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2010年3月24日 (水)

■長く険しい航路■

モデルグラフィックス 5月号 発売中
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●メビウスモデル「バイパーMk-Ⅱ」レビュー
レビューというか、実際にキットを手にしてみて、『ギャラクティカ』の何がすごいのか、語ってください……という、小さな記事です。
肩書きが「ギャラクティカ伝道師」になっていると思うけど、それは編集が「いいですよね、それでも?」と言うので。
構わないさ。また、飲みに付き合ってくれるんなら。


じゃあ、伝道師らしく、日本テレビで放映中の『ギャラクティカ』シーズン2の話でも。

船団に帰還したスターバックが、寂しそうに、アンダースから貰ったボールで遊んでいTv_bsg02_t2206_0012るシーンで、号泣した。感情移入しすぎ。
そのあと、アポロにボールをとられて、あきらめたように「……あげる」。
本当は、彼女には、言いたいことが山ほどあるというのに。

なぜ、僕たちは、いつもそうなんだ、と思う。
良いことをしてきたはずなのに、どうして、誰もがさみしい思いをしなくちゃ、いけないんだ。
『ギャラクティカ』を、そんな感傷的なドラマとして見ているのは、僕だけかも知れないけど。

この第6話のラスト、「船団をひとつに戻す」というアダマ艦長の頼もしい一言は、とても気に入っている。


僕は、人生を長く険しい航路だと、思っている。
時おり、風が凪ぐのを待っている。ごくまれにだが、この世界が自分の味方をしてくれている、と思える瞬間が、あるものだ。本当に、数年に一度のことだけど。

ほとんどの日々は、横殴りの雨風だ。
不幸とは思わない。後悔もしない。とにかく、世界というやつは、無関心で無表情で、もう僕は腹すら立たない。そういうもんなんだ、とでも思うしかない。


たまたま、家の近くまで立ち寄ってくれた方が、『マイマイ新子』のグッズをくださった。あまり公にしない方がいいようなので、周りの人に配ってみようかと思う。
何しろ、こんな雨の中、届けてくれたのだから……。

新座のママさん会も、地道に動いている
彼女たちのファイトを思うと、まだ生きていよう、と思える。
別れたはずの恋人と、『新子』を見に行った人もいる、と聞く。いい話だ。

作品に役割があるとしたら、それは、たったひとつ。人を救うことだ。

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コメント

>地道に動いている。
はい。少しでも時間があると
何かできることはないか....忘れていることはないか
と常に脳がフル回転です
人生にここまで本気になることは、そうないし、
「世のために動いているのだ」という意識があるので
今までのそれとは質がちがうのです。

>別れたはずの恋人と
へえええ〜見終わったあと間違いなく絆が強くなったんじゃない?良い話(ノ_-。)

投稿: ごんちゃん | 2010年3月25日 (木) 00時02分

■ごんちゃん様
「自分たちの住んでいる地域で、同じ子持ちの主婦たちのために、上映してほしい」という、はっきりした目的があるからね。
それが基準になっているから、施設も人も、真面目に聞いてくれるんだろうね。

>見終わったあと間違いなく絆が強くなったんじゃない?

そこまでは聞いてないけど、『新子』が再会のキッカケになったのは、間違いないって話だよ。

投稿: 廣田恵介 | 2010年3月25日 (木) 00時36分

モデグラのこの表紙いいなあ。
もうこの表紙だけで買いたくなるもの。

今号の表紙はとくに秀逸ですよね。

これ、プラモ雑誌ですよ。
いわゆるオタク雑誌ですよ。
てかこれ月刊雑誌ですよ。

でも、そういう範疇から抜け出そうとしてるものね。

雑誌名どこよ?ってくらい
内包しているコンテンツの一部を
全面に押し出してるものね。

なんか久し振りにすげーもん見た。
明日買いに行こう。

てか、MP4/4は美しいなあと思いつつ、
もしもゴードン・マレーがチャリ作ったら
どんなだろー?と妄想中。

投稿: 前岡和之 | 2010年3月25日 (木) 00時48分

■前岡和之様
そうそう。この表紙は、スゲエと思ったんですよ。その月に出た雑誌を、ザッと並べてみても、頭ひとつ出てるんじゃないかな。
他ジャンルの雑誌と、ちゃんと勝負してますもんね。

あのー、少なくとも「今月のホビージャパンには、勝つぜ!」とか、そういうレベルの仕事ではない。
というか、そういうレベルのものは、仕事とは言わない。

とは言え、相変わらずクルマのことは、よく分からないです。

投稿: 廣田恵介 | 2010年3月25日 (木) 01時05分

廣田さんの記事の内容と合わないのですが、少し勝手させてもらいます。

--------
あそこに置けるみたいだよと聞いたので、「マイマイ~」のチラシを置いてもらうために、ヴィレッジヴァンガード北見店へ行く。

細かい雪が降る夜、店に入ると、カップルや、若い女性客で賑わっていた。

CDを買った後、チラシをおいてもらえるように頼むと、「どのようなチラシを?」と聞かれ、自作のチラシを見せる。

どのようなチラシを置くか店側がチェックするのは当たり前だ。当たり前なのだが。

若い店員は、私の作ったチラシを見ても、鼻で笑ったりはしなかった。けれど、不思議そうな顔をして、こちらを見ている。

引きつった顔で礼をいった後、チラシを置かせてもらう。

正直いって、ここにどのくらい置けば良いのか、わからない。

減ったのなら、また置けば良いと思い、まずは40枚置いた。

廻りにあるチラシも、その位の枚数に見えたからだ。

先に置いてある他のチラシが、非道く立派に見える。いや、「立派に見える」んじゃない、「立派」なのだ。

業者が作ったチラシと、素人が9,800円の複合機で作ったチラシを単純に比べるのには無理がある。

比べるのは無意味だ、と、自分に言い聞かせつつ、チラシを置いた後、逃げるように店を出た。何も悪い事はしていないのに。そう、何も問題は無い。

「お前は何者なのだ?」と尋ねることなく、チラシを置かせてくれたヴィレッジヴァンガード北見店の皆さん、ありがとう!
--------

報告というわけではないのですが、北見は、こんな感じです。

撒き終った方々、お疲れ様でした。
あなた達の気持ちは、よ~くわかります。

これからチラシを撒いている方、撒こうとしている方。

少し肩の力をゆるめていきましょう。

あなたの「なんとかしなきゃ!」という純粋な気持ちはわかります。
が、「マイマイ~」という映画にふさわしい態度や表情をしていないと、ちょっと悲しいじゃないですか。

まあ、「引きつりながら礼を言ってる奴が、なにを偉そうに」って言われたら、返す言葉は無いですけどね。

投稿: 北見在住の人 | 2010年3月25日 (木) 23時00分

■北見在住の人さま
北見にヴィレッジ・ヴァンガードがある! それ自体に、ひとつのロマンを感じます。
それが、北見という町の顔であろうし、スケールであろうし……。もちろん、それを知っていて、あなたは、チラシをお作りになったのでしょう。

雨の中、『新子』のグッズを届けてくださった方も、本当は上映拡大に、かなりの貢献を果たしている方ですが、飄々としたものです。
「コレ、絶対みんなに配ってくださいね!」とか、そういうノリではない(笑)

それと、北見のあなたの態度からも、おおいに学びました。
僕は「ここから、ここまでは全力でやろう。しかし、後は流れに任せよう」って、決めました。

すると、「数人しか入ってなかった」と聞いても、あまり動揺しなくなりました。その数人が、秘かに広めてくれるかも知れない。

僕らが関与できるのは、世界の半分まで。
のこり半分は、世界の意志だと思います。

投稿: 廣田恵介 | 2010年3月25日 (木) 23時36分

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