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Twitterを見ていたら、「日本テレビがマッドハウスを子会社化したなら、『マイマイ新子と千年の魔法』を放映してくれるかも」という希望的観測が、多かった。
でもだから、何でそこで「してくれるかも」なんだろう? 日テレに電話するなり、メールすればいいじゃん!→連絡先
私は、リクエストしました。署名よりカンタンよ。
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火曜日は、電子書籍の企画売り込みのため、経済産業省 製造産業局 クール・ジャパン室へ。
もちろん、共同企画者のレナト・リベラ・ルスカ氏も一緒である。レナト氏も僕も、どうしてこの雑誌が必要なのか力説したが、相手が間違っていた模様。これは、明らかにこちらの見込み違いで、クール・ジャパン室には非はない。
ようは、クール・ジャパン室は、完成したコンテンツを「流通させる」のが業務なのである。
だから、アニメの作品名や監督名をあげても「?」という顔をされた。
それでも僕らは、ふだん、胸の中でグラグラと煮え立っている思いを言葉にできて、むしろ勉強になった。
この試みは、僕らにとっては「当然やっておくべきこと」であり、僕にかぎって言うなら「気がついていたくせに、サボっていたこと」でしかない。
お上の反応なんて、最初はこんなもんよ。三鷹市役所に門前払いをくらった頃よりは、進歩したろう。
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レンタルで、『インビクタス/負けざる者たち』。
クリント・イーストウッドは、『グラン・トリノ』も『ミリオンダラー・ベイビー』も良かった。『インビクタス』も、まあまあだが、プロスポーツというのは、どうも胡散臭いよなあ……。この偏見、どうやって取り除いたらいいのか。真剣に考えはじめている。
ラクビーの試合そのものは、ハイスピード撮影を効果的に使って、迫力を出している。球が飛ぶ音なんて、実際には聞こえるわけがないんだけど、ちゃんと後から付け足している。
これも、「技術が優れているから、つい見入ってしまう」という好例。
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今から、六本木に『新子』を見に行こうと思う。いい具合に、晴れてくれた。
(C)2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.
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コメント
頑張ってますねえ〜ふむふむ。
日テレ....懐かしい。私の最初の就職先。
メールします!
いいなあ〜「新子」。やっぱり劇場で観たいなあ...今では2才の息子も最後までじーーーーっと観ますよ!2才ですよ!これなら家族全員で劇場で観れそうだなあ...またチャンスを待つか。。。廣田さん行ってらっしゃい。
投稿: ごんちゃん | 2011年2月 9日 (水) 13時38分
今回のエントリの第1節、『ほうふ日報』の短信欄に転載しちゃって構いませんかね?
投稿: 地元記者(ナ) | 2011年2月 9日 (水) 14時34分
■ごんちゃん様
行ってきました、ひさびさの大スクリーン(少し小さいけど)での『マイマイ』。
感想は、また後日……。
僕は、この映画の上映は「出来るだけ長く続ける」べきだと考えています。
今日も、初めて見る人が多かったようで、笑い声が、あちこちで起きていました。
日テレには、どんどんメールして下さい。局は、視聴者の声を待ってます。
■地元記者(ナ)様
もちろん、ご自由に使ってください。
僕はtwitterの人たちまで、「いつか誰かがやってくれるだろう」という待機状態になっていることに、愕然としました。
一年前の冬は、公開宣伝会議もありましたし、「何か自分に出来ることはないか?」とみんな、前のめりでした。実際、みんな自分の手でチラシを作り、配り歩きましたよね。
ところが、文化庁とか日テレが出てきたとたん、「お任せ」状態になってしまう。正直、情けないです。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月 9日 (水) 18時54分
私も他人任せにしてました・・・
メールでのご意見・ご感想
http://www.ntv.co.jp/staff/goiken/form.html
の他に、
金曜ロードショーBBSがあります。
http://app.ntv.co.jp/myntv/sys/bbs/list/?bbs_id=23
承認されれば書き込みが反映されるので、
こちらのほうが一般の方の目にも触れる可能性が高そうです。
どうせなら、両方に送りましょう!
投稿: bokusatchii | 2011年2月 9日 (水) 23時18分
■bokusatchii様
BBSの存在にまでは、気が回りませんでした……。
いま、書き込んだのですが、反映されるかどうか。
しかし、さすがはドカン隊長ですね。
このコメント欄、HTMLが使えるとは知らなかったです。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月 9日 (水) 23時28分
みなさん大張り切りでうれしい!ただ、このペースでメールしていたら、日テレさんのフォームがパンクしてしまいますがな(笑)。
この際、再び「署名.tv」での署名活動につなげた方がより有効に動けるかと愚考しますが、いかがでしょう?
趣意書の文案を考えてみました。署名活動についてははじめてで、経験者の廣田さんにアドバイスいただきたく思います。長文ですが、ご寛恕を。
<以下、文案>
「金曜ロードショー」でのアニメ映画『マイマイ新子と千年の魔法』放映検討をお願いする署名 趣意書
日本テレビ放送網株式会社御中
以下、発起人と賛同する署名者は貴局で放送中の番組「金曜ロードショー」でアニメ映画『マイマイ新子と千年の魔法』放映についてぜひご検討いただきたく、署名を提出するものであります。
アニメ映画『マイマイ新子と千年の魔法』は芥川賞作家、高樹のぶ子さんによる自伝的小説『マイマイ新子』(マガジンハウス刊、のちに新潮文庫)を日本有数のアニメ制作会社であるマッドハウスと『魔女の宅急便』演出補、『アリーテ姫』監督で知られる片渕須直監督がアニメ化したものです。
昭和30年の山口県防府で主人公、新子を中心とした子ども達の友情と交流、大人の世界との葛藤とその克服が子どもの目線で丁寧に描かれている上、3度のロケハンと綿密な時代考証による精密な背景描写もあって多くの人を魅了しました。
一昨年11月の全国ロードショー当初は客足が延びず、数週間での打ち切りの可能性がささやかれたこともありましたが、上質な作品をこのまま埋もれさせてはならないと危機感を抱いたファンがそれぞれ手弁当でチラシ配りや劇場への上映交渉、さらにはネット上での署名活動まで展開。ミニシアター「ラピュタ阿佐ヶ谷」では上映中毎日ほぼ満員で、幾度となくアンコール上映が開催されました。そのかいあって、1年以上経過した今なお全国で上映が続く珍しいケースとなりました。
舞台となった防府でも地元のシネコン「ワーナーマイカルシネマズ防府」で延べ1万1千人(市の人口11万人の1割に相当)が鑑賞。片渕須直監督と歩く舞台巡りやトークショー、中心的な舞台である周防国衙跡史跡公園にスクリーンを仮設しての野外上映会が実現し、地元住民と全国から集まったファンの新たな交流もなされております。
平成23年2月8日、御社がマッドハウスを子会社化したとの発表からファンの中で交流手段となっていたミニブログ「ツイッター」にて「金曜ロードショーで『マイマイ新子と千年の魔法』が観られないか」というファンのつぶやきがあり、以前にネット上で上映存続の署名を開始したライターの廣田恵介さんが御社問い合わせフォームを示して「思いがあるならば要望しよう」と呼びかけました。届いたファンからの熱いメッセージはすでにお読みいただいていることと思います。
これは1地方都市の単なるご当地映画ととらえてほしくありません。子どもだからといって手加減することなく、子どもの目線からリアルに「こどものせかい」を描ききったゆえに、子どものみならず大人をも動かす作品で、昭和30年を描いたからといって単に感傷にふけるが如くのノスタルジーに立脚するものでなく普遍的な生を描いた希有なアニメと言っても過言ではありません。
そして、この作品の灯を消してはいけないと各々立ち上がった全国各地のファンの地道な活動や映画業界・アニメ業界全体についての反省の動き、地元での足下の歴史や環境の見直し、そしてファンと地元民の交流といった作品の魔法に包まれているような奇蹟が冷める気配もありません。
一部のファン、一部の地域だけがもりあがって終わりなのではなく、確かな意義のある社会現象としてこの作品と周辺の出来事を捉えるべき時期が来ているものと思われます。作品的な価値や話題性はもちろん、文化的、社会的な意義深さも含め、この作品の放映をお勧めし、お願いする次第であります。なにとぞご検討をよろしくお願いします。
発起人 縄田陽介(山口県防府市在住)
および署名者一同
<以上、文案終わり>
投稿: 地元記者(ナ) | 2011年2月10日 (木) 00時22分
■地元記者(ナ)様
ここまで書いたのであれば、直接、「ほうふ日報の縄田記者の意見」として、日本テレビ放送網へ送ったほうが良いかと思います。
なぜなら、日本テレビは以前からマッドハウスの株主でしたので、各作品の動向は確実につかんでいるはずであり、当然、テレビ放送も視野に入れているだろうからです。
私が今回、「もう、日テレへそれぞれが直接メールすればよかろうに」と思ったのは、この作品を気に入った人たちが「やってくれないものか」と、まるで他人事のようにツイートしているのを見たからです。
「やってほしい」と直訴できるのに、どうしてやらないのか。誰かが何とかしてくれる、と他人をアテにしているからですよ。
だから、私はネット署名などではなく、ひとりひとりが主体性を持って、日テレへ直接、要望を出すべきだと思います。
シネコンで惨敗、しかしミニシアターは満席、1年以上のロングランを続けている『新子』には、新しいビジネス・スキームを生み出す可能性が、おおいにあります。
DVDを売り切ればいい、BDを出せれば一人前……そんな袋小路から、逃れられるかも知れない。地上波放映が、その一助になればいいと、個人的には思っています。
ただ、それこそメールフォームがパンクするぐらいの動きは起こってほしい。人任せでは、可能性もへったくれもありませんからね。
これが成功すれば、ソフト化の話が聞こえてこない『REDLINE』だって救えるかも知れません。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月10日 (木) 00時55分
かつての「公開宣伝会議」で丸山さんがおっしゃっていた、かつてないことが起こるかもしれない、まさにその言葉どおりの予感があります。
ただ、だからこそどう動いていいか迷いもあります。地上波全国ネットでの放映は地元のPR実行委員会設置当初からの悲願でありました。だからこそ、何か動くからには絶対に成功させなければという気負いがあります。
地上波放送をきっかけに、それと連動する今までにないビジネス・スキームというのは大いにあり得る話だと思います。
ですが、だからこそ提案するときにはそのある程度の具体像を提示しなければならないでしょうし、大元の地上波放送で社会的意義と視聴率が担保されることを提示しなければ、大組織のこと、動いてくれないと思っていたのです。おそらくはそのためにはファンの熱心なメールと、圧倒的な数の署名の両方が要るのだろうなと後で思いました。ともあれ、署名を動かすことになるなら、今度は私が音頭を取りたいと考えています。それこそ、自発性の問題でしょう。
自発的行動についてのご意見にはおおむね賛成します。ただ、ご指摘のフリーライダーとも言えるような行動がなぜ起こるのか。それを考えると、話は一筋縄ではいかないような気がします。オタクの世代論に回収しても、現象しか言い当てていませんし。
これから私は廣田さん手がけるメイキングの余勢をかって、『マイマイ新子と千年の魔法』とまちづくり、あるいは文化振興というテーマで出版企画を出そうと思っています。作品を楽しむという意味では邪道でありましょう。ただ、高知県の安田町で岩瀬Pが講演された実績を考えるにそうした話を聴きたい人もいるのですし、そうしたものができれば、不景気で文化予算から削られるご時世、どんな為政者でもこの動きを無視できなくなるだろうという極めてローカルな事情があります。
ただ、書くからにはきちんと意義深い水準に肉薄するよう、心血を注ごうと思っています。そのとき、今回の「自発性」の話やかつての「絶対評価」の話は必ず浮かび上がってきます。出した企画が実現の際には、廣田さんにインタビューさせてください。
投稿: 地元記者(ナ) | 2011年2月10日 (木) 22時14分
■地元記者(ナ)様
日テレへのリクエストですが、僕はTwitterやmixiでの呼びかけに応えてメールした人は、100人もいないだろうと思っています。でも、その100人ぐらいの人が「どこに何を言えば、少しでも願望が叶うのか?」を考えてくれれば、それでいいのではないでしょうか。
「日テレに迷惑がかかるのでは」という人もいましたが、1千万人ぐらいが一度にメールしなければ、迷惑になんかなりっこありません(笑)
テレビ局って、すごく分かりやすくて、どの局も視聴率が朱書きされて、廊下にペタペタ貼ってあるんですよ。良くも悪くも、視聴率のみしか問題にしません。
もうひとつ、『ナウシカ』を初めてプライムタイムに放映したとき、視聴者プレゼントに何百万通だったかな、応募があったと。「じゃあ、次回からは宮崎作品に出資して放映権を抑えよう」となりますよね。視聴率を獲得できるわけですから。
こんな分かりやすい世界、ないですよ。
>廣田さん手がけるメイキングの余勢をかって
いや、余勢を発生させるだけの部数ではありません(笑)
それだったら、どこかの新書で『アニメーションと町おこし』というタイトルで企画を持ち込めば、意外と通りそうな気がします。もちろん、『新子』以外のご当地アニメに、あまねく触れないといけません。
僕だって、一迅社さんの要望を汲んで、一度書いた構成案を、ばっさりと捨てていますからね。想いだけでは仕事はできません。
逆に、熱すぎる「想い」は仕事を奪うことが多いので(笑)、そこはよく注意なさった方がいいでしょう、と自戒を込めて書いておきます。
自発性ありき、でも自発性とは相反する器用さ(狡猾さ)が必要なんだと思います。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月10日 (木) 23時38分
おふたりのやりとりを読んで思うに、
ネット署名って、結局は署名の先導をしてくれてる人におんぶにだっこ、
ですねー…
行動を起こした人にのっかるだけ、というか…非常にラクチン。
あれから1年経った新子ファンなら自分で直接行動できそうですよね。
ところでTwitterってなんとなくつぶやいてる人のほうが多いのでは?
廣田さんのように「そのためにはこうすればよい」
ってとこまで思いつく前につぶやいちゃった、みたいな。
思いつく、思いつかない、のも経験の差ですね。
私も今回の記事で方法の知識がひとつ増えましたよ。ありがとうございました。
投稿: kyasリン | 2011年2月11日 (金) 00時39分
■kyasリン様
確かに、僕はTwitterやってないので、「あの雰囲気が分かってない」と指摘されることが多いんです。
速報性の必要な情報やデマ(笑)を広めるには、ちょうどいいんでしょうね。
>行動を起こした人にのっかるだけ、というか…非常にラクチン。
それはネット署名にかぎらず、何もかもそうだと思います。
仕事だって、請けるほうが楽。自分から売り込むのは、拒絶されたり嘲笑されたり、もっと言うなら業界内でウワサにされて仕事が減る覚悟までしないと、あかんです。
僕は「リスクのないことをやっても、何かした気になれない病」です。マゾなんです。
投稿: 廣田恵介 | 2011年2月11日 (金) 01時05分