■マイマイ新子、4.5回目■
日本工学院へ、『マイマイ新子と千年の魔法』講演に行って来た。
これが、超ナイスな内容で、片渕監督がアニメに興味を持った動機(『未来少年コナン』の 絵コンテ持参!)から始まって、21歳の時に脚本を書いた『名探偵ホームズ』の第5話を、丸々上映。その後、『ホームズ』とリンクする部分があるだろう、ということで『マイマイ新子~』の全7リールのうち、2、3、5リールのみ上映(これで、上映時間の半分ぐらいとのこと)。
その後、3カットを選んで、BOOKやエフェクトなどのパーツを分解して解説。これが、すごく分かりやすかった。これを理解するだけで、アニメの見方がまったく変わるだろうと思うのだが……キャラと声優だけではない、アニメの本質だよね。
講演後、またまた「ここ、どうやったんだろう?」というカットが出てきたので、片渕監督に質問。その答えは、僕だけの秘密の宝物としておきます(笑)。とにかく、実験精神があって、予定調和に終わらせない映画。
もっともっと、この作品に近づきたい。
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『マイマイ新子~』で貴伊子を演じた、水沢奈子の主演作『赤んぼ少女』。たまたま、昨夜、見たんだよな。
水沢は、モンスター赤ちゃん・タマミと戦いつづけるけど、やっぱり、ホラー映画のモンスターと怪獣は違うな。怪獣というのは、テレビ中継されるパブリックな存在。ようするに「犯人」なんだ。タマミの攻撃から逃れた水沢は、最後にタマミが使っていた屋敷内の隠し穴を這って、古井戸の底へ出る。ようするに、産道だよね。そして水沢は、タマミを抱いて古井戸から「生まれて」くる。この場面で「おー、2人は双子だったのか」と感心するけど、一瞬なんだよ。こういう映画で、「おお、考えたな!」って感心するのは一瞬。その一瞬を、忘れてはいけない。どんなズボラな人でも、「なんだ、意外に冴えてるな!」と思ったら、そこがその人の価値だから。同じことだよ。
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今日から、更新のたび、ちょっとずつ同人誌のことを書いていく。路上販売は、ショバ争いの元となるので、球場のポップコーン売りのように、歩いて販売するのはどうか。首から「同人誌販売員」と書いたタグを下げ、肩からスリングする箱には「同人誌・一冊500円」と書いておく。
これなら、いざという時、「こういうファッションなんです」「こういうアートなんです」とか言って、逃げられる。移動同人誌ショップ。これは究極ではないだろうか。
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コメント
住所をメールで送ってください。
ミクシーのメッセでオッケーです。
よろしくです
投稿: ごんちゃん | 2009年11月 8日 (日) 01時37分
■ごんちゃん様
いやいや、まだ本が出来てない(笑)。
早くても、12月中旬だと思うので、それからね。
投稿: 廣田恵介 | 2009年11月 8日 (日) 01時58分
路上販売は大賛成です

何故だかよく分からないけれど、表現者はストリートが基本なのかも?って常に感じてます。だから私も、そのうち. . .
本は楽しみに待ってます
投稿: ごんちゃん | 2009年11月 9日 (月) 22時10分
■ごんちゃん様
俺は「ストリート」よりは、「道ばた」って感じだけどね。ネットで発表するのは電力が必要だけど、路上は人力さえあればいい(笑)。
通販も、本当はその人の家まで「どうぞ」って届けたいぐらい。ラブレターだって、昔はメールじゃなくて直筆の手渡しだったんだから。
投稿: 廣田恵介 | 2009年11月 9日 (月) 22時44分