■お台場ガンダム、ジオラマ感覚■
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●「人でない役」に、キュンとくる!
もともと、この記事のアイデアは、谷村美月が『死にぞこないの青』『おろち』等、人間以外の役ばかり演じていた頃、「この時期の彼女の活躍は、記録しとくべきだろう」と思ったことが、発端です。だから、ラストは谷村でしめくくりました。
この夏、谷村美月は、2本もアニメに出るんですね。ひょっとして、今度は「そういうサイクル」に入ってしまったのか? ……と、本当にヒヤヒヤさせてくれる女優です。
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コメント欄で、有意義なやりとりをさせていただいたので、再び、お台場ガンダムのこと。↓の動画なんて見てると、カメラは人ばかり映してる。あと、イントレ(足場)とか。
こういう周辺物、対比物を使ってスケールを感じるのって、ジオラマ(情景模型)だよね。そう言えば、『ガンダム大地に立つ!!』って、タイトルからしてジオラマっぽいじゃないですか。
この第1話では、ガンダムはトレーラーに寝ていて、トレーラー周辺に施設があって、ちょっと離れた樹林からザクが見ていて……この空間設定が、まるっきりジオラマ。その模型的広がりの中、ザク視点のカメラがコロニー、施設、ガンタンクの部品へと、どんどんフォーカスを絞っていく。絞りきった時に、やっとガンダムが出てくる。ガンダムは、いきなり、つっ立ってるわけじゃないんですよ。ジオラマの一部だから、そこに居られるんです。
それに似たスケール感を、お台場ガンダムで追体験しようとしたら、作業員やイントレに囲まれた、建造途中の状態を見るしかないわけだ。
『ガンダム大地に立つ!!』では、パイロットが盛んに、ザクから乗り降りするよね。あれもジオラマになっている。執拗に人間と絡ませることで、モビルスーツのスケール感を意識させている。だから、お台場の場合、作業員役のキャストが、一日中、クレーンの上からメンテしてる演技してないと、大きさは伝わらないねえ(笑)。
(←このガンプラ、僕にはちゃんと18メートルに見えるのです)
コメント欄にも書いたけど、ジオラマ感覚というか、スケールモデル感覚があるかないかで、お台場ガンダムへの感想は、まるで変わってくる。
戦車のプラモデルに、最初に歩兵のフィギュアを付属させた設計者は、世界が「関係性」で成り立っている事を、よく理解していたのだろう。
人間の目って、それほど便利じゃない。だから、「演出」が必要なんだ。上に貼らせてもらった動画のラスト、おじさんがジョギングしてるでしょ。ガンダムより、そのおじさんの方を、はるかに大きく手前に入れている。だけど、「ああ、確かにガンダムが居るな」と実感できる。アドリブだろうけど、優れた演出。
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ジオラマ感覚といえば、宮崎駿も、模型ゴコロの分かる監督さん。どうして、左のラムダが「在る」ように見えるかは、説明するまでもないでしょ。ビルの窓ガラスに、奥の風景込みで映っているから。ラムダそのものが問題なのではない。物体がガラスに映るという事象、ラムダと風景の「関係性」が、このカットに迫真性を与えている。
こうした、関係性の生み出す演出効果によって、僕らは「この世にない物」を、あたかも実在するかのように、錯覚したがっている。そう錯覚したほうが、気持ちいいから、だよね?
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本日のティンカー・ベル。表参道で見つけた、クリアファイル。126円だって、安っ。デザインは良くないけど、これは買ってもいいでしょう。
昨日、知り合いからメールで「どの辺りまで、ティンクのグッズを集めるつもりなんですか?」と、判断基準を聞かれたけど、うーん。
「本物」は、フィルムの中にいるからねえ。
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