■TSUTAYA■
中野の中古DVDショップのレコミンツ SIDE‐Bが『マイマイ新子と千年の魔法』祭になっている、とのニュース。(撮影:ギムレット氏)
このキャッチコピーは、Pencroftさんの名言「マイマイ新子は日本映画史/世界アニメ史において「事件」なのですが、それをどう伝えればよいのか困ります」の改変バージョン!?
他にも、片渕監督のサインが展示され、ポータブルDVDで予告編が流れている様子……。ラピュタ阿佐ヶ谷で、『マイマイ』のチケット買ったら、中野のレコミンツへ!
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近所のTSUTAYAに、『ミツバチのささやき』を借りに行ったら、置いてなかった。リクエストしてみたら、メーカーにも在庫がない。こんなことじゃ、文化は滅びますよ?
何ヶ月か前ならあった『チェ 28歳の革命』『39歳 別れの手紙』の二部作も、「在庫ナシ」。これだから、レンタル屋は信用できない。回転率の悪いものは、さっさと棚から下ろしてしまう。
今の若い映画ファンや、映画制作を志している人は、『ミツバチのささやき』を見られないのか? いきなり、ビクトル・エリセのDVD-BOXを買えとでも?
ついでに言うと、『ギャラクティカ』はシーズン3の最終巻までとスピンオフ『RAZOR』も揃っていたのに、4巻ぐらいしか借りられていない。(←謎ギミック満載のUS版BD-BOX)
いまだに「宇宙空母ギャラクティカですか、懐かしいですね」とか言われると、徒労感に打ちひしがれる。まったく別の作品なのに!
もっとも、『ギャラクティカ』に関しては、無知蒙昧で不勉強なマスコミ人の責任もある。『ギャラクティカ』のイベントは、過去に3度行なわれたが、フォトセッションが終わると、僕一人残して、ザーッと帰ってしまう。彼らは、宣伝会社の用意したプレスリリースをコピペして記事を書くわけだが、そんな程度で面白さが伝えられるような作品ですか?
彼らは『ギャラクティカ』だけでなく、自分たちの仕事をナメてる。「こんなもんだろ、報道なんて」とナメきってるね。
とりあえず、日本テレビに「早くシーズン2を放映して下さい」とメールしておきました。地上波で放送されると、知名度が段違いにアップするからです。
黙ってても放送されると楽観している、ファンもファンだよ。どんどん要望を出すべし!
なんか、いろいろ腹がたったので、気合いを入れるため、『マルコムX』を借りてきた。
あと、前から気になっていた『ゆれる』が、百円レンタルだったので、この2本。この百円コーナー、賞をとった作品を、ただ並べただけのような。入荷しすぎて、回転率の鈍った作品ばかりだよな、どう見ても……。
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『ミツバチのささやき』は、権利関係で国内セールスが出来ないのか、調べようと思ったら、ニコニコ動画にありました(笑)。ニコ動、YouTubeは、国内で見られなくなった映像作品の最後の砦です。僕は『ギャラクティカ』も『ゼーガペイン』も、違法動画サイトで見て、今ではDVD-BOXや関連商品を購入する、ヘビーユーザーになりました。
取り締まりばかり考えている版権警察の皆さんは、その力を作品を売る方に使っては、いかがだろう?
作品にとっての死は、「誰からも見られなくなる」こと。ニコ動でバッサバッサと削除されている間に、作品は死に向かって猛突進しているのだ。『ゼーガペイン』なんて、TSUTAYAでは風前の灯ですからね。
しかし、『ミツバチのささやき』は映画館で見たいよねえ……。と思っていたら、24日からユーロスペースで上映されるじゃないか! すみません。コメント欄でのご指摘のとおり、新文芸座で31日、です。なんというタイミングの良さ。
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コメント
ふとしたときに、ストンと落ちるように「ミツバチのささやき」が見たくなりますよね。
>作品にとっての死は、「誰からも見られなくなる」こと。
自主映画をやっておりましたから、作ったはいいが、誰にも知られずに上映が終了することに、これは死以前に「存在すらしていない」ことになるんじゃないのか、という恐怖がありました。
数多くの作品が世の中にあって、もちろん自分が知らない作品もたくさんあります。それは僕の中では存在すらしていない。
ツタヤさんやレンタル屋さんなんかは、作品がここにいるよ! という形で力を発揮してほしいと思ってます。
知り合いの元店長は、資料性としてのレンタルビデオの役割を考え、かなり本部と戦ったのですが、なかなか大変。店長たちが立ち上がれば、分からないかも知れませんね。
投稿: ユキサダ | 2010年1月21日 (木) 10時17分
■ユキサダ様
『ミツバチのささやき』を最初に見たの、もう30年ぐらい前ですよ。『エル・スール』はビデオで見て、ガックリした記憶が(笑)。
たまに、TSUTAYAでも、公開中の映画とからめて、古い映画を目立つ棚に置いてくれるんです。でも、アルバイトの店員たちは、ちょっと昔の映画だと、タイトルも知らない。シネコンの受付と同じですね。エキスパート不在。
映画を「貸してる」感覚はあっても、「見せている」感覚が、レンタル店には希薄なのでしょう。
>数多くの作品が世の中にあって、もちろん自分が知らない作品もたくさんあります。それは僕の中では存在すらしていない。
それを考えると、ぞーっとしますね。
だから、たくさんの作品を見て、どんどん周りに伝えていかないと……。ネットのレビューで「最悪。見る必要ナシ」と書いてる人だって、タイトルだけは最低、伝えてくれてると思うんですよ。
投稿: 廣田恵介 | 2010年1月21日 (木) 11時55分
『ミツバチのささやき』はシネヴィヴァン六本木で2回観ました。
ユキサダさんが
「ふとしたときに、ストンと落ちるように「ミツバチのささやき」が見たくなりますよ。」
と仰るのに同感です。
この作品、昨年7月に横浜のジャックアンドベティで上映していたのを、うっかり見逃してしまいとても悔しい思いをしてます。
私は『マイマイ新子と千年の魔法』を観たあと『ミツバチのささやき』のことを思い出していました。
どちらの作品も、映画館からの帰りに「感動」とは別の言葉にできない不思議な気持ちになったのです。
この気持ちを確認したくて、「まだ『マイマイ新子と千年の魔法』を観たいぞ!」と思ってます。
投稿: DH98 | 2010年1月21日 (木) 13時06分
『ミツバチのささやき』は名作ですね。
よかったですね〜
投稿: ごんちゃん | 2010年1月21日 (木) 13時06分
■DH98様
僕は、大学に入ってからだから、見たのはもう少し後だったかも。シネヴィヴァンは、座席と座席の間が狭いという印象しかないです。
ビクトル・エリセというより、アナ・トレントのブームみたいのがあって、『カラスの飼育』も見て、最後に『エル・スール』を見て、ガッカリ……という流れです。
昨年もやっていたんですか。特集上映とか、さっぱり行かなくなってしまったので……。
『マイ新』のモチーフのひとつは、確かに『ミツバチのささやき』だそうです。だから、『ミツバチ』を見て、ラピュタで終わってしまう前に、『マイ新』を見たいのです。
■ごんちゃん様
でも、レンタル屋には置いてないんだよー。
投稿: 廣田恵介 | 2010年1月21日 (木) 17時35分
うおっ…このキャッチコピーには見覚えがありますぞ。
中野は近所なので、今度さりげなくお店に行って、ニヤニヤしてこようと思います。
投稿: pencroft | 2010年1月21日 (木) 18時50分
■pencroft様
ぜひ、見に行ってください。
僕が引用させていただいたチラシを見たのか、Twitter見たのか、ちょっと気になります。
投稿: 廣田恵介 | 2010年1月21日 (木) 20時40分
私も「エル・スール」は観てがっかりした、というか面白くなかったですね。
このエントリーを読んで懐かしくなって『ミツバチのささやき』のパンフレットを見返したら前売り券が出てきて、日付印が1985年2月でした。
で、2010年1月。
先ほど細田守さんのtwitterをチェックしたら、日本未公開の『ハングオーバー』というコメディ映画のDVD発売が延期になったそうです。日本で劇場公開することになったから。
どうもゴールデングローブ賞とったかららしいのですが、この映画については、「日本でも劇場公開してよ!」という署名運動があったのだそうです。(ご存知かもしれませんが)
『マイマイ新子』もまた映画館で観たい。
フランスで上映・絶賛→日本で話題になる→また上映、なんてのでもいいから。
投稿: DH98 | 2010年1月21日 (木) 20時52分
■DH98様
『エル・スール』は、アナ・トレント的に「ガッカリ」だったのです。普通のお姉ちゃんになっちゃって、まあ……という。
やっぱり、1985年でしょう。僕は大学一年だから、その時に見てたのかな。ちょっと後になってから、あわてて見た記憶があるんですけどね。
>『ハングオーバー』
ああ、この映画の署名運動と比較されて、私は、いろいろ言われたわけですね(笑)。
そうは言っても、『ハングオーバー』の方が1,000人も多いんですね。
『マイ新』署名は、目標の1割もいけるかどうか……。
フランス上映に関しても、マスコミがどう伝えるかに、かかっていると思います。
僕は監督のTwitterと、ほうふ日報の縄田記者の日記で知っただけであり、ちゃんとしたニュースには、なっていないようです。
投稿: 廣田恵介 | 2010年1月21日 (木) 21時29分