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2008年12月24日 (水)

■中野ブロンディーズと僕の、不埒な関係■

新・大人のガンダム 本日発売
Og_s
●ガンプラマイスター・川口克己氏インタビュー
●GUNDAM FIX FIGURATIONに見る高品位フイギュアの可能性
●ROBOT魂・開発者インタビュー
●『逆襲のシャア』レビュー

主に、ホビー関連のインタビューですね。川口克己さんには毎年インタビューさせていただいていますが、今回は特に後半の発言がホビー史的に興味深いです。
『逆シャア』レビューは、ページの趣旨としてはブルーレイ版をより楽しむ……なのですが、ひさびさに見直して、単純に面白いと思った部分を4ページで構成しました。
ホントに、歳とればとるほど面白くなる作品。ロンド・ベル隊が、エリート部隊どころか便利屋あつかいされているのも分かったし、政治の裏舞台に関わってるくせに為政者になり切れないシャアのガキっぽさにも苛立つし、まだまだ掘り進んでいけそう。

さて、知り合いのご招待で、新国立劇場にて『中野ブロンディーズ』を観劇。一応のストーリーはあるものの、ミュージカルというかショウですね。
081223_15110001中野ブロードウェイにある漫画専門店を救うため、オタク少女たちがチアガールになって大会に挑む……という、俺が『シネマガールズ 3』でしつこく書いた「女子チーム物」。チーム解散の危機、鬼コーチの出現、と気持ちいいぐらいセオリーを踏んだ展開。
『ガンダム』や『聖闘士星矢』のネタが随所に仕込まれているが、それはクリスマス・ツリーでいえばオーナメント(飾り)に過ぎない。もっと言うなら、漫画が好き=全員オタク、というキャラクター設定にも無理がある。ゴスロリ少女にコスプレ好き、戦隊ヒーロー・マニア、これらの設定もまた、すべてオーナメントに過ぎない。見ているうちに忘れてしまう。
この舞台の見せ場は歌とダンス、クライマックスのチアリーディングに尽きる。『哀 戦士』のパロディ曲も含め、とにかく見せる、聞かせる。舞台に一人も男が登場しない、という徹底したサービスぶりも良かった(客席は7割以上が男)。

というかねえ、僕も含めた客席の男たちは「男子」という自分と対立する相手が登場しないことに安心しているのだよ。『ひだまりスケッチ』のような女子しか出てこない男性向けアニメも同じだろうけど、「恋愛」「セックス」というややこしいドラマを省略できるんだよ、女子オンリーだと。
演劇はいくらでも世界観を抽象化できるから、女子オンリーでも全く不自然ではない。『中野ブロンディーズ』の世界には、男もいなければセックスもない。しかし、観客はハーレム状態を楽しんでいるのではなく、自分の中の「女子性」にアクセスしているわけ。
オタク趣味の女の子を応援したい、というのは口実に過ぎないし、「アキバの次は中野だ」という最近の風潮(中野腐女子シスターズとかさ)は、もっとどうでもいい。男として不甲斐ないことの方が、圧倒的に重要なんだ。例えば、ハードなメカばかり愛好しているマッチョ系の「オタク」に、この舞台は一切無縁である。
男として自己を確立できていない軟派な男性なら、目の前で次々と生成されていく甘美な空間に、心の底から没入できるはずだ。逆を言うと、この陳腐な友情ドラマと彼女たちの歌と踊りにウルッと来てしまった僕のような男は、自分の精神に隠れた「女子性」に気づかなくてはならない。自覚せねばならんのよ。

「女子性」と言うと、「じゃあ、女装趣味とかオカマバーとか興味あります?」と勘違いされるんだけど、それは肉体の話でしょ。精神の話をしてるんだよ。
081223_17420001(←ついうっかり、お土産として『中野ブロンディーズ』カレーを買ってしまった)
あのね、肉体は舞台の上の彼女たちに任せているわけ。彼女たちが飛んだり跳ねたりしているのに、俺たちは座ってるんだから(笑)。ただ、俺たちの気持ちは飛んだり跳ねたりしている。彼女たち自身になっている。その同一感は、男の中の「女子性」によって生じると、俺は思っている。
「女子性」は映画よりも、舞台のような抽象度の高い表現の方が、発現しやすい。
以前のエントリから、再び宮崎駿の手記を引用すると、「少女は、自分の外に生きているのではなく、自分の中に飼っている自分自身なのだ」。

オタクの現場というのは、中野にもアキバにもないですよ。コミケも違う。自分の心の中が現場だよ。まず、それを認めないと。
僕の年内最後の仕事は、グラビアポエム3本。自分の「女子性」を活用して、取り組むこととしよう。

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コメント

うんうん。
なんか私含めて特定の層の男にはオトメ回路付いてますよね。

で、それが暴走したのが先だってのかんなぎヒロイン非処女疑惑事件。

あれはね、昔人気のあった美少年キャラを殺したとか言って作者に剃刀レター送りつけてた女子とかの心理となんら変りませんよと思うのですよ。

今も昔もみんな純粋なんだなぁとか思って対岸から見てました。

やったことを肯定はできませんけどね。

投稿: てぃるとろん | 2008年12月24日 (水) 04時00分

■てぃるとろん様
萌えとかオタクとか、便利な言葉ですまされてきただけで、内面は複雑多岐に渡っていると思うんですよ。

>かんなぎヒロイン非処女疑惑事件

処女崇拝は、漫画やアニメだけでなく現実に求める人もいますけどね。
どうしてそんなことで自分が動揺するのか、よく考えないまま大人になっちゃった人が多いと思います。

投稿: 廣田恵介 | 2008年12月24日 (水) 09時52分

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