■本が、熱い■
EX大衆 1月号 発売中
●愛ドルのリコーダー 妄想ポエム館 執筆
●辰巳奈津子 グラビアポエム 執筆
「愛ドルのリコーダー」は連載12回で、なんとアイドル5人の競演。ちゃんとリコーダーの五重奏を何曲か聴いてから、ポエムを書きました(というか、そうでもしないと書けないよ)。
さて、先日もちょっと書きましたが、冬コミで発売される『メガゾーン23』の同人誌『フェスティバルタイムズ』に寄稿しています。俺の記事はとりあえず置いといて……。
執筆陣は、R-AREA、木下ともたけ、ギムレット、佐伯ゆずる、さちか、正太、タカノリ、TDFかっぱのつーたん、天天、トーマス107、東海村原八、Tomson、ナンディ小菅/魚谷潤、原健一郎、ぷぅ、MABO、めがってぃ、ヤマザキ軍曹(以上、敬称略)。さらに、石黒昇監督の最新インタビューがカラーで3ページもある!
イラストあり、模型あり、コスプレあり、そして裏表紙の広告が表紙以上にスゴイ(アニメ史に残ると思う、これは)。もう、奥付までギッシリ、アレコレと『メガゾーン』づくしの一冊。表紙のハードロックカフェも編集長の撮り下ろしという、手抜きしなさすぎの責任編集(でありつつも、無責任編集とも言うべき奔放さ)。
←計6ページにわたるR-AREAのスケッチ集の一部。シークレットになっている機体も、本誌ではちゃんとカラーで刷られてます。
この『フェスティバルタイムズ』は、編集長さん自ら「今、印刷所から持って帰ってきました!」と、深夜のファミレスに届けてくれた。
その時にも話したことだけど……誰でもケータイでダウンロードできるのが「今」のコンテンツのあり方だとは思う。その趨勢を「ゆるやかに、出版が死に向かっていく」と表現した編集者もいた。だけど、寒い中、バイクを飛ばして届けられた「ブツ」に暖かいファミレスの中で触れていると「ああ、ここに本がある」という実感がありありと指先に伝わってくる。
僕の人生の不思議体験のひとつに、「本が熱い」というのがある。ある本の著者と電話で話しながら本をめくっていたら、その彼の書いたページだけ熱くなった(比喩ではなく、本当に、体感として熱かった)。本なんて、しょせん二次元のデータを刷っただけだろう、なんて思っていたら、実はとんでもないマチガイかも知れない。
この『フェスティバルタイムズ』は、商業誌に慣れすぎていた僕には、とても新鮮な本だ。特に石黒監督のインタビュー。普通なら、メーカーチェックで削られるだろう部分が、監督の承諾済みで赤裸々に語られている。改行も構成も、いい意味でメチャクチャ。インタビュー記事のテンプレートからは外れている。でも、だから、誌面から飛び出して見える。
キチーッと神経質に文字が並んでるんだけど、でも崩れてる。触ると、グシャッって指の間から流れてしまいそう。ナマモノって感じが、すごくする。デジタルデータの生っぽさとは完全に異質な、静かなライブ感がある。
いま思い出した。『メガゾーン23』の元スタッフの方が雑談がてら、こんな話をしてくれた。「なぜ、五百年後の人類が、データではなく、こういうモノを(こんこん、と喫茶店の机を叩く)宇宙船の中に再現したのか、考えてみなくちゃいけないよね」。
『メガゾーン』を見た人なら、この言葉の意味は分かると思う。
『フェスティバルタイムズ』は、12月30日、コミックマーケット75にて一冊1,000円(オールカラー)で発売!
| 固定リンク
コメント