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2010年5月13日 (木)

■千年後■

ややフライング気味に、『マイマイ新子と千年の魔法』の週末予定。

15日(土)は、いよいよシネプレックス新座で、連日10時からのモーニング・ショー開始!
O0800060010536266393先着限定プレゼントは、「マイマイ新子お楽しみセット」(チロルチョコがイカすぜ)。
土日は「マイマイ缶バッジ実演イベント」もあり、盛りだくさん。初日は、片渕須直監督の舞台挨拶もあり!

新潟シネ・ウインドでは、半年前に制作され、悪夢の興行不振をくぐり抜けた英雄的ノベルティ「マイマイ・エコバッグ」を、15日(土)と16日(日)、先着10名様にプレゼント!
さらに、16日の上映終了後には、監督の舞台挨拶もあり!


16日の日曜日は、ちょっとしたいきさつで、新潟まで、監督に同道することになった。
僕らが新潟へ行っている間、新座では、ごんちゃんや早房さんたちがイベントをやっていると思うと、とても勇気づけられる。
結局、僕らは、抱えきれないほど大きな物事を、手に入れてしまった。

今後、どんな幸福がやって来ようと、この映画をとりまく一連の出来事――無論、まだ解けない理不尽な思いも含めて――を越えることは、ないように思う。

この先、もし絶望したら、くり返しくり返し、吉祥寺の青空を思い出すことになるんだろう。
イベントを手伝ってくれた人が、こんな言い方をしたと思う。「映画の中と、同じ青空だ」。


『新子』のDVD、Amazonでは、ランキング4位にまで昇ったという(製作側の公式見解では20100512_1000amazondvdranking 5位)。

だけど、僕が聞かされていた、 微々たるプレス数では、そんなに行けるわけがない。絶対にない。断言する(笑)。
なので、これは完全に予想外の事態だろう。メーカーも大慌てのはずだ。
業界の友人が言うには、「4,500円なら、見てなくても買っていいかな、という新規のユーザーがついた。そういう時代になったんだよ」。ひょっとすると、ペイしちゃうかも知れない。
勝ったじゃない、この映画。逆境、のりこえたよ。

――この勝利を、素直に喜んだうえで、僕は、DVDを買わずにおこうと思う。
この巨大な体験は、本棚の中には、収まりきるものではない。あの孤独だった試写室の日々、応援と批難にさらされた続映署名、阿佐ヶ谷で怒鳴った夜、吉祥寺で泣いてくれた同級生の顔、道端に咲く花々……すべてを含めて、『マイマイ新子』だから。


どうしても見たくなったら、上映会を開くと思う。今度は、満席にしなくてもいい。
いま現在、子供にも見られるよう、上映会を開こうと四苦八苦なさっている方がいるようだし、今後も、各地で上映会が開かれるだろう。
DVDを買うと決めても、「やっぱり、また映画館で見たい」という方も、おられるようだ。

10年後、僕はまだ、この映画のことを好きでいるだろうと思う。それを信じたい。自分の気持ちに、賭けてみたい。
53歳なら、私は、たぶんまだ生きている。子供はいないだろうが、友達の子供が来てくれると、嬉しい。
上映会に来てくれた子たちが、また10年後に、上映会を開く。大丈夫、フィルムなら100年は持つからね。

そうやって、この映画の完結を、無限に留保しつづけたい。
俺の寿命なんて、軽々と越えてってほしいんですよ。それが本当の宝物だろうし、この映画は、きっとそうなりますよ。

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コメント

15、16、17と法事で新潟におりますので、機を見て見に行きたいと考えております。廣田さんに会えるといいな。

投稿: 平田英明 | 2010年5月13日 (木) 01時24分

■平田英明様
ぜひ、新潟で。17時05分からです。
平田さんに見ていただけると、この映画の価値は、何倍にも膨らみます。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月13日 (木) 01時35分

フィルムって100年ももつんですね。
じゃあ、90年ごとに次の100年のフィルムを作ってもらわなくては。
なんたって、千年計画だったと記憶してますからね。

私はDVDを予約しましたよ。
音を拾ってCDを作ります(どうやって?
昔みたいに「ちょっと、みんな音たてないで!
録音してるから!」とか?)。
車を運転しながら聴いて、記憶の部屋であのスクリーンを観るんです。

投稿: kyasリン | 2010年5月13日 (木) 02時35分

■kyasリン様
正確には、フィルムが燃えなくなったのは、この半世紀ですね。
しかし、百年前のフィルムを残した人たちがいるんです。

>昔みたいに「ちょっと、みんな音たてないで!
>録音してるから!」とか?)。

私も、昔は『スター・ウォーズ』は映画館で撮影もしたし、録音もしました。
雑誌に「映画館での撮影のしかた」が書いてあったんですよ。シャッター・スピードは1/30とか(笑)

ソフトを売る時代になってから、そんなのご法度になりましたけどね。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月13日 (木) 03時25分

何もいうことはありません。よんで泣いちゃいました・・「映画の中と、同じ青空」かぁいいなぁ

投稿: NA○ | 2010年5月13日 (木) 07時25分

僕もちょっと泣きました。

(それと、スターウォーズのOPを録音したのも思い出しました(^^)

投稿: silver_copper | 2010年5月13日 (木) 07時59分

>「映画の中と、同じ青空だ」

いやぁ、いいこと言う人がいたもんですねー。

『新子』のDVD、Amazonのベストセラーランキングでは4位、ヒット商品では1位に昇ってたのを確認してます。
今後も、しばらくはアニメの劇場版商法みたいなのって続くと思いますが、「いい作品を作ればちゃんと観客が評価をするんだ」って事実が結果を持って示せればと願います。

投稿: 海鮮屋 | 2010年5月13日 (木) 12時56分

■NA○様
手伝ってくれた上で、そういう事を言ってくれる稀有な人がいたんです。

■silver_copper様
昔は、映画館に一日中いても怒られませんでしたよね。

■海鮮屋さま
確か、チャットのログで見たんですよ。そんなキザなこと、誰が言ったんでしょうねえ。

「劇場で見られなかったから、DVD買う」人が多いのには、驚きました。いつの間にか、そんな空気が出来ていたんですね。
しかし、振り返ると複雑な思いがこみ上げてくるので、10年後に結論を引き伸ばすことにしました。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月13日 (木) 13時49分

廣田様、今AmazonでDVDポチってきました。

でも今週もしくは来週末に新座へ子どもたちとまた行く予定です。(今度は大丈夫ですよね)

投稿: YASS | 2010年5月13日 (木) 22時00分

■YASS様
えっ、そんなに気に入りました?
お子さんたちが、「また同じ映画?」と言わなければ(笑)、新座は楽しい空間だと思いますよ。

吉祥寺は、やっぱり吉祥寺っぽいお客さんが多くて、地域ごとに違うのが、映画館の面白さだと思います。

投稿: 廣田恵介 | 2010年5月13日 (木) 22時12分

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