« ■カメラは愛し、カメラはフラれる■ | トップページ | ■素敵な曲がつくれちゃった?■ »

2009年2月16日 (月)

■チェリーパイ、レジスタンス■

EX大衆 3月号 発売中
Ex_09_3
●『AKIRA』覚醒、再び!
●愛ドルのリコーダー 田中涼子

今月のグラビアポエムは、一本だけです。ブルーレイの発売に合わせた『AKIRA』の記事は、鉄人28号やLSDとの関連など、豆知識のパートを書きました。大友克洋は間違いなくLSDを体験して『AKIRA』を書いたと思うんだけど、どこかでカミングアウトしてないのかな。

深夜に、録画してあった映画『チェリーパイ』を見はじめたら、これが良くできた映画で、朝まで見てしまう。原案・監督は失笑必至の怪作『東京の嘘』を撮った井上春生。同じ監督とは思えないほど、『チェリーパイ』は知的で上品、洗練された仕上がり。
090214_05080001新米パティシエの北川景子が、えんえんとチェリーパイづくりに悩む。彼女にパイづくりを教えた先輩、店に訪れる友達らが、北川と絶妙な絡みを見せる。洋菓子店の店長役の白井晃も、おそろしくキレのある芝居。
女優的に掘り出し物だったのは、お世辞にも美人とは言いがたい江口のりこ。恋多き美大生という設定で、なぜか江口の珍妙な恋愛話だけが、メインストーリーとは関係なく進行していく。特に、江口が「恋愛とストローク」の関係について語るシーンはセリフのテンポ感といい、ひとつの見せ場になっている。「お前の、その飛躍についていけねぇんだよ」「お前って、男にとってどうしたらいいのか分からない生き物なんだよ」と、会う男みんなからさんざんな言われようをされるのも楽しい。どんなチョイ役でも、みんなぎっしり「人間が詰まってる」感じがする。「人間味がある」ってのは、別にお涙頂戴をやればいいってわけじゃないのだ。フッともらした一言、ちょっとした表情の変化に、さり気なく人生の機微が凝縮されている――こういう隠れた名作に、思いがけず出会えるのがケーブルテレビの醍醐味だ。
江口のりこは、『時効警察』のレギュラーだったのか。やっぱり見ないとダメか、『時効警察』……。

スーパー!ドラマTVの『ギャラクティカ』ページで、ミニドラマ『レジスタンス』の配信が始まっているが、どちらかというとシーズン3の第一話を見たあとで「なるほど、そういう裏話もあったのか」と確認するために見るのが正解かも。
シーズン3の放映は3月4日より。

|

« ■カメラは愛し、カメラはフラれる■ | トップページ | ■素敵な曲がつくれちゃった?■ »

コメント

報告
1 EX大衆3月号にDVD「鉄道むすめ」の記事のってました。
2 吉高由里子主演「トンスラ」のDVDBOX売ってます。内容は無保証です。

つっこみ
>やっぱり見ないとダメか、『時効警察』……。
長い物には巻かれろですよ。

投稿: DH98 | 2009年2月16日 (月) 20時05分

■DH98様
さすがにEX大衆は読みました(笑)。『トンスラ』はネット配信で見たんですけど、10分と持たなかったです。どうも、スタジオでビデオで撮ってるのが意識されてしまって。「3D酔い」みたいなものです。
『時効警察』は、三木聡監督のパートだけ見てみようかと思ってます。

投稿: 廣田恵介 | 2009年2月17日 (火) 00時29分

今週のギャラクティカ、今日見ました。
最後がちょっとスペシャル。
ブーマーナイトのビデオが少し流れましたね。
樋口監督がガチガチ状態。
うらやましい、ほんとに。
当然廣田さんもうらやましい。
週刊アスキーの樋口監督のコラムも、ブーマーナイトの話。
今週はちょっと幸せかな。

投稿: DH98 | 2009年2月19日 (木) 19時40分

■DH98様
僕は本編が終わると、主題歌が流れる前に切っているので見ていないんです。あの主題歌の「不適切さ」については、改めて書きたいと思っています。
樋口監督は、トークの内容はちょっとアレだったんですけど、あの可愛い緊張ぶりを見て「まあ、いいか」と(笑)。
グレイス・パークも「守って欲しい男性を今夜のゲストから選ぶなら、樋口監督」と言っていたし、二人のやりとりは実に微笑ましかったんですけどね。

投稿: 廣田恵介 | 2009年2月19日 (木) 20時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■チェリーパイ、レジスタンス■:

« ■カメラは愛し、カメラはフラれる■ | トップページ | ■素敵な曲がつくれちゃった?■ »