« ■40代からのモビルスーツ入門■ | トップページ | ■『化物語』は、映画史と交差している■ »

2009年7月17日 (金)

■「俺が誰であれ、俺の望む男は、それだ」■

ガンダムの常識 モビルスーツ大全 Z&ZZ&逆シャア編 本日発売
61spzq2r0nl__ss500_
このワンコイン本も、早くも5冊目です。僕は主に『ZZ』を担当。

『ZZ』は、アイデアが固まりきる前に、見切り発車しちゃった感がいいのです。あと、照れもなく、貪欲にOVAの要素を取り入れてた部分も(プルツーがクィン・マンサに乗る絵づらなんて、『イクサー1』そっくりだもんね)。
妹萌えの元祖みたいなこともやってるし、ハマーン様がコスプレみたいな衣装になったり、ビキニ姿になったり……その厚顔さを、僕は愛する。
グレミーの反乱後の展開とか、素直にカッコいい部分もあるんだけど、たまにポッと出てくる「こうすれば、受けるかも」的な恥ずかしさがね。キュートで、たまらんですよ。
やっぱり、「恥」は「愛」に通じるね。


『バトルスター・ギャラクティカ』シーズン3、最終回。『イデオン 発動篇』に匹敵する、混沌と狂気。いやー、狂ってるね。こういうラストになることは、ネットの情報で、漠然と知ってはいたんだけど、まるで深淵の渕に立たされたような、異様な宙吊り感で「つづく」となった。
僕のもっとも好きなタイ大佐の「俺はソウル・タイ。コロニアル艦隊の将校だ。俺が誰であれ、俺の望む男は、それだ。今日死ぬとしても、その男として死にたい」に、しびれた(なんか、ちょっと訳が変だけど、見た人は分かるよね)。
深く内面に沈み、後悔と自責に貫かれた、重苦しいシーズン3。この『ギャラクティカ』というドラマと人生をともに出来て、心から幸せに思う。
090716_12100001
そして、前々から「何らかの形で公開します」と知らされていたスピンオフ作品『RAZOR』は、9/5放映決定……だが、宣伝会社さんから送られてきた二つ折りカラーチラシ(写真)によると、「イベント上映会開催決定!」 やっぱり大スクリーンで見たいよね!


『ギャラクティカ』関連で。
主演のエドワード・ジェームス・オルモスが『ブレードランナー』で、胡散臭い刑事役をやっていたのは、上記チラシにも書かれている。
「彼は『ブレードランナー』の頃に比べて、いい歳のとり方をしたよね」と、仲のいい編集が言うのです。「いろんな苦労をすると、いい顔になるもんだね」と。その言葉を聞いてから、いっぱい苦労しようと思った。
ツライな、理不尽だな、恥かいたな~と思っても、「でも、これでイイ顔になれるもんね」と頑張ることにした。それは、女にモテるため(だけ)じゃないよ。自分の顔に納得して、死にたいからだよ。


本日のティンカー・ベル。
090716_11170001ドールは、顔が似てない商品が多いんだけど、このハスブロ社製「スクリーンファッションドール」は、そこそこではなかろうか。
ただ、惜しいことに『ピーターパン2』からの製品化なんだよね。急にパチモノっぽく見えてきちゃう。
まあ、出来がいいから、気にしちゃダメか……。

|

« ■40代からのモビルスーツ入門■ | トップページ | ■『化物語』は、映画史と交差している■ »

コメント

Sci-fiでS4中にやっていたベストサプライズ賞、S1のフィナーレかS3の方か非常に迷いました。結局S1の方に1票を投じたのですが・・・。RAZOR、大スクリーンで観られるなんてうらやましいなあ。ぜひ堪能して来てください。
EJOは、特にハンサムってわけじゃないから若い頃はあまり印象がなかったけど、シワの一本一本に人生を感じるような味のある取り方をしましたね。私も味のあるばあちゃんになりたいものです。

投稿: ELLIE | 2009年7月17日 (金) 09時45分

■ELLIE様
シーズン1、2、3と、だんだんサプライズ濃度が深くなっていく気がするんですね。3のラストは、かなり難解ではあるんですけど、今までで一番好きです。あの歌も、不気味で良かったです。

>EJOは、特にハンサムってわけじゃないから
>若い頃はあまり印象がなかったけど、

『マイアミ・バイス』の署長ぐらいですか、有名な役というと(笑)。
でも、仰るとおり、味わい深い顔になりましたよね。年とっても、ヘニャッとした顔の人は、やっぱり緩い人生だったと思うんですね。

ぜひ、メアリー・マクドネルのような、才気と色気を兼備したおばあちゃんになってください! 僕も、オルモス目指して、がんばりますよ。

投稿: 廣田恵介 | 2009年7月17日 (金) 10時13分

テロ、選挙戦、法廷劇となった第3最終回
大きなテーマへ向け真正面に進むドラマに鳥肌が立ちました

知らない人に“宇宙SFだよ”と言っても信用してもらえないかも知れませんが

投稿: 0011号彦 | 2009年7月17日 (金) 15時29分

■0011号彦様
コメント、ありがとうございます。
リーが、ストーリーの序盤までさかのぼって、各人物の「罪」を暴きたてる法廷劇、圧巻でしたね。

>知らない人に“宇宙SFだよ”と言っても信用してもらえないかも知れませんが

「こんなの、SFじゃない」とか言って、見るの止めちゃう人もいるようです(笑)。
もはや、『ギャラクティカ』は「ギャラクティカというジャンル」なのかも知れませんね。

投稿: 廣田恵介 | 2009年7月17日 (金) 17時36分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■「俺が誰であれ、俺の望む男は、それだ」■:

« ■40代からのモビルスーツ入門■ | トップページ | ■『化物語』は、映画史と交差している■ »