
一箇所だけ。映画のクライマックス。ハッチが、スズメバチたちの巣から、お母さんを取り返そうとする。それを、人間の(みなしごの)女の子が助太刀する。
しかし、ハッチのお母さんも、また敵であるはずのスズメバチの女王とその子供たちも、巣ごと、川の中に落ちてしまう。球のような巣は、どんどん浸水していく。
川の中へ女の子がもぐり、母子の入った巣を抱きかかえる。その瞬間、女の子は胎児のような格好で、水中をくるっと回る。
おおっ!と目が覚めた。女の子は、胎児のようにも見えるが、同時に、丸い巣を抱えているから、妊娠している母親のようにも見えるわけ!
つまり、その女の子は確かに孤児ではあるんだけど、「これから結婚して、子供を生むかもしれないぞ」と希望を持たせるんですよ! ほんの2秒ぐらいですよ、そのシーン。
僕がチラシを見て惹かれた「ひとりぼっち、じゃない」という言葉が、その短いシーンに、凝縮されていた。
(C) 2010 タツノコプロ / 映画「みつばちハッチ」製作委員会
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コメント
廣田さま
自分も今日はWFに行きました!
昨年と違い、今年は穏やかな天気でしたね。
僕も人と会うためや、製作意欲を刺激されたくて出かけています。
自分もかつて模型の業界で生計を立てていた時期がありますが、挫折し、今は普通の勤め人です。「走り続けている人はスゴイ」と、ただただ感動します、WFに行くと。
模型って趣味でやっているぶんには楽しいですけど、仕事になると本当にしんどい。でも、きっとその先に何かあるんでしょうね。
あと、ちょっと照れ臭いですが、花澤さんの生「どおおおん!!」聞けて、たいへん嬉しかったですねぇ(笑)
廣田さんも聞きましたか??
あのコーナーでは自分が著しく平均年齢を押し上げている気がして恥ずかしかったです^^;
投稿: かまタロウ | 2011年2月 6日 (日) 21時01分
■かまタロウ様
おお、かまタロウさんもプロモデラーでらっしゃいましたか。[fg]で、ブラックバード、見ましたよ!
道理で、あんな洋物のガレキなんて作れるわけだ……
>「走り続けている人はスゴイ」
いや、ホント。80年代に憧れていたモデラーさんが、いまだに作っていると、創作意欲はもちろん、「どうやって生き残るか」に対する知恵に感服します。
>でも、きっとその先に何かあるんでしょうね。
そうなんでしょうね。僕には、見えなかったです。単に「これは辛い、食えない」と、それだけの理由で辞めました(笑)
学生時代、バイト気分で片手間にやってる頃は、すごく楽しかったんですけどね。
『フラクタル』のトークショウは……というより、企業ブースには行きませんでした。すげえ遠いからです。ジジイなので、腰が痛くて、無理でした。
花澤さんは、確か去年、取材したよなあと思ったら、アニメフェアの『ゼーガペイン』イベントでした。
『フラクタル』は、ジオラマというかヴィネットみたいな立体物が欲しい気がしますね。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月 6日 (日) 21時48分
廣田さま
>かまタロウさんもプロモデラーでらっしゃいましたか
1/43ミニカーのフィニッシュをやってました。
よくフランス製のガレキをいじってましたが、離型剤ベタベタ、気泡だらけでパーツ消失気味、説明書なんて完成写真1枚あれば御の字。ネットも無い時代なので、まずは資料集め。それでも余る謎のパーツ(笑)
まさに「苦行」でした。
それと比べるとギャラクティカのガレキはタミヤ模型並みのクオリティです。
ブラックバードと共にハッブルも作ってますのでお楽しみに^^
>単に「これは辛い、食えない」と、それだけの理由で辞めました(笑)
あまりに一緒すぎて笑えません(苦笑)
あと、僕は今で言う「くれくれ」な人がイヤになったのも理由のひとつです。
商売人が「じゃあ、お前が汗をかいてみろよ」とか思ったら・・・おしまいですよねぇ
>すげえ遠いからです。
遠いですよねぇ
自分もほとんど企業ブースは行きませんが、声優さんを見る機会がないので頑張りました。
花澤さんはネッサ初登場時の「どおおん!」をやってくれました。
フリュネ役の津田さんも可愛かったし、今の声優さんはアイドル並みのルックスの方が多いですね。
>『フラクタル』は、ジオラマというかヴィネットみたいな立体物が欲しい気がしますね。
同感です。世界観も表現してあると嬉しいですね。
ブルーレイ特典のネッサのフィギュアを見ましたが、あれはちょっとエロ要素が強すぎて家庭持ちには無理っす^^;嗚呼、自分も「くれくれ」だなぁ・・・
投稿: かまタロウ | 2011年2月 6日 (日) 22時52分
■かまタロウ様
>1/43ミニカーのフィニッシュをやってました。
ああ、苦行っぽいですねー。ピカピカに綺麗に塗らないとダメだし、クルマは辛いでしょうね(作ったことないので)。
言い忘れてましたが、バトルスター・ヴァルキリーの塗装、素晴らしかったです。ハッブルも、楽しみに待ってます。
>あと、僕は今で言う「くれくれ」な人がイヤになったのも理由のひとつです。
僕が愕然としたのは、個人で完成品フィギュアを作っていた人(中国へ渡って工場に発注! 普通の会社員なのにスゴイ)のブログが、炎上しているのを見たときです。
自分で手を動かしたことのないクレクレの人って、ここまで作り手(アマチュアなのに)を叩けるんだ、いい身分だなあって……。
>ブルーレイ特典のネッサのフィギュアを見ましたが、あれはちょっとエロ要素が強すぎて家庭持ちには無理っす^^;
僕は美少女フィギュアは、少しぐらいエロ要素がないければダメだと思ってるんですけど、「作品に合った立体物」、ひいてはマーチャン・ダイジングは、これから考えていくべきテーマでしょうね。
そもそも、『フラクタル』に、本当に単体のフィギュアが必要なのか?とも思います。本当にコミカライズが必要なのか、なぜ映像を見せるだけではいけないのか……。
90年後半に、『エヴァ』が成功させたマーチャン展開を、いまだになぞっているように思えるんですよ。どのアニメもね。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月 6日 (日) 23時26分
廣田さま
>バトルスター・ヴァルキリーの塗装、素晴らしかったです。
ありがとうございます^^
あれ、納得いくまで7回ぐらい塗りなおしてるんですよ。CGモデルの塗装を模型で再現するのって難しくも楽しいです。
>自分で手を動かしたことのないクレクレの人って、ここまで作り手(アマチュアなのに)を叩けるんだ、いい身分だなあって……。
寒気がしますねぇ・・・
自分も昔、仲間と共同で古いレーシングカーのガレキを型から作り、販売したのですが、これが袋叩きでした。
キット自体は、10数年後の今でも悪くない出来だったと自負していますが。。。(ちょっと作りづらいところはありますが)
素材を調理する発想がないのでしょう。
>「作品に合った立体物」
特典のネッサは普通にしていてもパンツ丸見えで(笑)
これじゃあかわいそうだろって^^;
>なぜ映像を見せるだけではいけないのか……。
作り手側も何も考えず、エヴァ的フォーマットを採るのが常識になっているのでしょうね。
これが成功すればよいですが、最近は「いじり壊し」が多いような気がします。
作り手側も受け手側も節操が欠けているのでは。
投稿: かまタロウ | 2011年2月 7日 (月) 00時33分
孤児、母親。「冬の小鳥」と「玄牝」が頭の中でドッキングしちゃいました。。。
投稿: kyasリン | 2011年2月 7日 (月) 00時43分
■かまタロウ様
[fg]でも、誉めるより先に、「ここがイマイチですね」とかコメントしている奴がいますよね。
で、自分では何も作らない(笑)
痛快なまでに、自分からは何もしないんですよ。その分、嫉妬心だけはスゴイんです。
>作り手側も受け手側も節操が欠けているのでは。
テンプレに当てはめるのが、楽なんでしょうね。パンツの作りこみを完璧にしておけば、それだけで買うユーザーがいるのでしょう。
当初は「自分でパンツを作る」のが、ユーザーの意地だったんですけど、今はメーカーがやってしまいますからね。何もしない「クレクレ」が増えるわけです。
■kyasリン様
どちらも、映画のタイトルのようですね。
私はビールを飲んで『キック・アス』を見て笑っているような人間なので、その2本は見ていません。
『キック・アス』も、母親のいない子供たちが主人公です。奇遇ですが。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月 7日 (月) 01時38分
ワンフェス終わってからも何やら
バタバタしていてこんな時期に書き込みになってしまいました。すいません。
当日は来て頂いてどうもありがとうございました。
現地でもお話ししましたが一年前と言えばちょうどマイマイ新子宣伝会議のあった日。早いものです。
先日、MAGネット見てたらワンフェスのニュースがあって「フィギュアの祭典」「メーカーの新作フィギュア完成品ブースは大変な数の人が」「一方一般参加のフィギュアモデルは・・」
と言った具合の放送に溜息。
おいおい、ワンフェスは一般でキット作って参加する人がこのイベントの主役だろうと思いつつ、その上メインがスケールモデルの我々などは視界にすら入ってないんだろうと更に溜息(笑)
でも、このジャンルだってまだいつもの面子がいつもの様に新作を作り続けている限りは僕らもまだまだ戦えるという確信は持っていますよ。
僕らもそういうものを形にする事が喜びですし、話だけでも楽しみにして来てくれる人がいるうちは大丈夫だろうと楽観的です。
>かまタロウさん
43のフィニッシャーされてたんですか
私は大阪の今もまだあるミニカー専門店で働いておりました。
今でもキットは結構買いに行ったりしております。
このジャンルも完成品ミニカーに食われてしまってメーカーもすっかり減ってしまいましたが、未だ健在のタメオや英国のメーカーさんはいいものを出してくれています。
お客さんの要望に振り回される完成品製作はホントに精神的にまいってしまうというのはよくわかります。でも僕ら自身はいくら出来が良くても結局ミニカーでは満足出来ないんですね。
自分の為にキットを作るっていうのはホントに楽しいので今また弄り始めています。
フランス製の離型剤べたべた写真一枚のキット、たぶんあのテナリブの事だと思いますが、あそこのキットも好き勝手に作るとホントに楽しいものですよ、ボディ以外のパーツは結局ほとんど使わなかったりですが(笑)
とりあえず72サイズくらいの車のガレキを始めるのが
今年の一つの新しい目標だったりしています。
投稿: Miya-P | 2011年2月24日 (木) 23時19分
■Miya-P様
えっ、今ごろワンフェスの話題ですか(笑)
諾子ちゃんは、大事にしてますよ。
>「フィギュアの祭典」
僕、流行りっぽいフィギュアの前は通り過ぎてしまいますけどね。怪獣とか、オリジナル・メカは、足を止めて見たりします。
特に、50代で怪獣を作っている人たちのエネルギーは、もう、とんでもないレベルに達していると思うんです。でっかいモスラなんかは、WFでしか見られないものですしね。
メーカーの完成品フィギュアなんて、WFの対極にある気がするんですけど、それを言いはじめたら、あの番組はハードルが高くなってしまうんでしょう。
一度、「ガレージキット」特集でもやってくれれば、面白いんだけどなあ。
難しいことをやりたい、見たことのないものを見たいという欲求を、模型は満たしてくれると思うんですよ。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月24日 (木) 23時36分