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2008年10月10日 (金)

■私の青空■

オトナアニメ Vol.10 発売中

513rfnlstll__ss500__2●『鉄のラインバレル』レビュー/3DCG監督インタビュー
●『天元突破グレンラガン 紅蓮編』 中島かずきインタビュー

中島かずきさんは、「えっ、この人が?」と思うぐらい腰の低い方でした。あけすけというか実直というか、ウソのつけない方――これぞ作家だよね。
とてもじゃないけど、このブログに書いたような「ヨーコの乳が揺れる条件」なんて、そんなことは話せない(笑)。もし喋ったら、「ああ、そういう見方も面白いですね」と優しく返してくださったと思う。ホントは、中島さんの方から、ヨーコのブラについての話も出るには出たんだけどね。

さて、某ムック用に日本映画ばかり十数本、観たのだが、『うた魂♪』にやられた。家で081010_02440001 DVDで観てたのに、終わった後に一人で拍手してたぐらい(笑)。最初の20分の幼稚っぽい展開で、「こりゃ寝るな」と思ったんだけど、そういう映画こそ、隠し玉を持っているのよ。
エンジンがかかるのは、主演の夏帆が「アイ・アム・フルチン!」を叫ぶところ。映画ってのは、凄いよ。この歳の、この瞬間の夏帆の笑顔を、容赦なく切り取るから。百年後に観ても、この輝きは決して失われない。それが映画というものだ。夏帆なんて、今までなんとも思ってなかったけど、この『うた魂♪』は素晴らしかった。
それから後は、もう打ちのめされっぱなしですよ。特に、レコード喫茶のシーン。故・草薙幸二郎が、喫茶店のマスターに、エノケンの『私の青空』をリクエストする。ところが、古いレコードなので、針が飛んでしまって、ちゃんと聞けない。たまたま喫茶店に居合わせた、夏帆たち合唱部の女の子たちが、その続きを歌いはじめるんだよ。
このシーン、セリフは一切なし。歌だけ。夏帆たちの歌を聴きおわった草薙さんは、にっこり笑って、両手で大きな輪っかをつくる。
――そして、この短いシーンが、草薙幸二郎の遺作となったんだ(2007年没)。若い女優たちの『私の青空』に送られるようにして、草薙さんは亡くなった。映画は、しばしば、このような奇跡をやってのける。
草薙さんは、他の誰のものでもない「私の青空」を見たのだと思う。俳優であったがゆえに。草薙さんがまだ若い女優たちに、何かをバトンタッチしたように見える美しいシーンだった。

しかし、夏帆は、本当にいい顔になった。というか、一本の映画の中で顔が変わっていく。そういう年齢なんだよね。日本映画は今、第二の黄金時代を迎えていると思う。

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コメント

前から気になってた『サイドカーに犬』を見終わって一息ついてたのに、『うた魂♪』が気になってしまいましたよ。
明日またDVD屋さんに行かなくては。

『紺野さんと遊ぼう』DVD探して探してやっと手に入れました。
吉高由里子です。
変です。エロいです。

投稿: DH98 | 2008年10月10日 (金) 22時42分

■DH98様
おっ、『紺野さん~』はレンタルでなく購入したんですか? あの番組で吉高由里子の女優人生は狂ったと思うんですけど、僕の人生も狂いました(笑)

『うた魂♪』は、かなりマンガ的なんですけど、俳優がうまく救ってくれた感じです。『サイドカーに犬』は松本花奈が、すごかったでしょう?
今日は『コドモのコドモ』を観て来ましたよ。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月10日 (金) 23時37分

はい、『紺野さん~』購入しました。
もうスイカを食べるシーンからやばいです。
『サイドカーに犬』は、竹内結子というかヨーコが目当てでした。見終わって松本花奈がしっかり記憶に残ってます。もう見事です。

廣田さんの作品や俳優・女優へのコメントは、時に非常に欲望を刺激します。あぶないです。


投稿: DH98 | 2008年10月11日 (土) 17時26分

■DH98様
あのスイカのシーンは、そこいらのAVをはるかに凌駕してますよね。もう、原稿なんて放り出して『蛇にピアス』観に行ってしまおうかと(笑)。
松本花奈も、今は名子役といった感じですが、将来どうなるか楽しみです。

『コドモのコドモ』は、麻生久美子と谷村美月目当てに行きました。子供たち、親たちに徹底的にイジメられる、ダメ教師の麻生……この人も、最近は崩れた役をやるようになったので、目が離せません。

やっぱり、映画を肌で感じようとすると、演出や脚本より、役者のほうが大事なんだと分かります。女優で映画を観れないなんて、さみしい人生だと思いますよ。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月11日 (土) 17時57分

はじめまして。
すでにご覧になってるかもですが、夏帆は『天然コケッコー』が良かったです。
"この歳の、この瞬間の夏帆の笑顔を、容赦なく切り取"ることによって淡白な物語にエモーションが生まれるという非常に正しい(というと語弊があるかもしれませんが。映画に正解は無いらしいので)アイドル映画でした。
『うた魂♪』はまた違った作風のようですが今度観てみます。

投稿: 田吾作 | 2008年10月12日 (日) 23時15分

■田吾作さま
はじめまして、コメントありがとうございます。
『天然コケッコー』、言われてみれば確かにアイドル映画なんですよね。山下敦宏監督もあぶらが乗ってきて、キャスティングも夏帆以外は考えられなかった企画でした。
ただ、ちょっとバランスが良すぎたのかも知れません(もうちょっと話題になるかと思ったんですが……)。『うた魂♪』は、『天コケ』に比べると、「いびつ」な映画だと思います。そこがチャームポイントになっているので、僕はクラッときてしまったんですよ。
ただ、『天コケ』あっての『うた魂♪』、まぎれもなく「夏帆の映画」になっていますよ。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月13日 (月) 00時14分

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