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2010年9月17日 (金)

■プリキュアの変身シーンは、カッコいい■

グレートメカニックDX14 発売中
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●『REDLINE』を駆け抜けろ!

カラーページだけど、モノクロで各マシンを紹介。

●シリーズ 90~00年代に何が起きたのか
今回は『カウボーイ ビバップ』。南雅彦Pのインタビュー付です。

●ロボット演出事始 第五回
「背景動画」をテーマに、初代『マクロス』OPを。

●グレメカ人生波止場 第八回
学生時代から『カラフル』まで、原恵一監督、ロングインタビュー。

●オヤヂ酒場DX
今回は、夏のアニメ映画3本と『REDLINE』でダベりました。

●ギャラクティカNOW Vol.10
スピンオフ『THE PLAN/神の誤算』の特集。


もう一度、貼っておきます。「談話室オヤカタ」#270『廣田恵介さんご来店! 映倫に怒っているぞ!』→コチラ
ほぼ連日、ブログやツイッターに好意的なレビューが上がっている『ぼくのエリ』。都内での上映館は多摩センターが24日で終わりなので、増やせないか打診中。

今回は『マイマイ新子』のときと違って、一人でやるしかない。


最近、キラキラしたものとかカワイイものが気になるので、今頃になって『ハートキャッチプImagesリキュア!』の変身シーンを見て、「キャーッ!」と喜んでます。

以前、ヤコログさんと飲んだとき、「ロボットの合体シーンはエロいよね」と話したことがありました。確か、「内部構造が見えること」「ドッキングが、ねちっこいまでに機能的なこと」「煙とか火花とか、余剰物を残らず描いてあること」……が理由だったかな。
合体シーンというのは、男玩スポンサーのためにつくるので、QARを使って丁寧に作画し、一年ぐらい持たせるのが伝統です。

その合体シーンの女玩バージョンが、変身シーンなんだけど、僕は何もセクシャルなものを感じません。だって、「プリキュアになりたい!」と思わせるためのフィルムだもん。
だけど、3人もいらないね。2人で変身するバージョンが、いちばん綺麗。


何カットあるのか数えようと思ったけど、これが難しい。なぜなら、ピンクと青の花びらがワイプがわりになって、そこでカットが分かれてるから。2人が腕を組んでぐるぐる回るところも、花びらの量がドッと増えて、腰から足先までPAN。各部の変身後は、花びらが消える。そういう目くらましが、上手い。気持ちいい。
髪が変わるカットも、花びらがワイプして、いきなり顔のアップになってる。だから、極端なアップからアップへつないで、まるで変身シーンぜんぶが、ワンカットであるかのように見せかけている。

俺が好きなのは、2人が「パンッ」と手を合わせるところなんだけど、その直前、一瞬、二人ともフレームアウトしている。これ、カッコいい。で、フレーム内に戻ってきて「パンッ」と手を鳴らしてから、正面へ向けて手を差し出す。この「動いて消えて、入って動いて、決め!」のテンポ感。すげえ。


もうひとつ好きなのは、変身終了後、アイテムを腰につけて、パン! もう一度パン!でポーチにアイテムが入るところ。目をつむって、SEだけ聞いてみ。カッコいいから。

あと、背景。キャラの立ち位置ごとに色分けされてるけど、最後近くのグルグル回るところは、青が上、ピンクが下。腕組んで回るところも、左右ではなく上下で色分け。
あと、変身中に左右のキャラの立ち位置が変わる。最初に上半身が変身したところから、青が右に立っている。そうやって色の配置を反転させると、単に「何度見ても、飽きない」んだよね。
作画もすごいが、撮影の力もすばらしい。

この映像が百年後も残っていなきゃ、そんな世界は価値がない。

(C)ABC・東映アニメーション

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コメント

■EX大衆がバイト先にしか置いてなくてピンチです(笑)
イデオン目当てって言ったってバイトの若い娘達に分かるわきゃないですから…。

■グレメカDX14は富野監督のインタビューも載ってますね。買うのはこれからですが、今日本屋でチラ見しました。

■『REDLINE』、トレーラーで惚れました。
被せた幌をめくると現われる、ピッカピカのモンスターマシン!
もうこれだけで観たい気満々になりましたよ。

投稿: てぃるとろん | 2010年9月18日 (土) 04時05分

■てぃるとろん様
イデオン特集に関しては、グレメカよりEX大衆のほうが、お得感があると思います。
「明るいイデオン」にまで触れてますから。

『REDLINE』は、見るたびに愛着の増していく、変な映画ですよ。いま、劇場用のポップ作ってます。僕だけ、ノーギャラです。

投稿: 廣田恵介 | 2010年9月18日 (土) 04時28分

すっかり原監督マニアなので記事早速読ませてもらいました。
最近TV『魔美』も全話見ましたが、原作品は一言で言えば、演出技法云々を越え、落ち着いた語り口の奥にある「強い自由への希求」が画面にあふれ出す瞬間に心打たれます。なるべく演出要素をそぎ落とすという方向は既に『魔美』の時に強く意識していたことは、藤子F大全集版原作への解説の中で原監督自身が触れていますが、凝った演出をしていたというそれ以前の『ドラえもん』各話演出が逆に気になっています。
あと対談読んで『REDLINE』にも興味がわいてきました。

「東映アニメ女児向け変身バンク」は、『セーラームーン』から『おジャ魔女』『パワパフZ』あたりも完全に網羅した企画があれば読みたいものです。インタビューはサトジュンさんあたりで。

投稿: zapo | 2010年9月18日 (土) 06時42分

■zapo様
グレメカ購読、ありがとうございます。
『魔美』全話って、すごいですね……120話もありますよ。僕には、そこまでの探究心はないですね。
原監督は、インタビュー原稿をほぼまったく直しませんでした。原形をとどめないぐらい書きかえる方もいる中、なんと堂々としてるんだろうと思いました。

>「東映アニメ女児向け変身バンク」

ちょうど、『セーラームーンR』がやっていたので、変身シーンだけ見ました。作画の歴史というより、撮影の歴史なんですね。セル画時代に、めんどくさいこと、かなりやってます。

どうせなら、『リミットちゃん』とか70年代まで遡れないか……いっそ、他社作品も含めて。
ぴえろに素材を取りに行ったら、番宣素材しか残ってなくて、「みーんな持っていかれて、返ってこないんですよ」とボヤかれたことを、ちょっと思い出しました。

投稿: 廣田恵介 | 2010年9月18日 (土) 11時09分

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