■仲里依紗はアンギラス■
アニメージュオリジナル Vol.5 31日発売
●『マイマイ新子と千年の魔法』
片渕須直監督、主演の福田麻由子インタビューを含む6ページ。
●『化物語』
尾石達也氏演出の第8話にスポットを当てて、演出解析。OP演出の鈴木利正氏、ED演出のウエダハジメ氏のインタビューも。計6ページ。
●『ブラック★ロックシューター』
原作のhuke氏、グッドスマイルカンパニーのプロデューサーお二人のインタビューを中心に、4ページ。
●作家・河森正治の足あと 第4回
『地球少女アルジュナ』から『創聖のアクエリオン』へ。『マクロスゼロ』は好きな作品なのですが、河森監督と「マクロスは避けましょう」と話した上での連載なので。
『マイマイ新子~』で福田麻由子を取材したのは、別にファンだからではなく、アニメ映画で俳優を使うことの功罪を、俳優本人の口から聞きたかったからです。タイアップ記事ではないからお金はかかるし、段取りが大変でしたが、貴重なインタビューになりました。
あとは、やっぱり『ブラック★ロックシューター』。企画の成立過程だけでなく、お金の流れ、付加価値の持たせ方、すべてにおいて痛快です。軽い気持ちで取材申し込んだら、価値観がゴロンと変わっちゃったというヤツですね。
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『ブラック★ロックシューター』の存在自体、僕には分からない世界だったんだけど、調べていくうちに、初音ミクの人気に、急に合点がいったりしてね。
初音ミクは、よく言われるようなヴァーチャル・アイドルの実現ではないと思う。時祭イブでも、シャロン・アップルでもないですよ。イブやシャロンを越えちゃってるから、凄いんだよ。天才的なコンピュータなり、人工歌姫なりが「お前ら、これでも聞いてやがれ」って天上から曲を落としてくれるわけじゃないので。
初音ミクは、「○○P」という作者がいないと、歌うことが出来ないわけでしょ。半分は機械だけど、もう半分はユーザーによって出来ている。歌わせ方が下手だと「音痴」とか言われちゃう。機械に向かって「音痴!」と罵る光景が、すでにSFを越えてるよ。
ボーカロイドってウェットウェアなんだよ。そのままでは何も出来ないプログラムを、人間が救い上げて、創作を共にする。未完成なウェットウェア。
「弱い」「一人では何も出来ない」。そこがキュートなんだと思う。シャロンやイブは強くて、世の中を支配しちゃう。ほら、初音ミクとは正反対でしょ。
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仲里依紗主演の『時かけ』、ようやく公表されましたね。黙ってるのが、すげえ辛かったです。「いやあ……今の仲さんには無理な役でしょう」と思ったんだけど、あれですよ、ゴジラ・ファンが平成になって「ゴジラだから、一応見ないとなあ」って巡礼する気持ちが、よく分かります。
永作博美がキングギドラなら、仲里依紗はアンギラスかなあ(だんだん丸くなっていくので)。
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