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2011年2月18日 (金)

■0218■

『フラクタル』第5話。
もうね。ホントにいろいろ文句はあるんです。あの船の構造が新しいのか古いのか、よく分からない。だから、何がどう危機的状況なのかも、つかみにくい。そういうところを、よく考えて欲しい。出来るはずだと思うから、不満も出る。

にも関わらず、この作品の真摯さ、不器用なまでの生真面目さに心打たれる。
Imageクレインがふんどしを履いていたギャグはあまり笑えないのだが、彼がピンクのズボンを履かされているのを見て、「おや」と思うわけです。「女の子が着た方が可愛いのに」と。
果たして、フリュネが着替えたシャツが、ピンク色でしたね。こういうところを見逃しちゃ、いかんですよ。
少なくとも、クレインとフリュネはピンクという色を共有しているわけで、それは視聴者にしか分からない。だから、注視する価値がある。色を共有したから、2人が並んで座っても違和感がない。そういうのは2回目を見て、「あっ」と気がつくわけです。


もうひとつ。
フリュネが例によって、「私に構わないで」とか言って、貨物室に閉じこもる。
フリュネが座り込むと、船体のきしむSEが入って、不安を掻き立てる。ひざを抱えたフリュネを俯瞰でとらえたショットで、手前にある木箱が揺れている。BOOKだから、すごく目立つし、余計に不安感を煽られるわけだけど、ネッサが座っていたのも、その同じ木箱だった。
だから、さっきのピンク色もそうだけど、何か出す前に、ちょっとだけ視覚的な伏線がはってあるんですよ。そこが、すごく丁寧だなあ、と思って。

その後の、ネッサとフリュネの会話。「隠れてるだけ」「見つかったね」と、フリュネのほうから自分の行動を「かくれんぼ」に転化して、ネッサに甘える。ここで、僧院の服ではなくピンクの服を着てるのも相まって、泣かせるよね。武装解除、って感じで。
あと、ネッサは高いところにいるから、カゲの付け方がフットライト気味で、鼻の上にカゲが付いている。これが可愛いんだ、また。

ラストのクレインの「まとめ」のナレーションが余計なんだけど、もうそれは許すよ。
今週も、いいものを見せてもらったから。

(C)フラクタル製作委員会

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コメント

僕には良い所も悪い所も上手く言語化するすべを持たないので感覚でしか言えませんが
フラクタルのその不器用さや荒削りさがとても愛おしいんですよね。
とても安心してしまうんです。廣田さんが指摘した箇所も何かホッとしちゃうんです(笑
何故かはわかりません。
「観せようとしている」気持ちが伝わるから、でしょうか。
キャラクター・・・人が生きてるから、心があるから、でしょうか。
僕の中ではフラクタルシステムがとか世界観が、とかはたいした問題ではなくて
あの子達が何を見つけていくのか、何を感じていくのか、を見届けたくて、楽しくてしかたないのかもしれません。
不器用でもへたっぴでもいいからこういうアニメをもっと観たいです。

それはそうと、この回の後たまたまフラクタルに対する視聴者の声を目にしてしまい
こんなにも「観ようとしない」人達がいるんだと愕然としました・・・。
何をするにしても説明が欲しいんだそうです。
なんか悲しいですね。

投稿: さまね | 2011年2月18日 (金) 17時52分

■さまね様
コメント、ありがとうございます。
僕も、本当に不思議な気持ちなんです。見ている間は、「ヘタクソ」とか「なんでこうしちゃうんだよ」とか思っているんですけど、結局はチャラにしてしまう(笑)
そうさせてしまうのは何だろう、とずっと考えています。

>「観せようとしている」気持ちが伝わるから、でしょうか。

最初の頃は、山本監督の「声明文」が影響しているんだろうと思ったんですけど、いまや誰が監督していようが、まったく関係ありませんね。
キャラクターを、ちょっとずつ好きになってきています。そのキャラクターにしても、セリフや仕草だけでなく、距離感や齟齬を演出で重ねていく以外に、魅力の伝えようなんかないわけです。
その演出も、とびきり上手いとは言えないのですが、だからこそ伝わるのかも知れません……それはどんな仕組みだか、説明しづらいんですけどね。

僕も、フラクタルシステムは、かなりどうでもいいです。とにかくキャラクターですね。

>何をするにしても説明が欲しいんだそうです。

いやあ、かなりクレインのモノローグで説明してますよ(笑)
そうではなく、一話ごとに「萌えた」「鬱展開だった」「死亡フラグが」という納得の仕方がしたいのであれば、アニメではなくて、他のいろいろなものを見てくださいとしか言いようがありません。

僕は「感動する」のも「好きになる」のも、個人の能力だと思っています。

投稿: 廣田恵介 | 2011年2月18日 (金) 19時59分

廣田さま

>あの船の構造が新しいのか古いのか、よく分からない。

メカ野郎の僕も黙っておられません!
自分もあの船は「ラピュタのタイガーモス号に毛が生えた程度のテクノロジー」と思っていたのに、なにやらソフトをインストールし過ぎたパソコンみたいなトラブルが発生している。モヤモヤしますね。
メカを愛でる作品ではないですが、もうちょっと筋が通る組立て方があるように思います。
トラブルがきっかけで船の仕組みや弱点がちょっと分かったりすると物語に更に深みが出たと思うんですよ。
僕の感覚ではあの船のカタチはイマイチなんですが、メカって見せ方次第でドンドンかっこよく見えてきますから。

そんなこんなで第5話はちょっと違和感がありつつも、全てはフリュネとネッサの和解のための道だったのだと思うと、「まぁいいや!来週も宜しく」って気持ちになります(笑)


投稿: かまタロウ | 2011年2月19日 (土) 00時27分

■かまタロウ様
メカのスタイリングの問題ではないですよね。水洗トイレがあって洗濯できるからには、どこかに巨大な貯水槽があるってことなので、しょっちゅう停泊しないとイカンのでは?と気になってしまいました。

何度も例に出しますが、『ギャラクティカ』はコンピュータをネットワークに繋いでいないことで助かったり、それが仇になったりもしますよね。あの設定は、セリフで2~3言しか喋っていないはずです。

>そんなこんなで第5話はちょっと違和感がありつつも

いや、違和感は毎週あるんですよ(笑)
違和感を上回るクソ真面目さが感じられるから、来週も見届けようという気持ちになるんです。

そもそも、僕は常に「百点」なんてものを設定していないので、トータルバランスを至上の価値とする人には、この作品はオススメできません。
バランスをとろうとしすぎた結果、突出した何かを獲得しつつあるのが『フラクタル』という気がします。

投稿: 廣田恵介 | 2011年2月19日 (土) 00時58分

廣田さま

>しょっちゅう停泊しないとイカンのでは?と気になってしまいました。

5話のなかで、「どこかの村が我々を受け入れてくれる云々・・・」なんて台詞がありませんでしたっけ?
来週は待望の補給かもしれませんよ(笑)
僕はトイレの健康状態チェック機能も余計なもののように思えます。(ロスミレの思想に反しているような??)でも、物語上、必要なんだろうなぁ

>『ギャラクティカ』

ついでに水、燃料、食料を求めて常に喘いでましたね。
これらの物資を巡り、サイロンと戦闘になったり・・・
ちょっと話のスケールが違いますが、ネッサによる船のトラブルは、サイロンウィルスでギャラクティカのシステムが危機的状況に陥った話を彷彿させました。

>バランスをとろうとしすぎた結果

ちょっとゼーガっぽい気もします。
あれも原則ロボットアニメとして、最後まで実直に作られていましたが、なんかバランスが悪い。でも、愛すべき作品です。

僕も『フラクタル』は最後まで信じて着いていきます。

投稿: かまタロウ | 2011年2月19日 (土) 10時32分

■かまタロウ様
>「どこかの村が我々を受け入れてくれる云々・・・」

あの老人が言っていましたよね。
確か、全11話でしょう。全体に、ちょっと焦っている感があるんですよね。クレインがナレーションで収めてしまうのも、早く次の話に移行するためなんでしょう。

>サイロンウィルスでギャラクティカのシステムが危機的状況に陥った話

あれは、何話か前に、ウィルスが侵入してしまう話があったから、それで説得力が出ているんですよね。
それを言うなら、ネッサがコンピュータの内部に出てくる描写はあったので、ちゃんと段取りは踏んでいるんですけどねえ……。

>ちょっとゼーガっぽい気もします。

そうそうそう。『ゼーガ』だ。すごい腑に落ちました。「いや、その描写はちょっと…」とか「もうちょっと別のセリフで…」とか思いながらも、そのイマイチ感も含めて、愛おしいという。
「ダメダメだけど、がんばっているヤツが好き」という河森正治さんの言葉を思い出しました。

投稿: 廣田恵介 | 2011年2月19日 (土) 11時11分

廣田さま

ゼーガといえば、昨日に舞浜に行ってきたんです。
家族同伴、ディズニーランドコースですが^^;

今回は初めてリゾートラインなるモノレールに乗ったのですが、あれって環状線だから、どう足掻いても舞浜駅に戻ってしまう。『夢の国を永遠に回り続けるモノレール』って、なんか『ゼーガ』っぽいなと。
もしかして、これにインスパイアされて『ゼーガ』が生まれ、舞浜を舞台に設定したのかなぁ・・・なんて想像して楽しくなりました(笑)

投稿: かまタロウ | 2011年2月19日 (土) 22時31分

■かまタロウ様
『ゼーガ』って、確か最初は東京が舞台だったと思います。制作前、膨大に書かれた資料の中に、そういう記述がありました。
でも、舞浜、千葉というところが、独特の寂寥感を出していますよね。

ちなみに、僕は一度もディズニーランドへ行ったことがありません。

投稿: 廣田恵介 | 2011年2月20日 (日) 10時03分

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