■ギャラクティカ地上波放映のこと■
『バトルスター・ギャラクティカ』シーズン2のDVD-BOXが手元に届いた。僕が唯一、大枚をはたいて買いつづけているシリーズである(アニメのDVDは安売りでしか買わない)。
「いくらオススメされても、視聴環境にないので関係なし」と思っている皆さん。実は『GALACTICA/ギャラクティカ』のタイトルで、来年1月から地上波でも放映されますよ!
日本テレビ深夜枠で、まだ細かな日時は未発表。1月6日26時29分より。(ソースは、マスコミ向けプレスリリース)
シーズン2では、シーズン1でさんざん強調されてきた「民主主義」「法の精神」を、新しく登場した女艦長が「そんなお遊びで、よく生き延びてこられたわね」と一笑にふしてしまうなど、エキサイティングな展開がつづいている。笑われた側の穏健派の大統領は、その女艦長の暗殺を提案する。もはや、「正義」もへったくれもない。情け容赦のないドラマだ。
やっぱり、『ギャラクティカ』は「今」見ないとダメなんだ! 出来れば毎週、リアルタイムでじわじわ見たほうがいい。
さて、手のひらを返したように、邦画の話を。
まず、HDDレコーダーの底に埋もれていた阪本順治監督『魂萌え!』。10歳~60歳まで、どんな女優でも色っぽく撮るフェミニスト監督の面目躍如、55歳の風吹ジュンの女っぷりを上げる、ただそのためだけの映画。特に、林隆三演じるプレイボーイをふって、居酒屋で飲めない酒を飲んでフラフラになるところが素晴らしい。ふられた林隆三が、「今夜、やっぱり家でゴハン食べるから」と孫に電話する無様なシーンまで撮るんだから、本当に阪本監督は女を立てる天才。このフェミニストめ。でも、大好きです。
続いて、レンタルで『大停電の夜に』。原田知世目当てで借りてきたのに、香椎由宇が出てるじゃないか! でも、二人ともこの映画では、やや凡庸。監督のスケベ心が足りない。特に、香椎由宇は髪形で損をしてしまったと思う。
不意をついて、路地裏でローソク屋を営んでいる田畑智子が良かった。誰だろうと思ったら、相米慎二監督『お引越し』に出てたあの子か! 飲めない酒をぐいぐいやってしまうところが、非常に良い。ようは、女優がうまそうに酒を飲むシーンがあればAOK(オールオーケー)。一回、女優の飲酒シーン・ベスト5でもやってみたい。
さて、ちょこっと相米慎二の話題が出たが、最近、ケーブルTVで相米監督の特集をやっている。映画館で3度は見た『台風クラブ』を録画し、音声のみ聴きながら寝たら、ちゃんと工藤夕貴が夢に出てきた。これホント。ある部分では映画のセリフを喋っているが、ある部分では、ちゃんと僕と会話のやりとりをしている。なんか睡眠学習みたいでしょ?
この遊びは、大学在学中、授業で『怒りの葡萄』を見ているときに発見した。映画を見ながら居眠りをはじめると、夢の中で俺バージョンの『怒りの葡萄』が捏造され、ちゃんと映画と繋がっているのだ。
テレビで育った人間なら誰でも、自分がドラマの一人物になっている――という夢を見た経験があるのではないだろうか。つまり、視聴覚に訴える映画やドラマは、夢との親和力が非常に高い。ということは、映画の誕生前に生きていた人々の夢は、今の我々が見る夢とはずいぶん異なっていたのではないだろうか?
メディアに感化される前の人々は、実はもっと生(レア)な夢を見ていたのではないか、そんな気がする。ネイティブ・アメリカンの格言に「夢は人間よりも偉大である」というのがあるぐらいだ。
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