■人類絶滅まで、あとわずか50,298人■
いよいよ、本日1月6日26時29分(7日の午前2時29分)より、日本テレビで『GALACTICA/ギャラクティカ』が放映スタート。以下は、国内版DVD発売時につくられたトレーラーで、最も気に入っているバージョンです。
こうして見ると、ちょっと戦闘シーンが多くて、男臭すぎるかな……。どちらかというと、内面的・内向的なドラマだと僕は思っているんだけど。
今まで、このブログでさんざん偉そうなことを書いてきたけど、僕が『ギャラクティカ』を初めて見たのは、なんとニコニコ動画。07年末に「序章」がUPされていて、「これがウワサのギャラクティカか。じゃあ、最初の10分だけ」と見はじめたら、3時間ぜんぶ見終わるまで席を立てなかった。当時、DVDで発売されていた『バトルスター・ギャラクティカ/サイロンの攻撃』が「序章」と同じものだと知り、翌日にはレンタルしてきて、日本語吹き替え版の出来のよさに舌を巻いた。
正月あけて、双葉社「グレートメカニックDX」編集会議。企画候補の中に「バトルスター・ギャラクティカ」と一言書いたら、「ちょっと調べてみますか」という運びになり、間もなく海外ドラマ専門チャンネル「Super! drama TV」で日本放映が確定していると知らされた。その頃には、耳ざといファンからの問い合わせが「Super! drama TV」に殺到していたらしい。ちょっと気味が悪いぐらい、グッド・タイミングで出会えたわけだ。
視聴率もDVDの売り上げも順調、満を持して今回の地上波放映へ繋がったようだが、僕はブログで「日本は、このドラマを無関心で受け入れた」と適当な思い込みを書き散らしていた。
「DVD-BOXを買わないと、地上波放送なんか遠い夢だぞ」とヒステリックに叫んでいたのを、知人からたしなめられたこともあった。それを言ってしまったら、ケーブルやレンタルで『ギャラクティカ』を楽しんでいる人たちを卑下することになってしまう。ニコニコ動画から入った程度の人間が、偉そうなことを言ってはいけません。
さて、このドラマでは印象的なシーンがいくつもあるけど、何といっても、冒頭のギャラクティカ内部のシーンだ。その流麗なカメラワークは、キュートなファンサイト「俺のギャラクティカ」による念の入った分析を見ていただきたい。ここで主人公格のアダマ艦長は、ギャラクティカ退役記念式典のスピーチを練習している。「戦争は、すでに過去のものです。しかし、忘れてはならないのは……」と話したあたりで、必ず誰かに話しかけられる。つまり、平和を明言したスピーチが、何度も何度も妨害されるわけだ。この演出は、後に明らかになる惨劇を暗示している。
やがてアダマ艦長は、「重要なことはひとつ。現在、我々が交戦中であるということだ」と厳しい顔で宣言することになる。
『GALACTICA/ギャラクティカ』、とにかくコイツは本物で、僕の胸に穿たれたクサビなのである。
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コメント
ギャラクティカ見ました。
丁寧な作り。
幾つか伏線を張ってますが、きちんと
回収できそうですね。
(トゥルー・コーリングは第2シーズン途中で打ち切りですよ。話を拡げすぎるとコケます。)
廣田さんが書かれたとおり、「欝」ですね。深夜放送になるはずです。
カーラ・スレイスの
「もう一人むかつく上官をなぐっちゃいそう。」
女神ですね。
PS
「歓喜の歌」見ました。
月は欠けてましたね。
投稿: DH98 | 2009年1月 7日 (水) 21時09分
はじめまして。ポンセさんのところから飛んで参りましたアメリカ在住のELLIEと申します。SFオタクの主人がDVDで観始めて、しぶしぶ付き合ったらすっかりハマってしまいました。以来、よく主人とギャラクティカをネタに人生について語り合います(笑)。
このトレーラーは非常に良くまとまっていますね。こちらはシーズン4の前半まで終了していて、もうスゴイことになっているので、これはそもそもどんな話なのかという復習に役立ちました!
ギャラクティカに対する骨太なご考察をいつも楽しみに拝読しております。どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: ELLIE | 2009年1月 7日 (水) 22時07分
■DH98様
やっぱり、あの第一話(序章の最初の1時間)を観た方の感想は新鮮ですね……とニコ動から入った人間が言えたものではありませんが、途中、ちょっと「アレ?」という話があっても、次の週で予想もしない事態が起こり、「ウソだろ?」とテレビの前で叫んだことが何度あったか……。
僕も、カーラは大好きです。今月、シャロンと会うので、大きな声では言えませんが。
でも、『歓喜の歌』という映画そのものは満月だったでしょ?
■ELLIE様
はじめまして、コメントありがとうございます。アメリカ本国でご覧になると、さらにリアルに感じられるのでしょうね。それと、男女問わずハマれるドラマなんですね、やはり。
ポンセさんとはメールやりとりさせていただいたんですが、非常に知的な方でビックリしちゃったんですよ……なんて書くと失礼かも知れませんが、能ある鷹はツメ隠しますね。
ギャラクティカ好きの編集が、シーズン4の展開を語ってくれるのですが、話を聞くかぎり「ど、どうやって終わらせるの?」という感じですね。
こんな変なブログですが、今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 廣田恵介 | 2009年1月 7日 (水) 22時47分
ギャラクティカについてですが、
>次の週で予想もしない事態が起こり
今後の放送が楽しみです。
しかし、TVドラマなのにしっかり作り込まれています。
カードゲームの場面でのカーラは生意気で好感もてなかったのが、アマダ艦長の息子との会話ですっかり印象を逆転してくれるあたりたまらんです。
「歓喜の歌」は、仰るとおり「満月」です。歓びが満ちてますね。
前回紹介したNHKの「福家警部補の挨拶」ですが、年齢不詳の役どころでの永作博美の笑顔しか残りませんでした。(魔性の女ではなかったですよぉ。)
永作目当てだったので最後までみましたけど。
廣田さんの懸念?が当たってしまいました。残念。
投稿: DH98 | 2009年1月 8日 (木) 20時15分
■DH98様
僕も、他人様から薦められた番組を完全無視するのも失礼だなと思い、『福家警部補の挨拶』は録画して見はじめたんですよ。やっぱりマンガですよね。日本の今のドラマは性に合いません。今日から始まった山田太一のやつは、出演者関係なく見ると思いますが。
>アマダ艦長の息子との会話ですっかり印象を逆転
うーむ、やはり人によってササるポイントは違いますね。僕は冒頭の艦内マラソンのシーンで艦長に「バンバンバン」と銃を撃つマネをするのが好きです。全体にカーラは見せ場が多いですよ、すごく。
投稿: 廣田恵介 | 2009年1月 8日 (木) 22時06分
「福家警部補の挨拶」の件ですが、
廣田さんは録画して見てくれたのですか!お仕事も有ったでしょうに。
申し訳ないです。
お邪魔かもしれませんが、今後も情報は書き込むと思います。
でも気にしないでください。
シネマガールズVol.3買って正解のムックでした。廣田さんの記事良かったですよ。
では、失礼します。
投稿: DH98 | 2009年1月 9日 (金) 21時11分
■DH98様
いえ、テレビドラマの情報はうといので助かってます。CMとかも全く知りませんし……。
>シネマガールズVol.3買って正解のムックでした。
ありがとうございます。先々の情報も網羅しているし、写真も綺麗だし、いいムックだと思うんですよ。
僕の原稿は、編集者(女性)が読んで「バカだなあ」と言ってくれたのが嬉しかったです。
投稿: 廣田恵介 | 2009年1月10日 (土) 11時33分