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2009年12月30日 (水)

■12月のメモ「大阪公開」■

『マイマイ新子と千年の魔法』、大阪シネ・ヌーヴォでレイトショー決定!
1月30日からだそうなので、ラピュタ阿佐ヶ谷(1月9~29日)と入れ違いですね。しかし、座席数は69席と、ラピュタ阿佐ヶ谷より多い! 劇場顧問も、錚々たるメンバーです。
全国で同時多発的に、このような動きが活性化して、春にはほぼ日本全国で……という状況になって欲しい!
そうすれば、夏には関連商品が出る!という話も、だんだん夢ではなくなってきますよ。

いつか役立つと信じて、マイマイ署名は期間延長するつもりです。
追記:エイベックスの岩瀬プロデューサーが、郵送した署名について「製作委員会として、この件を深く受け止め、今後の興行プランにおける重要な資料として大切に扱わせて頂き、署名頂いた方々の思いを実現できる方向で検討を進めたいと思っております」 とコメントして下さいました!→公式ブログ
でも、署名は2万人目標に、まだまだ続けます。


コミケで、ウエダハジメさんが『マイマイ新子』本を出していたとのこと。
まよいマイマイじゃないよ、マイマイ新子だよ。これには、かなり驚いた。こういう著名な方たちが、イメージリーダー的に引っ張っていってくれれば、かなり知名度が上がるのでは……。

昨年、あれだけ『ポニョ』を布教した竹熊健太郎さんは、『マイマイ新子』はご覧になってないのでしょうか?と思ったので、メールでお知らせしておきました(コミケでお忙しいとは思いますが……)。
萩ツイン・シネマさんには、寄付金を送っておきました。『マイマイ新子』のために、役立ててください。


それはそうと、昨日は、川崎に『アバター』を観に行ってきた。
劇場入り口で、アニメ業界のお知り合いを見かけたので、感想を聞くと、『もののけ姫』とのこと。なるほど、似た感じのストーリーではありました。万物に魂がある、という世界観が、そもそも東洋的だし、人類側が占領に失敗して敗残するプロットは、歴史的反省の上に立ったものと思う。
Avatar_02こうした反アメリカ的なストーリーが、ビッグ・バジェットの娯楽映画で成り立ってしまうのが、ハリウッドの底知れなさ。
かつて、エイリアンを核攻撃で殲滅しようと主張したシガニー・ウィーバーが、『アバター』では異文化の理解者として登場する。このキャスティング自体が、ひとつの思想になっている。

映像も、ゴリゴリのリアリズムでなくて、適度に作り物っぽい質感で、それが目に優しかった。説明ナシで、完全な異世界に没入させるアトラクション性とも、マッチしていたし。
何より、こんなハードサイエンスな設定世界を、SF小説なんて読まないようなライト・ユーザーが見に来るというのが、最大の驚きだった。友達も「バロウズの世界だ」と言っていたし、僕はスターリングの短編を思い出したし……それが、万人向けの見世物映画として成立してるのが、スゴイんだろうな。


『アバター』では、ヴァーチャル・リアリティが「映画の内部」に、設定として存在している。逆を言うと、設定としてしか存在していない。だから、映画と観客を物理的にリンクさせる装置として、3D上映を採用したんじゃないか。
だけど、またしても『マイマイ新子と千年の魔法』を例にあげると、あれは、観客の記憶と映像がダイレクトにリンクするからね。主体が、座席に座っている自分の肉体なのか、スクリーンの中なのか、ちょっと混乱する瞬間があった(特に麦畑を二人が駆けるシーン)。
あの郷愁的感覚は何かに似ていると思ったら、ヴァーチャル・リアリティというか、サイバーパンク小説に近い。『マイマイ新子』がシャレにならないのは、映写機とスクリーンだけで、観客と映画とを、ダイレクトに繋げてしまったことだと思う。

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コメント

署名期間延長されるとのことで、今なお着実に署名数が伸びつつあることともに、ありがたく受け止めています。
廣田さんが集めてくださった千を超える署名につけられたコメントを、繰り返し読んでいます。
12月26日にも申し上げましたとおり、映画は観客の方々の中で結実してはじめて存在するものだと思っておりますので。

投稿: 片渕 | 2009年12月30日 (水) 18時08分

便乗しまして、ワタクシもこちらに投稿させて頂きます。過日は当方のブログにもご挨拶頂き、ありがとうございました。事後承諾で申し訳ありませんが、本日、再度署名サイトのご紹介させて頂きました。自分もファンの一人として、廣田さんの設けて下さった支援の場に感謝致します。ラピュタに続いて大阪も決定、喜ばしいですね。
そうか、『マイマイ新子』本、先にヤラレテしまったなぁ。(笑) 自分は著名じゃないので、あまりお役には立てませんが、そのうち、ちょこっとだけご協力させて頂くかもです。

投稿: さべあ | 2009年12月31日 (木) 09時33分

■片渕様
署名するだけでなく、映画館にリクエストする方がいたり、お客さんの能動性に支えられている作品だと感じます。
それも、作品自体に、力強さやポジティブさが内在しているからこそ……と思うのです。
まだ現在は、「公開初期」という感じですね。これから広がっていくものと信じています。

■さべあ様
コメント、ありがとうございます。
すでにお知らせしたと思いますが、片渕監督が「さべあのまさんが、署名してくれている」と教えてくださったんです。そちらのサイトを拝見したら、『マイマイ』の話で盛り上がっていて……、そういう発見が、つくづく嬉しいのです。あのBBSは、ひっそりした雰囲気があって、とても良いですね。

>自分は著名じゃないので、あまりお役には立てませんが、そのうち、ちょこっとだけご協力させて頂くかもです。

楽しみにしてます!
プロの方の中にも、熱烈な支持者がいるんだと思うと、大変心強いです。

投稿: 廣田恵介 | 2009年12月31日 (木) 15時27分

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» マイマイ新子と千年の魔法 3 [B2/P.I.L]
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受信: 2009年12月30日 (水) 20時04分

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