■8月のメモ「思い込み」■
先日の、『ギャラクティカ』トーク・イベントでの庵野秀明、樋口真嗣両氏の発言については、『俺のギャラクティカ』が、最も的確かつ詳しいです。
(←撮影・俺)
思ったんだけど、庵野さんの年代のオタクって、いい部分は徹底的かつ具体的に誉めるけど、ダメなところに対しては、本当に冷淡なんだよね。テープを聞き返して記事を書いたけど、『ギャラクティカ』ファンとしては、ムカつく発言が多数あった(笑)。でも、それは作品を見た上での「これは余計」「ここは素晴らしい」という、「オタク・庵野秀明」の意見だからね。純粋に、オタク目線で見ている。そこが良かったね。
しかし、『ガンダム』や『エヴァンゲリオン』がつくられた国で『ギャラクティカ』を見られるなんて、俺たちはアメリカ人より、圧倒的に贅沢をしていると思う。気になる人は、今からレンタルで見ても遅くない。
完結編のシーズン4は、2010年放映予定。ファイナル・カウントダウン企画も予定されています。
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先日、あるOVAのネガが行方不明、という話を書いた。
これについて、監督ご自身からメールをいただいた。僕は「上映用のプリント」を何とか間に合わせた、という話だと思っていたのだが、飽くまで「ビデオ用のマスター」の話だった。ネガがワンカット足りないので、(特報フィルムではなく)編集用のラッシュを転用したとのこと。編集用だから傷だらけなんだけど、ブローアップして何とか修復し、マスターにはめ込んだそうです。
「ネガがなくても、何とかなるんだ」と当時のデジタル技術に感服した、という話だった。
どうも、僕はフィルムだとかセルだとかに、変な思い入れがある。それで、話を曲解してしまった。無知だから、ロマンで補完しちゃうんだろうな。
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そんな俺ですが、明日は『ATOM』の試写に行ってきます。そういえば、03年版『鉄腕アトム』は、35ミリで撮ってたんだよね。
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『化物語』第八話、するがモンキー編、完結。
忍野が話しているシーンで、「忍野台詞(OFF)」ってインサートがあったけど、これはもう、絵コンテがそうなってんだろうな。(ひょっとすると、仕事がらみで、絵コンテを見せてもらえるかも知れない……楽しみだ)
ようは、すべての演出指示は文字表記可能なわけだよね。それを絵にするかしないか……で、「しなくてもいい」という判断を、『化物語』は採用している。
アフレコ現場に行くと、コンテ撮のラフな絵に、色のついたボールドが重ねてあって、声優さんはそれだけで演技できちゃう。だから、今回の「忍野台詞(OFF)」なんて、ようはボールドですね。ボールドを、カッコよくデザインしたという(笑)。
もっと言うと、本編冒頭に出てくる文字列。あれは、シナリオの文面をデザインしている。そうやって、工程を極限まで遡って、工程の段階ごとに、美を見出している。昔、テレビの『エヴァ』で似たようなことをやっていたけど、『化物語』の方が、アクティブだ。「どこまで遡れば、どこまで解体すれば、アニメでいられるのか」を試しているように、僕には見える。
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仲里依紗のカラオケの持ち歌は、「ロック、パンクなどやかましい曲ばかり」。……いいっすね。『時かけ』の頃に、すでにそうですからね。みんな、騙されましたね。
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