■男の戦い■
自主制作特撮映画『亜空間漂流ガルダス』第3話完成、と聞いて、日曜日、ワンフェスに行ってきた。
桜文鳥さんのフィギュアを、初めて間近で見た。けっこうデカい。やっぱり、模型というのは直に見ないと、意味がないね。
あと、前に行ったときも思ったけど、怪獣つくってるお兄さんたちは熱い。もう、映画なんてなくても、死ぬまでゴジラ作りつづけてやる!みたいな。ここを先途と戦う人たちの仕事(趣味だけど)は、見ていて圧倒される。「今さら、怪獣かよ」などとは、口が裂けても言えないのである。
さて、『ガルダス』ブース。
前回とは違って、けっこう人通りの多い島にあり、なぜか、ボークス製の1/8スコープドッグが置いてあった。『ガルダス』と『ボトムズ』、絶対関係ないのに、なんで置いてあるの、と(笑)。よく、無意味にぬいぐるみが大量に置いてある薬局なんかがあるけど、ああいうムードなんだよね。特に、理由はない。
なんかこう……この場で誰かに勝ちたいとか、今この瞬間、話題をさらってやろうとか、そういう狙いが一切ない。セーブしてるとかじゃなくて、最初からない(笑)。無意識ほど、強い武器はないですよ。
さて、帰宅してから、『ガルダス』第3話本編を見た。
個人的に一番ウケたのは、前話ラストで思わせぶりに登場した、謎の新型ロボの扱い。またしても、コイツが戦闘に介入してくる。主人公は、この正体不明のロボのことをどう思ってるのかな?って見てたら、「てめえ! もう少しで俺に、弾が当たるところだったぞ!」って、ロボがロボをボコってる(笑)。もう、子供のケンカそのもの。
普通、二度も謎のロボが出てきたら、そろそろ敵か味方か、ヒントぐらいは与えるでしょ。そんなことより、ヒロインの「私の元カレが~」発言に主人公が傷ついたり、そっちの方が大事。それが『ガルダス』。
つまり、巨大ロボと綺麗なお姉さんが、最優先の世界。で、男って、ロボ(趣味と言いかえてもいい)とお姉さん(美少女でも恋愛でも、何と呼びかえてもいい)の二大要素があれば、ひょっとして、それでお腹いっぱいじゃないの? 『ガルダス』って、それに気がついているような気がする。その上で「いや、男の人生、それだけじゃないよ」とか、「男として生まれた以上、家庭を守らなきゃ」とか、見る者に考えさせるような……というか、俺は考えちゃったよ。
この先、どんなグダグダになろうと、『ガルダス』に最後まで付き合ってやろうと思ってしまうのは、意外に「男の生き方」という古風なテーマに、さらっと触れているせいなのかも知れない……って、スタッフは、そんなこと、露ほども意図してないだろうけどね。
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『エヴァ破』について、「アヤナミが食事会の提案をしたところで、泣けた。萌えとかじゃなくて、俺がアヤナミ自身のように感じた」と熱弁したら、「廣田さん。もうちょっと、人間の流れの中で、暮らしてみたら」と、難しいことを言われた。「お前、離婚して、好き勝手に一人暮らししてないで、ちゃんと社会人らしく生きろ」みたいな意味かも知れない。
ちゃんと生きれば、僕も『エヴァ破』を見て、「ドラマ構造が、破綻している」「演出が、甘い」などと言うようになるのだろうか。
映画を見る時も、旅行に行く時も、あるいは人と会う時も、僕は驚きを求めている。得も損もない。驚ければ、それでいい。そしておそらく、心が欠けているから、驚きたいのだろうな。
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