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2011年1月 4日 (火)

■「吉」■

母の遺した犬たちについて、Twitterやmixiで、情報を広めてくださった方たちへ。
この度は甘えさせていただいたお陰で、二匹とも何とか、新しい暮らしを歩み出せそうです(フェローくんにも、何人か「引き取ってもよい」という方たちが現れてくれました)。

この場を借りて、お礼申し上げます。顔も知らぬ私のために、ありがとうございました。
このブログは、もともと無作法で野蛮な場所ですので(笑)、その点、ガッカリなさらないよう、お願いします。


今日の昼間、母の葬儀だった。僕が小学校のころ、彼女がくり返し読んでいたサガンのCafzeb4p 『悲しみよ こんにちは』を、棺に入れた。

葬儀に来てくれた友達の車で、お骨を家に運び、玄関を掃除して、安置した。花と酒で飾ってやろうと思う。
母は「お前と暮らしたい」とワガママを言っていたので、これでいいのだ。
ちょっと遅くなったけど、願いがかなったろ? もう怖いことも、痛いこともないからさ。


新年、いろいろバタバタしている中、借りてきた映画は『宇宙へ。』というドキュメンタリー。
あの大傑作『宇宙からの帰還』は越えられないだろう、と思っていたら、あにはからんや。
T0007662aアポロ計画までは、実は布石にすぎない。「ハイハイ、この後、アポロ13号の奇跡の生還が出てくるんでしょ」と思ったら、一切でてこない。
その後の、スペースシャトルの就役が泣かせるんだよね。

シャトルの事故の映像なんて、知っているつもりなのに唖然としますよ。絶望感のただよう管制室で、「シャトルとは、いつ連絡がとれるんだ?」「……1分前の予定でした」 未来形の質問が、過去形で返される。見ているほうが絶句するよ。
レーガン大統領が言います。「事故の映像を見ていた子供たちへ。このような悲惨な事故は、時として、避けられずに起きるものです。乗組員たちは地上の束縛をとかれ、神の御顔に触れられた――大丈夫です、希望は、受け継がれていくのです」。


そして、スペースシャトル「ディスカバリー号」が発進する。管制室からの声が船内に響く、「ディスカバリー号へ。ハッブルを放出せよ」。そうです。ハッブル宇宙望遠鏡の登場ですよ! なんて美しくて静かな、優しい機械なんだろう……。

そこから先、もうボロ泣きですよ。「これら、悠久の時をこえた宇宙の深遠を見つめるとき……私たちは、自らの存在に思いをはせるのです」というナレーションが、知的で詩的で素晴らしい。

マニア的には、シャトルのジンバルがぐりぐり動く映像に、しびれました。

えーと、実写版『ヤマト』の監督は、この『宇宙へ。』、見てないよね? 見てたら、ああなるはずがないもんね(笑)。


葬儀の帰り、ようやく初詣して、おみくじを引いたら「吉」と出た。

(C) NASA

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コメント

廣田さん、いつもどうも。

>借りてきた映画は『宇宙へ』というドキュメンタリー。

それなんですが、
「宇宙へ。挑戦者たちの栄光と挫折」
というのですか?
それなら、近くの蔦谷でレンタルできるみたいなんですが。


イギリスのBBC製作による、NASAの記録フィルムを通して宇宙に挑んだ人々の歴史を綴ったドキュメンタリー。人類が月面着陸に成功して40年、飛行士たちの死などの悲劇を乗り越えて開発を続けてきたNASAの足跡を捉える。

投稿: 鷲 | 2011年1月 4日 (火) 19時47分

■鷲さま
こちらこそ、いつもどうも。
『宇宙へ。』って、句点がつくんですね。直しておきました。

>それなら、近くの蔦谷でレンタルできるみたいなんですが。

僕も、TSUTAYAで借りました。でも、いいシーン、ぜんぶ書いちゃった気もします(笑)
これは、大画面で見たかったです。見たことない映像が満載です。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 4日 (火) 19時53分

すみません。
よく読みましたら、お母上様がお亡くなりになられたそうで。
お悔やみ申し上げます。

大変なお正月でしたね。

投稿: 鷲 | 2011年1月 4日 (火) 19時54分

■鷲さま
いえいえ。もう、済みましたから、大丈夫ですよ。
今日は正月らしく、酒好きの母と一杯やってます。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 4日 (火) 20時09分

廣田さま

お悔やみ申し上げます。
大変な年末年始でしたね。
2匹の犬たちは新しい飼い主さんが決まったようでよかったです。

>『宇宙へ。』
僕はこれ映画館で見れて、本当に良かったと思える作品でした。
見る前は「軟派なドキュメンタリー」程度の認識でしたが、大きな間違いでした。
自分もバッフル宇宙望遠鏡は好きなんですよね。
孤独に宇宙を漂い、人類が到達できない宇宙の彼方を観測・・・って書いているだけでセンチな気持ちになっちゃいます。
「はやぶさ」もそうなんですが、無人の宇宙機って「切ない機械」というイメージあります。

投稿: かまタロウ | 2011年1月 5日 (水) 00時18分

■かまタロウ様
>お悔やみ申し上げます。

アダマ提督の最終回のセリフを思い出してください。ああいう、穏やかな、前向きな気持ちなんです。

>孤独に宇宙を漂い、人類が到達できない宇宙の彼方を観測・・・

しかも、ハッブルが捉えているのは、何億年も昔の宇宙なんですね。それを映画では「人類の夢、タイムトリップ」と呼んでいて、非常に感心しました。
今現在は、もう存在しない世界の残像を見ているんですね、くもりなき科学の目で。だから、少しだけ哀しいのです。美しいのです。

……ということが、イスカンダルへ、三丁目感覚でワープしちゃう映画の監督には、分かってないんです。大変、残念ですね。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 5日 (水) 00時55分

廣田さま

>アダマ提督の最終回のセリフを思い出してください。

この言葉で廣田さんのお気持ちが十分に伝わりました。

>「人類の夢、タイムトリップ」
次のfgの作品はハセガワのバッフルにしたくなりました。
ブラックバードの予定だったんですけどね(笑)

>……ということが、イスカンダルへ、三丁目感覚でワープしちゃう映画の監督には、分かってないんです。大変、残念ですね。

会社の女性が観にいって『ミーくんがかわいくて、もっのすごく、感動しました!!!』ってふれ回っていました。僕が大嫌いな素人が感想を述べる映画CMみたいに(笑)

オリジナルを知らない方でも、あの映画は『かなり適当にやってるな』って分かるもんだと思っていましたが・・・世界の広さを思い知りました^^;

投稿: かまタロウ | 2011年1月 7日 (金) 22時04分

>バッフル

『ハッブル』の間違いです。
昔から、『バッフル』ってついつい言っていまうんですよね(恥)
失礼しました。

投稿: かまタロウ | 2011年1月 7日 (金) 22時12分

■かまタロウ様
「バッフル」については、「俺は心の中では、そう呼んでいる」的なものでしょう。僕も、非常によくありますよ。いいじゃないですか。
別にここは、正確さを律する場ではないので、気にしないでください。

>この言葉で廣田さんのお気持ちが十分に伝わりました。

最終回の冒頭だと思いましたが、「これまで、バトルスターを3隻、護衛艦を2隻、任されてきた」と意地をはるシーンも、好きですね。

>ブラックバードの予定だったんですけどね(笑)

昨年末から、ずっとシーズン2の再放送がされてますね。チロルの力作のエピソードは、何度も見ています。ブラックバード、いつか見せてください。

>僕が大嫌いな素人が感想を述べる映画CMみたいに(笑)

ああ、ハンカチを目に当てながら、「すっごい感動しました~」ってやつですね。
実写『ヤマト』は、そのカテゴリに、確実に入ってますよね。『踊る大捜査線』とか『海猿』でないと、感動できない人たちもいるのですよ。

そういう人たちがいないと、低予算の面白い映画が公開されないので、ヤマザキなんとかさんの『ヤマト』は、そういう優良な映画の踏み台だと考えています。ただ、海外に出品とかはしないでほしい(笑)

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 8日 (土) 01時21分

廣田さん、メッセージまでいただき、ありがとうございました。
あのヤマトは、まだ見てません。
主役が有り得ませんから。
あれが、有り得ない特攻隊員を演じた映画を見て、頭にきました。
その後、テレビでチラチラ見ても、まるで同じですから。
見たくないです。

投稿: 鷲 | 2011年1月 8日 (土) 09時23分

■鷲さま
言われてみれば、『ヤマト』ってテレビ・スペシャルみたいな感じです。隣で、アベックが笑いながら見てたんですけど、それが正しい見方です。黙ってみているのが、苦痛でした。

>有り得ない特攻隊員を演じた映画

『君を忘れない』ですよね。『ヤマト』でも、ラストで特攻してますよ。
中古のアナライザーはフルオートで動くのに、新鋭艦のヤマトは手動(笑)
本当に、あり得ない。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 8日 (土) 11時43分

>『君を忘れない』ですよね。
いや、その映画は、「君を忘れたい」だったような?

>『ヤマト』でも、ラストで特攻してますよ。
あのシリーズは、特攻しようが、乗員が戦死しようが、次回には生き返りますから。

投稿: 鷲 | 2011年1月 8日 (土) 13時43分

■鷲さま
>いや、その映画は、「君を忘れたい」だったような?

はっはっは。

『ヤマト』は、ラストでキムタク特攻して、実は生きてました…というオチが来るかと思ったら、黒木メイサがキムタクの子を生んでメデタシ。何だか、いつもうまいこと逃げるよなあ、と。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 8日 (土) 14時25分

廣田さま

>チロルの力作のエピソードは、何度も見ています。

自分はモヤモヤしているチロルがふと衝動に駆られて戦闘機を作り出すところにグッときます。
自分の気持ちが停滞してやりきれない時に、とにかく手を動かさずにおられない。
昔、女性にふられて、1週間ほとんど飲まず喰わず寝ず、大学行かずで模型(1/12のマクラーレン)を完成させた思い出があります。
チロルもあんな感じだったのかな?って勝手に想像しています。

>『踊る大捜査線』とか『海猿』でないと、感動できない人たちもいるのですよ。

廣田さんの仰るように小さな映画のための踏み台なんでしょうね。
でも、実はああいう映画を素直に感動して楽しめる方たちを、僕は嫌味抜きで羨ましいと思うときがあるんですよ。
なんか『リア充』って感じがして口惜しい・・・
僕がヤマトに悪態つきたくなるのは、実はこれが正直な理由かも(苦笑)

投稿: かまタロウ | 2011年1月 8日 (土) 21時32分

■かまタロウ様
>昔、女性にふられて、1週間ほとんど飲まず喰わず寝ず、大学行かずで模型(1/12のマクラーレン)を完成させた思い出があります。

かっこいいです。男の「かっこいい」は、本当は女には見えないんだぜ、と言ってやりたい。
女にフラれると、ものすごい分厚い本を読破してしまったり、何だか強くなれますよね。潜在能力が発揮されるというか。
だから、みんな、どんどんフラれるべきです。

>でも、実はああいう映画を素直に感動して楽しめる方たちを、僕は嫌味抜きで羨ましいと思うときがあるんですよ。

ええ、分かりますよ。多くの人たちは『レインボーブリッジを封鎖せよ』で満足なんだろうし、観客のレベルに合わせることは、商売としてスジが通っています。

でも、『ヤマト』は別(笑)
『ギャラクティカ』を見てから、アレをつくったというのは、つまり「何も学んでない」ということです。
力不足のくせに、努力も反省もしない態度が、僕は大嫌いです。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月 8日 (土) 21時54分

> 鷲 様

横レス失礼いたします。
ちょっとだけ、誤解を解いていただきたく。

>>『ヤマト』でも、ラストで特攻してますよ。
> あのシリーズは、特攻しようが、乗員が戦死しようが、次回には生き返りますから。

「特攻」の非人道性とは「命令」による体当たり攻撃で兵士の命をあたら消耗する点にある、と理解していますが、言葉の定義や物語展開の是非については措いておきます。
ただ、「ヤマト」で「特攻や戦死したキャラクターが次回生き返った事例」は存在しません。
生き返ったのは第一作最終回の森雪と完結編の沖田艦長ですが、前者は最終回に死んで同じ回で息を吹き返していますし、沖田艦長は間に幾つものシリーズを挟んでの復活です。
(逆にそれが失笑の種となった訳です。英雄の丘に銅像まで作っておいて生きてるって・汗)
第一作→さらば・ヤマト2のデスラーがそれに当たるかもしれませんが、一応完全に死んだという描写はされていないので、よくある「実は生きていた」ケースの範疇に収まるのではないかと思います。
よく「さらば」の後に「新たなる旅立ち」が放映されるので混乱を招いているようですが、あれは「さらば」と同じ時間軸で結末の違うテレビシリーズ「ヤマト2」の続編であり、同じ世界で「死んだ人間が何事も無く生きている」訳ではありません。

あ、「ヤマト2」の最終回で「どう見ても死ぬなこりゃ」と思うような爆発に巻き込まれた南部が、「新たなる旅立ち」で元気に退院してきた事例がありました(汗)
あれは私もどう説明していいかわかりません(汗笑)
まあ、デスラーと同じく「実は生きてた」カテゴリに分類していただけると有難いです。

投稿: やや矢野屋 | 2011年1月13日 (木) 09時08分

■やや矢野屋様
鷲さんの代わりに、私が……
まずは、勉強になりました。昨夜、アニメ関係のライターや編集者が10人ほど集まったのですが、ここまで正確に言い当てられる人はいなかったのではないかと思います。

しかし、興味のない人間からすると、「どれも似たようなものじゃないか」と思われてしまうのが常でして。ファースト・ガンダムの頃、「ガンダムなんて、ただのロボットじゃん」「まだマンガなんて見てるの?」と言われてくやしい思いをしたものですが、明らかな事実誤認は、正されるべきだと思います。
その点、私も不注意だったかも知れません。すみませんでした。

「死んだと思わせておいて、実は生きていた」パターンは、西部劇(というか、マカロニ・ウエスタンかなあ)あたりから輸入された「文化」だと思うのですが、ここ10年ほどの邦画大作では、むしろ「死は美しい」「死ねば泣ける」傾向が強まっています。これでは、観客はバカになって当然ですし、怒り出す人が出てくるのも当然ではないかと思うのですよ。

投稿: 廣田恵介 | 2011年1月14日 (金) 21時33分

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