■二日酔いの朝に見る映画■
終電まで飲んでいたのに、2時間寝ただけで、目が覚めてしまった。今夜の取材のために『カラフル』特番を、再び見る。
特番といえば、今夜、NHKでジブリ特番があるので、忘れず録画予約。
その後、『渋谷区円山町』の後半パートのみ、見る。いま、仲里依紗に関する記事を書いてるので、ちょうどいい。
もう一本、『転々』を見ながら二度寝しようとしたら、けっきょく、最後まで見てしまう。
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『転々』には熱烈なファンが多く、ロケ地マップや、劇中人物が口にする豆知識などが、しっかり網羅されている。
俺が好きなのは、古びた旅館の洗面所のシーン、時計屋の老人に戦いを挑まれるシーン。その後、もう小泉今日子のスナックに行っちゃうんだっけ。
小泉今日子の家に、吉高由里子が遊びに来て、幸福すぎる擬似家族が成り立つ。
いま見ると、吉高の演技がオーバーなんだが、初見のときは、「こんな面白い女優がいたのか」と感心したものだ。
「明日は、このカレーをスパゲッティにかけようよ」と、吉高が明日の話をするところが、なかなか切ない。主人公2人には、明日なんか来ないからだ。
確か、男2人が警視庁へ向かっているシーンの合間に、小泉と吉高が夕飯の支度をしているシーンが、インサートされていたように思う。
そんなシーン、ドラマ上は必要ないんだが、記憶には残る。
映画の記憶って、けっこう時系列がデタラメ。だから、何だかフワッとした、いいシーンがあったな……ぐらいに残る。それを狙ってるとしたら、うまい。
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この映画には、最初から「観客の思い出におさまろう」とするあざとさがある。ムーンライダーズの古い曲を使っているあたり、かなり卑怯だ。
でも、二日酔いの朝など、しんどい時には見やすい映画。世の中全体が疲れているから、こういう映画が必要だとも思う。
製作委員会の内訳は、スタイルジャム、ジェネオン、ザックコーポレーション、葵プロモーション。配給、メーカー、制作会社で出資しあったわけだ。
これぐらいの予算規模だと、適度にワガママで、長く愛される作品ができる気がする。
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今夜は、原恵一監督インタビュー。ちょうど酒が抜けたので、だんだん緊張してきた。
(C) 2007「転々」フィルムパートナーズ
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