■11月のメモ「舞舞虫」■
また『マイマイ新子と千年の魔法』の話題で恐縮ですが……
第5回ロンドン子供映画祭で、上映が決定したそうです。上映日は11月26日(木)、場所はバービカンセンターとのことで、同時上映は『崖の上のポニョ』。
……なんとも、対照的な二本ですね。『ポニョ』ってのは、誰も死なないのに、死の匂いが濃厚でしょう。『マイマイ新子~』は、物語開始時点で、すでに何人か死んでます(笑)。だけど、「明日」の映画。
だから、「次は、いつ見ようか」って考えてるのは、すでに僕だけじゃないし、連休中に3回ぐらい見ちゃった人も、いるんじゃない?
(追記:すでに4回見た、という人がいました)
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『ポニョ』の時間は、静止している。特に大津波後、ピタリと止まってしまう。
『マイマイ新子~』は、肉親を失った者ほど、大きな変化を見せる。死が、生のダイナミズムを喚起する。
一番すごいのは、「会う前から」友達を失っている諾子だよね。諾子は、母もいないしね。
『ポニョ』の視覚的快楽は、何にも替えがたい。だけど、あれだけ映像がダイナミックに動きながらも、実は最初から最後まで、誰ひとり変化しない。最後まで「ポニョ、宗介、好き」だけ(笑)。だから、ちょっと背徳的というか、うしろ暗い快楽ではあるんだよな。
『マイマイ新子~』には、ポニョとは比較にならないほど、小さな池が出てくる。しかも、それは「壊して遊ぶため」の池なんだよ。そこには変化を受け入れる、変化を利用するというエネルギーが感じられる。
この映画が終わりそうになるとき、僕はいつも「次も見よう」と決める。どうも、そう思わせるシステムが、この映画の構造の中に隠されているみたいだ。
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ブログ「佐藤秀の徒然幻視録」さんで知ったのだが、「マイマイ」にはミズスマシの意味もあるらしい。調べてみたら、「舞舞虫」と書くようだ(他に「渦虫」とも)。
新子は、水面を走る「ミドリのコジロー」と駆けっこするけど、あれは舞舞虫の新子流アレンジだったのか。
そもそも、原作に「ミドリのコジロー」なんて出てきたかな、と思ってページをめくってみる。
初日舞台挨拶の回で、貴伊子が頬に野イチゴの食べかすをつけているシーンで、場内でくすくす笑いが聞こえた。こんな何気ないシーンで笑ってくれるなんて、いいお客さんだなあ……と思いながら、防府に野イチゴあるのか?と調べてみたら、今でも自生しているようです。
それにしても、片渕監督は、日本映像学会で、貴伊子の何を喋ったのだろうか? 貴伊子ファンとしては、気になりますよ。
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廣田同人誌は、あと7ページぐらい。必死にラフを切ってます。
第二特集は、「アニメ絵本」のレビュー(カラー6ページ)。アニメ絵本って何かっていうと、左の写真のようなものです。
幼児向けに、絵をアニメ調にした絵本。「こんなもん、売れないイラストレーターが描いてるんだろ?」と思ったら、大間違い。とんでもないベテランが描いている。俺は、この類いの絵本を30冊、持ってますからね。そのレビューをやります。
ただ、12月20日のフリマに並ぶかは、ちょっと怪しくなってきたかも……。
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コメント
こないだ買った森やすじさんの画集に、「オールカラー名作絵本」とかに描いた作品がたくさん載ってました。そういう類のものなのでしょうか。
12月20日、フリマ襲撃計画をえがいていたのですが、間に合わないかもしれないなんて……。残念だなぁ。
本の中に描かせていただいたイラストで作ったポストカードが刷り上がったんですよ。フリマに持ってって、オマケにつけてもらおうかと思っていたのに(笑)
投稿: ちえきち | 2009年11月26日 (木) 02時44分
あ、あと、マイマイ上映館が少なくてびっくり。どうしよう。
私が子供の頃住んでいた家からは、関門海峡をはさんで、山口県が見えていたんですよ。観る前からノスタルジーをかきたてられまくっています。
投稿: ちえきち | 2009年11月26日 (木) 02時48分
■ちえきち様
さすがに、森やすじさんの本はないけど、遠からぬ縁の方たちが、描いています。
同人誌は……協力していただいてる方々にはアレだけど、いい意味で「がらくた」を寄せ集めたような本なので。
ポストカードは、大事にしてください。そんなに売れるわけないので。
>マイマイ上映館が少なくてびっくり
少なくとも、山口県ではロングランすると思います。山口が一番熱い、というのがカッコいいのです。
投稿: 廣田恵介 | 2009年11月26日 (木) 04時15分