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2008年10月25日 (土)

■深夜にマッドハウスを絶賛する女の話■

とにかく、少しでも仕事の参考にしようとメモ片手に、本日も二本、邦画を鑑賞。『リン081025_02260001ダリンダリンダ』は、最初に見たときはペ・ドゥナが目当てだったんだが、しばらくぶりに見直してみたら、香椎由宇がバツグンに良い。意地の悪そうなところが良かった。ツン、という顔をされると、俺はコロッといく傾向にある。

さて、本題。なんとなく眠れないので、ツーショット・チャットしていたら(原稿書けよ、と自分でも思うが酔っていたので)、いきなり相手に「電話で話したい」と言われた。何だコイツ、業者か?と思いながら電話すると、「アニメ、大好きなので、アニメの話しましょう」。こういう女子はキャバクラによくいるので、「はいはい、ジブリの話でもすりゃいいんでしょ」と萎えていたら、「やっぱり、マッドハウス最高だよね~」「福本伸行の『天』を、マッドハウスがアニメ化してくれればいいのに!」 何だ、この女。「こないだ『ロザリオとパンパイア』を見てみたら、五分が限界でした……でも、『あかね色に染まる坂』は今期の中では、なかなか」。だから、「今期」とか言うなよ。
その子は彼氏の影響でアニメを見はじめたという話だが、なんとなく作品の好みに一貫性がないのは、そのせいかも知れない。電話口で『Go Tight!』を歌ってくれたけど、なかなか上手かった。
「ひょっとして、廣田さん、結婚してます?」
「いや、離婚して三年近くになるよ」
「廣田さんの書いた本、探してみる。見つけたら、電話しますよ」
もちろん、電話は来ない。こういう人は、とっかえひっかえ、いろんな男と話したがるものだ。話してみたいな、と思った向きは、深夜のチャット・ルームをさまよってみなさい。いつかきっと出会えるはずだ。そういう、妙なロマンの香りだけは残していく人なんだよな。

俺自身は、女の人とアニメの話をすることに楽しみを見出せない。それより、化粧品でもブランドでも何でもいいから、俺の知らない世界の話をしてほしい。キャバ嬢が、『ハルヒ』の携帯ストラップなんか付けていると、かなしい気持ちになる。頼んでもないのに『ラムのラブソング』を歌われると、むしろ切なくなってしまう。
名著『D.T』の中で、みうらじゅんと伊集院光が「童貞には、女体盛りが理解できない。性欲と食欲が結びつかないからだ」と書いていたが、その感覚に近い。女とアニメは食い合わせが悪い、とでも言えばいいのかな。

そんなことを考えていたら、「アニメ好きの元レースクイーンと合コンしないか」という話が来た。もちろん、乗った。やっぱり、俺はマゾなのだろう。やってくる混沌は、拒まないたちだ。

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コメント

「女は男に対して化粧品やブランドの話をしていれば良くてアニメの話はするな」と言われたら3秒でキレる自信あります(ニヤリ)。

投稿: 眼鏡屋 | 2008年10月25日 (土) 06時34分

■眼鏡屋さま
いえいえ、女性の編集さんとは飲みながらアニメの話しますよ。あるいは友達の奥さんから、アニメの話を振られた時も、喜んで受け答えしましたよ。
眼鏡屋さんとお会いすることがあれば、おおいにアニメの話をしましょうよ。話す相手や環境によるじゃないですか。

近い業界の方からコメントをいただく場合、なぜか脅迫めいた内容であることが多く、ちと疲れます。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月25日 (土) 07時17分

専門のことはわかりませんが、なんだか、この日記すごく人間らしくて素敵です

自分の知らない世界の話を聞きたいな、というの、自分なりにわかります。

投稿: yuki | 2008年10月28日 (火) 08時04分

■yuki様
ちょっと誤解を招きやすい書き方をしたとは思うんだけど、キャバクラのお姉ちゃんが化粧品の選び方なんか話してくれると、マジで面白いものなんすよ。
どうせそういう場に行って一期一会の会話をするなら、未知の世界の話を聞きたいなあ、俺は……と。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月28日 (火) 13時29分

存在としての女性の話ではなくて、廣田さんの中の限定された場での記号としての女性の話ですね。

自身と女性は違う存在だから、自分の知っているものの話を今更して欲しくないというか、アイドルや美人にトイレに行って欲しくないというか。

僕は外見的にも精神的にも美人は苦手なので、すぐ自分の立ち位置に相手を引き摺り下ろす行動をとろうとします。
正直モテませんね、ハイ。

投稿: てぃるとろん | 2008年10月29日 (水) 02時10分

■てぃるとろん様
いや、もちろんアイドルや美人はトイレに行くだろうし、むしろ行ってほしいんですよ。こちらの予想を越えた裏切られ方は、大歓迎なんです。
ただ、キャバやらチャットやらでアニメの話をされるというのは、予想の範囲内の裏切られ方でしょ。飽くまで、シチュエーションの問題なんですよ。

日記には書かなかったんですけど、この電話で話した相手は、実はヘベレケの状態だったんですよ。今にもダウンしそうな話し方で。むしろ、そこが良かった。
壊れかけていた方が、ロマンを刺激されるじゃないですか。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月29日 (水) 03時02分

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