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2008年10月 5日 (日)

■ギャラクティカNOW■

「廣田さん、吉高由里子、好きでしょ?」
「よしたか? ……ああ! 好き!」
「やっぱり。好きそうだな、と思ったんですよ」
いかん、編集者に好みが読まれている。『蛇にピアス』も、早く行かないとな……。そんな打ち合わせの帰り、編集からラインナップされた邦画のうち、7本を借りてくる。いやー、面白いな。つまんないものを見ても、面白い。

さて、秋のアニメ新番がいろいろ始まってますが、あえて『ギャラクティカ』の話を。
081004_15220001オフィッシャル・ペーパーの第7号が送られてきたのだが、こんなにスピンオフ作品があるのか! 第一次サイロン戦争を描く『RAZOR FLASHBACKS』、現在放映中のシーズン2の真ん中にあたる劇場映画『RAZOR』、シーズン2とシーズン3の間を繋ぐ『THE RESISTANCE』、そして来年から米で放送スタートする『CAPRICA』、『THE PLAN』。なのに、日本ではシーズン2のDVDが発売されるところまでしか決まってない。国民性が違うのかな、と思ってしまう。よく「日本ではSFが受け入れられない」という話に転換されてしまうんだけど、それ以前に、「政治や宗教を虚構世界の中で描く」姿勢が、学芸会みたいな政治やってる日本では関心を持たれないんだろうな。「ドラマ」に期待される要素が、日本では家族ゲーム、職場ゲームの域を出ていない。
ようは、「明日も一日、がんばろう」と思えれば、それでいいんだろうな。日々の暮らしに疲弊してるんだ、みんな。せめて「10年後、こうしてやろう」ぐらいは考えて欲しい。

ちょっと話がズレたけど、この国は『ギャラクティカ』を「無関心」で受け入れた。それが、今の日本の限界なのだろうか。なんだか、情けない。
もちろん、俺はせせこましい日本映画も大好きなんだけど、反面、重たくてスケールの大きなもの、両方ないとイヤだね。

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コメント

こんにちわ。ご無沙汰しています。
先日、世話になっている、メインストリームではない方の映画関係者と、喫茶店で映画の話をしていたのですが、
その方が、「最近の映画もドラマも内側しか描かないからつまらない。あそこのテーブルで恋人同士でおしゃべりしていて、でも、その窓の外で通り魔が人を殺してもおかしくないのに、窓の外を見ないし、描こうともしない、書ける脚本家もいない・・・」と、ぽつりと言わはったのが、印象的でした。

ちょっと、ギャラクティカ、まだ見れていないんですが、これからの楽しみのうちのひとつになっています。

投稿: ユキサダ | 2008年10月 5日 (日) 17時05分

■ユキサダ様
ご無沙汰しております。
別にいいんですよ、内面のお話でも恋愛ドラマでも、僕は大好きなんです。
ただ、その片方で途方もなく大きな「問題」が並存していないと、僕は不安になってしまいます。

>窓の外を見ないし、描こうともしない、書ける脚本家もいない・・・

企画が通らないのでしょうね。書こうとしている人はいる、と僕は信じています。
むしろ、見る側が「問題」をつきつけられるのを極端に嫌がっている、それが薄気味悪いです。

『ギャラクティカ』は、レンタルもやっていますし、第二シーズンのレンタルも年内にスタートしますよ。友人が「観ると、鬱になる」と言っていましたが、それぐらいでちょうどいいじゃないですか。

投稿: 廣田恵介 | 2008年10月 5日 (日) 18時17分

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