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2010年5月 1日 (土)

■2週間■

出かける前、先週の『新子』同窓会で、グスグスと泣いてた主婦から「新子やきいちゃん、それと、あの頃の私たちに、よろしくね」と、メールが届いた。

わたしの町、吉祥寺。100430_18340001 100430_18400001
たっぷり時間をかけて歩いていったら、もう行列が出来ていた。94名、ほぼ満席。
シガレットシーワズのかわばたてるゆきさんに、「今日で『マイマイ新子』、終わっちゃいますから、ご夫婦で見に来ませんか」とメールするつもりで、やめた。
そしたら、場内に、かわばたさん夫婦がいて、「こっちもメールするつもりで、やめたんです」。そのうえ、「非公式 マイマイ新子 イメージソング」というCDを焼いてきてくれた。
二日酔いの昼、そのCDをエンドレスで聞いている。


石黒昇監督、さべあのまさん、来場。
石黒監督と片渕監督、まさかのヤマト対談を、生で聞く。石黒監督、セルに指で爆発のエフェクトを描いたって。
『パッテンライ!!』の、少女が電柱に耳を当てて、風の音を聞く官能的なシーン、モデルになった女性の体験した実話だったと知る。
どこまでもお優しい石黒監督の背中を、深夜の吉祥寺に見送る。

「貴伊子が諾子に同一化するのは、“おめでとう、ひづるちゃん”の前後なんですよね」と言うと、片渕監督、肯定も否定もせず、「むう」とうなる。
しかし、私は、金魚のひづるが死ぬシーンで、これまでになく、胸がしめつけられるような痛みを感じた。


100430_19330001起床すると、防府在住の「庶務課の藤原さん」から、メールが来ていた。
いわく、「公開日以来、私たちは夢を見ているのかも知れません」。その夢は、きっと、死ぬまで覚めないんだと思う。
静岡でも大入り、新潟では前売り券、完売。信じられない。


夢といえば、バウスシアターのイケメン担当者さんが、すごくいい話を聞かせてくれた。あの話、なかったとは言わせない(笑)。俺だって、「すごくいいなー」と思ってたんだから。
具体的に、どういう話かは、俺に不利になるので、ここには書かない(笑)。
とにかく、「あの話は、廣田さんを喜ばせるためのウソでした」とか、そういうの絶対ナシで。セッティング、よろしく。

カーテンを開くと、春の空気。

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コメント

バウスの成功おめでとうございます。

多くの業界人に支持されたりして、この2週間でずいぶん前進しましたね。
尻上がりの客入りを見てもまだまだ東京のレイト需要も衰えてないんじゃないかと思います。

思い起こせば、廣田さんは、署名活動やバウス上映もさることながら、ここでの「語り」自体が皆に影響を与えていたことが大きかったと思います。改めて感謝します。

投稿: zapo | 2010年5月 1日 (土) 16時01分

■zapo様
ありがとうございます。自分が子供時代を過ごした町なので、喜びは大きいです。
「吉祥寺で初めて『新子』を見た」という方が、かなり大勢いらっしゃったのが、印象的でした。

>多くの業界人に支持されたりして、この2週間でずいぶん前進しましたね。

そうなんですよね。さべあのまさんが、大活躍なさったそうです。
ほかにも、製作委員会の方たちも足を運んでくださいましたし、送り手・受け手一体でした。

このブログでの語りは……悪影響のほうが、大きいんじゃないでしょうかね(笑)
でも、読んでくださって、ありがとうございます。そろそろアクセス数も減ってきましたし、通常運行に戻ります。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月 1日 (土) 16時15分

楽しい2週間、おめでとうございます。
冒頭のメールの画像を浜松で監督さんに見せていただきましたよ。「あの頃の私たち」にじーんですね。(監督さんも自分から見せておきながら泣きそうだし…)

今朝、ピーカンに晴れ渡る空を見上げて一日がスタート(起きたら太陽が既に登ってたってことですね…)し、そのまま晴れ晴れとした気持ちで家にもどってくることができました。

昨年末の防府、2月の阿佐ヶ谷に続き、今日は3回目でしたが、防府市出身とか全く関係なく楽しめた初めての日かも。
うーん、助走だったかも、2回目までは。これまでは故郷への懐かしさが後押ししていたので。
この映画って、やっぱりいいなぁと改めて思いました。

明日も観てきます。

投稿: kyasリン@も | 2010年5月 1日 (土) 21時01分

廣田様、お疲れ様でした。

4月17日のあの熱気が今でも目に浮かびます。

色々な縁があってこの映画に出会う事ができました。
ありがとうございました。

投稿: YASS | 2010年5月 1日 (土) 22時04分

■kyasリン@も様
そちらも大入り満員でスタートしたようで、おめでとうございます。
(新潟が、ちょっと心配だったりしますが……)

>冒頭のメールの画像

見せたとき、監督、絶句してましたからね(笑)
だから、一回見ただけでピンとくる人もいるんですね。セリフなんかも、よく覚えてるし。

僕の経験だと、だいたい4回目ぐらいから、抜け出せなくなってくるんですよ。次も見ないと、気がすまなくなってきます。
明日、4回目でしょ? そろそろヤバいです(笑)

最初に、kyasリン@もさんが、このブログに書き込まれたときのことを、思い出します。
数奇な運命をたどってますね、この映画。

■YASS様
初日が、もうずいぶん前のことのように感じられます。
終わってしまうと、やっぱり寂しいものですね。

バウスシアターのイケメン担当さんとD隊長との出会い、前岡さんと僕の出会い、これらが上映のキッカケになったんでしょうけど、感動したのは、単に「チラシを見て来ました」という方が、結構いらしたことです。

そういう、普通のお客さんを獲得できたことが、何よりも嬉しいですね。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月 1日 (土) 22時37分

最終日、盛況だったのですね。
おめでとうございます。
覚めない夢なのか、解けない魔法なのか、
初めて観た日から、ずっとこの不思議な感覚は続いていて、
次第にそれがニュートラルになりつつあります。
僕も忘れてたと思っていた「あの頃の自分」に会えました。
そしてこれからは、もう忘れることは無いと確信しています。
もし忘れそうになったら、この映画を思い出せばいいんですから。
本当に、お疲れ様でした。ありがとうございました。

投稿: silver_copper | 2010年5月 1日 (土) 22時52分

■silver_copper様
福田麻由子さんの舞台挨拶から、最終日に向けて、メーターの針が振り切れていくような勢いでしたね。

昨夜、上映後に誰かが、「もう“これ”終わんないんじゃないの?」と笑いながら言っていたんですけど、“この感覚”は、生涯消えない気がしています。
僕も、とりあえずは一段落したつもりなんですけど、心の静かなざわめきは、ずっとありつづけるだろうと思います。

silver_copperさんには、何度も何度も、助けていただきました。ドカン・デーの日も。
こちらこそ、ありがとうございます。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月 2日 (日) 00時12分

涙もろくて自分でも呆れます。。。
良かったです. . . 一人の人間の熱い想いが、沢山の人に損得関係無しに動く、本来だれもが持っている「突き動かされる感覚、あの頃の自分。」に帰る事ができたんじゃないでしょうか。そしてその結果.....が。。。。それって、カッコイイ!!!!超感動的じゃないですか!
私、やっぱりどんな事もとことん諦めないで、行動できる大人が増えていかないとダメだと思うんです。受け身の感覚が強い子供が増えてしまう。これからも、ドンドンやるべきですよ!こういったことは。大変だけどね

投稿: ごんちゃん | 2010年5月 2日 (日) 06時34分

廣田さんへ

廣田さんがずっと訴え続けていなければ、
僕はこの作品を知らずにいたと思う。
知ろうとしなかったと思う。

そして、今日になっても、
観ていなかった可能性が高い。

そんなズボラな人間を突き動かしたのは、
作品の質の高さだけではない。

あなたの魂の温度により、照らされた世界が見えたからだ。

投稿: 前岡 和之 | 2010年5月 2日 (日) 12時10分

■ごんちゃん様
もしかして、僕が吉祥寺の上映で、何かを果たしたように見えたのなら、それは間違いです。
ドカン隊長が小まめに動いてくれたおかげで、僕はすごい楽だった(笑)

あなたも実際に行動しているから、わかると思うけど、「誰か一人が何かする」ということは絶対なくて、周囲に「助けてもらう」んだよね。

誰にも助けてもらえなかったら、自分自身のどこかに、問題があるということなのだろうね。
……この2週間の上映と、そこへいたる過程は、そんな勉強にもなりました。

■前岡 和之様
このブログを読んでくださっている人たちの中には、「廣田がそこまで言うなら」と足を運んでくれた方も、確かにいます。
去年の9月から、ちょこちょこ書いてましたからね。

だけど、僕は制作側をののしる文章も書いたし、毒をまき散らしました。
それはいまだ、喉の奥にひっかかっていて、抜けません。

だから一時期、「自分なんかが楽しんでいいのか」悩んだのも、事実なんですよ。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月 2日 (日) 14時07分

>だけど、僕は制作側をののしる文章も書いたし、毒をまき散らしました。
>それはいまだ、喉の奥にひっかかっていて、抜けません。

>だから一時期、「自分なんかが楽しんでいいのか」悩んだのも、事実なんですよ。


この2ヵ月の僕はまさにその状況です。

自分が普段忌み嫌う部分しか浮上して来ない。
すごい嫌だ。
今、腹の中にあるものは、欺瞞と怒り、妬み、
そして悲観や否定が大半を占めている。
それらがどうにも抑えられない。

嫌だけど、こんな心を持ってるのも自分だもの。
今は正直にしてるしかない。

本気で何かを伝えようとするのなら、
こういった一切合財を、受け入れる覚悟も必要だったことが、
ようやくわかりました。

自分の今の振る舞い様が、悔しくて仕方ありません。
しかしあとの祭りです。

けれど、これらの体験、勉強をするキッカケを、廣田さんが下さったのは事実です。

投稿: 前岡 和之 | 2010年5月 2日 (日) 15時09分

■前岡 和之様
知らない人が、このやりとりを読んだら「何をコイツラは大げさな……」と思うでしょうね。
もちろん、他の人はスルーしてくださって、一向に構いません。

もう、ずいぶん昔のことのように感じられますが、制作サイドが些細なことを「よかった」と喜んでいるのが、僕には愚かしく見えて、仕方なかったんです。

でも、吉祥寺の上映期間中、ほんの些細なことにリアクションして、今度は僕のほうが「よかった、よかった」と喜んでいる。
お客さんの顔を見るだけでも、嬉しい。

おそらく、ネガティブな気持ちとささやかな喜びは、コインの表と裏なんですよ。そう遠いものじゃない、と僕には言えます。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月 2日 (日) 17時15分

>もしかして、僕が吉祥寺の上映で、何かを果たしたように見えたのなら、それは間違いです。

あ、それは分かってますとも
私も「助けてもらった」大勢の人に....。
そして今も広がってます。。。

ただ、前岡さんが言うように、きっかけを作ったのは廣田さんだと言ってるわけで。みんな感謝してるはず。

投稿: ごんちゃん | 2010年5月 2日 (日) 22時11分

■ごんちゃん様
うーん……「映画の上映は、あくまでも映画館さんのもの」というのが、正直な感想かな。一番リスクを負うわけだし。
「映画は映画館さんと、お客さんのつくるもの」だな、と実感したよ。

僕は金銭的な部分も含めて、いくつか整理や連絡をしただけで、現場で働きまくっていたのは、ドカン隊長だし。

「中野レコミンツのチラシ見て、初めて来ました」と、そういうお客さんがいてくれて、それが何より嬉しかったです。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月 3日 (月) 01時00分

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